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うん、俺も【noteでBL】

    なみさん䞻催の䌁画に参加させお頂きたした。
    い぀もお䞖話になっおおりたす。

    【あらすじ】8月末、新孊期をむかえお3日、さっそく補修だった宗倪ず郚掻の郜合で呌びだしを受けた俺はい぀もより遅いバスで垰宅した。自他共に認めるバカの宗倪は、どうも様子がおかしい。家に垰りたがらないのだ。
    「11014」
    俺の貞した教科曞に、宗倪が曞いた萜曞きの意味は 

    【ゞャンル】青春ラむトミステリヌ

    以䞋本文4994字

    □□□

    西日差しこむ廊䞋から、鍵が差しこたれたたた開けっ攟しのドアを朜り、薄暗い教宀に入った。
    空調が切られたばかりの教宀にはただ冷気が籠っおいお、誰が飲んだか炭酞飲料のわざずらしい甘さが錻を぀いた。青癜い床材が反射する匷い光に目を焌かれおいた俺には、机に぀っぷす宗倪の姿が浮き䞊がっお芋えた。
    組んだ腕に顔を半分埋めた宗倪は眉間に皺を寄せお、食いしばった歯の間からうめき声を挏らしおいた。俺は䞞めた数Ⅱの教科曞で寝ぐせの぀いた埌ろ頭を叩いた。軜く䞀発。起きないので、もう䞀発。
    食べごろのスむカは叩けば響くいい音がするずいうが、頭からっぜの宗倪の頭も実にいい音がした。

    「かずたかっ」

    宗倪はハヌドモヌドのモグラたたきのように跳ね起き立ち䞊がり、怅子を倒しお、頭䞊に掲げおいた教科曞に再床頭をぶ぀けた。やかたしい奎だ。

    「はい、正解。和孝くんです」
    「あ、え、あ、おはよう」

    寝がけたなこを右埀巊埀しお、正面に立぀おれに焊点が合う。ぎろっず目玉が光った。

    「和孝。ほんずうに、和孝か」

    䞀気に背骚が抜けたようにだらり床にぞたりこみ、宗倪は重たげに瞌を萜ずした。隈がひどい。ぎょろ目に匵った氎の膜が、目尻に溜たっおいた。

    「生き別れみたいな反応だな」
    「うん。うん。シャバ埩垰おめでずう」
    「んだそれ」
    「屋䞊菜園でハッパ栜培しお、暗号亀わしながら密茞しおたんだろ んで、校長宀で譊察に尋問されたっお さすがキョヌケン」
    「キョヌケンっお蚀うな。郷土史研究郚だ。屋䞊菜園で栜培しおいたのは日本固有皮のペモギだし、JK文化に敬意を衚しおギャル文字を履修、お手玙亀換しおいただけだ。校長宀に譊察は来おねヌし、郚長の二時間に及ぶプレれンはスタンディングオベヌションで幕を閉じた。近いうちに冊子にしお無料配垃するから埅っおろ」
    「すげえ。すげえ早口。䜕も理解できねヌ」
    「なんせ郚長は、党囜暡詊䞊䜍ランカヌの才女だからな」
    「なんでお前が嚁匵っおんの お前んずこの郚長の話聞くたび、おれ、バカでよかったっお思う」
    「バカでいいわけあるか。なんで新孊期はじたっお䞉日でもう補修なんだよ」
    「小テストで赀点取ったから。おれずしたこずが  あず䞀点で赀点回避だったぜ。ダバかった」
    「倏䌑みの宿題しおれば䜙裕のや぀だろが 回避しろ 高校二幎生の倏だぞ 自芚あんのか あんなに苊劎しお手䌝っおやったのに、俺の倏䌑み最埌の䞀週間を返せ」

    宗倪ず俺は小孊校入孊前からの腐れ瞁であるが、宗倪は偉倧だ。このバカが俺ず同じ高校に合栌できた事実だけで、䞖界に奇跡が蚌明できる。

    「そんな昔のこたぁ、忘れたな」
    「ざけんな あれがなきゃ倏祭りにも行けたんだよ」
    「たヌ、たヌ。瞁偎から花火芋えたじゃん。おれも济衣着たじゃん」
    「お前の济衣芋お䜕が楜しいんだ」
    「真由の济衣もかわいかったじゃん」
    「人の効呌び捚おにすんなっ」
    「昔から呌び捚おじゃんっ」

    俺は䞉床目、宗倪の頭をはたいた。


    「無理。睡魔に勝おない」
    「勝お」
    「次のバスでよくね」
    「次のバスは八時だ。俺はコンビニ寄っおチョコ買っお、真由に頌たれた癜い猫のアクキヌをゲットしなきゃいけねんだよっ」
    「でたよ、シスコン。販売開始朝の十時だろ もうねえんじゃね」
    「バス停のずこのコンビニは倕方五時販売開始だ。きりきり歩け。垰りたくないのか」
    「あたしぃ、和孝くんずぉ、もっず、䞀緒にいたくお  」
    「    」
    「あ、ハむ。すみたせん。ナマ蚀いたした」

    倒れた怅子を盎し、しなを぀くっおぐにゃる宗倪に背負わせたリュックを匕っぱり、教宀の斜錠をしお職員宀に鍵を返华し、なんずか十六時台のバスに滑りこんだ。
    垭は八割くらい埋たっおいた。䞭ほどの窓際の垭に宗倪を抌しこみ、隣のシヌトに身䜓を沈める頃には俺はくたくただった。瞌が半分閉じおいる宗倪の銖は、振り子のように巊右に単振動しおいたが、俺の肩に䜍眮を定めお停止した。

    「おい」
    「窓より、和孝の肩のがただ寝心地いい」
    「おい」
    「なんで教科曞持っおんの」

    眠気が蓄積されお熱い宗倪の手が、半袖のシャツから芗く俺の前怀を滑り手銖から甲を降りお、手持ちの『数Ⅱ』の題字をなぞった。倖気の生ぬるさに慣れた皮膚にバスの倩井から冷颚が圓たり、鳥肌がたった。
    ぎょろ目の宗倪は、ねがけ県くらいのが顔のバランスがいい。䞀瞬、宗倪ではない誰かに芋えおおれはびくっずした。宗倪の氎気のない茶髪からは埮かにカルキの臭いが挂った。宗倪のクラスは䞉限が氎泳だったず思い出す。やたら眠そうなのはそのせいか。

    「お前に聞きたいこずがあったから」

    俺は宗倪の手を払い、教科曞を開いた。
    昚日、宗倪に貞しおいた教科曞だ。宗倪に教科曞を貞すず萜曞きが増えるのはい぀ものこずで、シャヌペン曞きなら消せるが、その劎力ももったいない。勉匷に支障がない限りはそのたた攟眮だ。宗倪の教科曞倧喜利は、人物絵が少ない数孊が圧倒的に面癜くなかった。

    「前埌の文脈がわからん」

     「」

    ご䞁寧にボヌルペンで走り曞きされおいた。教科曞110ペヌゞ。ペヌゞ番号に続けお二桁の数字。

    「え、よく芋぀けたね、こんなの」
    「党くだ。間違い探しじゃねんだから、描くならもっずわかりやすくしろ。たず描くな」
    「ぞぞ、さヌせん」
    「党然反省しおねえな」
    「で」
    「でっお、䜕だよ。どういう意味か聞いおんのはこっち」
    「やだヌ。理系進孊クラスの和孝くんが、底蟺クラスの萜ちこがれにそれ聞いちゃうんですかぁ 癜旗ですかぁ」
    「喧嘩なら買う」
    「や、勘匁しお䞋さいすみたせんでした。どうしおそう血の気が倚いんだ。暗号だよ、暗号」
    「暗号なのはわかる。意味がわからん」
    「そりゃ、暗号だからな。かわいい暗号だから和孝なら解けるっお。解かなくおもいいけど」
    「底蟺クラスのオチコボレバカは、どこでこの暗号を習埗したんだ」
    「真由に教えお貰った。俺ら仲良しだから」
    「は」
    「すみたせん銖締たっおるので止めお貰っおいいですか。ギブギブギブ無理萜ちる」
    「お前、真由ずどんな関係だ」
    「ただの壁です。ラむンで真由の愚痎を延々聞かされる壁です。バカだから友だちみたいに気がねする必芁がなく、AIのように正論を吐かないのが䞁床いいそうです」
    「よし。本圓だな」
    「助かった」
    「昚日の倜も真由ずラむンしおお寝䞍足になったのか あい぀食事䞭もずっずスマホいじっおいたけど」
    「そう。真由が寝せおくれなくお」
    「嘘か」
    「なんで即効わかるの」
    「䜕幎付き合いがあるず思っおんだ。お前が嘘぀いおるかどうかなんおすぐわかるわ。ちょっず埅お、じゃあ真由は誰ずずっずやり取りしおたんだ」
    「おれ専甚の嘘発芋機な蚳 倏䌑み前から付き合っおる圌氏でしょ。あ、俺じゃないんで」
    「嘘だろ。䜕でそれが本圓なんだよ。おい、真由の圌氏はどこの誰だ吐け」
    「すみたせん、知りたせん」
    「嘘吐くなっ」
    「高粟床すぎお怖いんだけど」


    「ない」
    「そすか」

    バス停近くのコンビニは、䜕皮類かあるコラボアクキヌの内、癜い猫だけが刈り取られおいた。

    「公園の向こうにもう䞀軒あるだろ。行くぞ」
    「はいはい、お䟛したすよ」

    コンビニの裏手にある垂民公園のただっぎろい駐車堎から、明滅する街頭に照らされた遊歩道に抜けた。薄茶のタむルが敷かれた遊歩道に等間隔で䞊んだベンチには、赀黄黒の譊告色で泚意曞きが貌られおいた。

    『ハトに゚サをあたえないでください』

    「もう手遅れじゃね」

    圓然、鳩は人間の事情など知ったこっちゃない。
    灰色の぀るりずした小さな頭に無衚情に円らな目の鳩が䜕匹も、ちかちかする癜い灯の䞋でふおぶおしく歩き回っおいた。く぀ろぐようにベンチに座る奎たでいる。遊歩道は鳩の萜ずした癜ず黒の斑の糞で歪な氎玉暡様だ。
    俺たちは慎重に歩を進めた。

    「うわ」
    「最悪」

    氎玉暡様などずファンシヌな衚珟ではなく、遊歩道党䜓が癜ず茶にコヌテむングされた箇所にきた。矀をなす鳩もどこか冷酷で、赀に黒の二重䞞の目玉が䞀斉に俺たちを射抜いた。
    恐怖しかない。

    クックルポヌ

    やおら鳩が䜎く鳎いた。鳎き声を重ねながら、俺たちの頭䞊を越え、沈みゆく倕日に向かっお矜を広げた。

    倕闇にやかたしい矜音ず黒い鳩のシル゚ット、飛び立぀鳩の勢いに、俺は思わず頭を抱えお俯いた。

    「和孝」

    匷く二の腕を掎たれお、匕っぱられた。

    べちゃっ

    ぬめりのある生暖かいものが、頭䞊に萜ちた感觊。

    「あ」
    「銬鹿、觊んな」

    俺は䞡手を宗倪に抑えられ、鳩の矜音が過ぎるたで目を瞑っおいた。
    挞く目を開けた時、錻先がぶ぀かる距離には、宗倪の真顔があった。

    「お前、近い」

    宗倪の手を振り払い、肩を抌しお遠ざける。過ぎたばかりの恐怖のせいか、やけに錓動が早かった。宗倪が重々しい様子で告げた。

    「ごめん、和孝。避けようずしたんだけど、逆に鳩の糞が頭に぀いちゃった」

    いや、お前寧ろ糞が萜ちる方向に俺をひっぱらなかったか 
    ず疑問が浮かんだが、それより鳩糞を萜ずす方が先決だ。俺は宗倪に促されるたた、ドヌム型の倩井をした公衆䟿所のこ汚い氎堎で頭を掗った。垰宅したら念入りに掗髪しなくおは。宗倪に借りたタオルはむせるようにカルキの臭いがした。

    爆発するような音。金属がぶ぀かる激しい衝突音に、滑るタむダ、金切声のようなブレヌキ。

    事故だ。
    俺はトむレから飛びだした。

    「宗倪」

    トむレから数メヌトル離れた遊歩道で、フロントが拉げた軜自動車が、ベンチをひっくりかえしお停車しおいた。ゎムの焊げ付いた臭いが錻に痛い。
    幞い怪我人はいなかったらしい。ひょろりずした若い男が、犬の散歩䞭の老人に助け起こされながら、運転垭から這いだした所だった。
    六時を告げる、「遠き山に日は萜ちお」の物悲しいメロディがスピヌカヌから流れおいた。
    宗倪は、俺の足元にしゃがみ蟌んでいた。

    「おい、倧䞈倫か どっか怪我したのか」

    俺は膝立ちになっお、宗倪の肩を揺さぶった。

    「  六時だ」

    宗倪は攟心したように呟いた。宗倪の䞡手が俺の頬を包んだ。

    「生きおる。六時過ぎたのに、お前生きおるよ、和孝」

    宗倪のたなじりに涙の粒が溜たり、スロヌモヌションで頬を䌝った。

    「あのさ、あの車は、お前を蜢き殺す予定だったんだ。でもおれ、そんなのどうしお信じられなくお、嫌で、䜕回もやり盎したんだ。
    屋䞊から飛び降りるず、倏䌑み明けの初日に戻れる。
    色々詊したんだ。バスの時間は遅くできなくお、䞀緒に垰らないようにしおも、やっぱりお前は六時にここで事故に合う。戻った時に前回ず倉えられるこずはホントちょっずで、ちょっずず぀、ちょっずず぀、お前の行動を遅らせお、それでも六時の事故は回避できなくお、でも、今日やっず、鳩の糞がお前の頭に萜ちた。おれ、間に合ったよ」

    俺ず宗倪は、たっぷり䞉秒は芋぀め合った。
    先に目を逞らしたのは宗倪だ。宗倪はぱっず、俺の頬から手を倖した

    「    なん぀っお」
    「なるほど、わかった。だから、11014、な蚳か」
    「ぞ」
    「䌚いたいよ、だろ」
    「は」
    「は行しか蚀えなくなったか、ばか。郷土史研究郚舐めんな。誰が真由にポケベル暗号を教えたず思っおる。んなもんギャル文字ず䞀緒に免蚱皆䌝だわ」
    「はああ」
    「だから蚀っただろうが。『前埌の文脈がわからん』、『暗号なのはわかる。意味がわからん』っおな」
    「くそ、この鳩ク゜野郎っ 簡単に信じんなよ」
    「信じるわ。お前が嘘぀いおないのはわかるからな」
    「んだよ、ホントどんな粟床だよっ」

    俺は宗倪の小刻みに震える肩に眮いたたたの手に、力をこめた。

    「宗倪、ありがずう」
    「っおれ、めちゃくちゃカッコ悪いじゃん」

    乱暎に目をぬぐった宗倪は立おた膝に顔を埋めたが、項たで真っ赀に染たっおいたのは、萜日のせいだけではないだろう。

    「ばヌか」

    カッコよすぎおビビったわ。


    埌日。

    「なあ。結局、お前っお俺を助けるたで䜕回繰り返したんだ」
    「いち    いや、違くお、さん、䞉回っ」

    びっず䞉本指を立おる宗倪の顔に、でかでかず嘘ず曞いおあったが、俺はそれ以䞊远及しなかった。
    数孊じゃないんだから、正解なんお求めなくおいいだろ。お前が蚀いたくないならそれでいい。もし逆だったら俺だっお蚀わない。
    お前が繰り返した時間の長さ、お前が䜕床も屋䞊から飛び降りたずいうこず、それらを考えれば考えるだけ、心臓を䞇力で締め䞊げられおる気分になるなんお、俺の心にだけしたっずけばいい。

    11014

    なら、32 だからな。


     
     
    狂ったマンガ読みです。小説も曞きたす。 奜きなマンガや日々のあれこれ、BLやら創䜜掻動に぀いお。 別名矩ふずうめい

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