
出版社には「まっとうに怒るための組織」が必要なのではー海外出版社で増えるAI責任者
AI企業への古書、新刊の大量受注で業界が揺れています。
権利侵害や道義的な問題の議論とは別に、もう一つ実務的に気になったことがあります。
「あれ、どうなっているんだ、どういうことなんだ」という疑問にすぐに答えられる体制を持っている社はどのくらいあるんだろう?という素朴な疑問を持ちました。
一方で、諸外国の出版社で増えているのが「AI責任者」の求人です。
ドイツS. Fischer Verlagの「AI責任者」求人が、仕事内容をほぼ全部書いていて非常に興味深いものでした。
調べてみると、海外出版社の「AI責任者」は、想像以上にIT責任者ではなかったのでちょっとまとめてみました。
下記がAIフル活用でまとめたものです。
海外出版社求人から見えてきた「AI責任者」の仕事

S. Fischer=「出版AI室長」
9月21日に募集を始めたS. Fischerのポジションは、出版社内にAI部門そのものを新設して率いる仕事です。
全社AI戦略からベンダーの管理、法律問題まで一気通貫し、出版社の経営陣への直接のレポートラインを持っているそうです。
Pan Macmillan=一人のAI責任者+経営横断委員会
AI責任者は司令塔となり、法務、人事、COO、CFO、マーケ、テック、出版部門などを動かす構造です。
Sara Lloydさんという方が広報責任者との兼任でこの役職に就いています。
Holtzbrinck=「AI業界との外交」まで
AI Hub設立時の発表で、AI Hubは投資のレーダーとして、有望なスタートアップの発掘、新たなトレンドの把握、グループ全体への早期知見の共有を担うとされています
Springer Nature=「どこまでAIに任せていいか」をルール化
学術出版の大手。26年9月にAI方針を更新しています。AIを使ったかどうかの一律判断ではなく、どう使ったか?影響やリスク、人間の監督が保たれているかに判断をシフトしたとのこと
AI責任者やガバナンス組織の重要な仕事が「どこまでAIに任せて良いか」決める事になっているとも読めます。
その他のAI責任者
Wiley AI Growthチーム
Penguin Random House(Bertelsmann) エンジニア採用
HarperCollins 肩書はなく、経営トップが判断