
歴史から学ぶ:ヴァイマル共和国の先にある未来
TBS CROSS DIG with Bloomberg の動画
ラトニック商務長官がBloombergで日米交渉の結果を話した動画です。
TBSとBloombergが業務提携しているのでオリジナル動画コンテンツに字幕が付けられて紹介されています。
Bloomberg Television の動画(オリジナルソース)
もちろん翻訳字幕に意訳の可能性もあるので、オリジナルソースを確認しました。(特に意訳された内容はありませんでした。)
ラトニック商務長官の語りを聞いて
「歴史は繰り返さないが韻を踏む」マーク・トウェインの言葉です。
第一次世界大戦後のドイツであるヴァイマル共和国(ワイマール共和国)のハイパーインフレを真っ先に思い出しました。
敗戦に伴う多額の賠償金がドイツの歴史的なハイパーインフレの原因と言われています。そして我々はヴァイマル共和国後の歴史を知っています。
ヴァイマル共和国の先にある未来
第一次世界大戦後のドイツにおけるハイパーインフレ(1918〜1924年)
1918年11月:第一次世界大戦終結
ドイツ帝国が敗戦し、ヴァイマル共和国が成立。 戦費の大半を戦時国債と紙幣増刷で賄っていたため、財政は破綻寸前だった。
1919年6月:ヴェルサイユ条約の締結
ドイツは巨額の賠償金(1320億金マルク)を課される。 支払いは金や外貨で要求されたため、紙幣を刷って外貨を買うという手段に頼る。 通貨の信認が下がり、インフレの兆候が表れ始める。
1921年:インフレ進行
賠償金の支払いが開始される。 税収不足を補うため、ドイツ政府は中央銀行に命じて紙幣をさらに増刷。 インフレ率が上昇し、国民生活への影響が強まる。
1922年:通貨の暴落
通貨価値が急落し、1ドルあたりのマルクが急騰。 年末には1ドル=7,000マルクに達する。 実物資産や外貨を持つ者だけが価値を保てる状況に。
1923年:ハイパーインフレの頂点
1月、フランスとベルギーがルール地方を占領。ドイツ政府は「消極抵抗(ストライキ)」を指示し、労働者への給与支払いのため紙幣を更に増刷。
秋には1ドル=4兆2000億マルクにまで達する。
パン1個が数十億マルクになるなど、生活は混乱。
紙幣を一輪車で運ぶ、紙幣がトイレットペーパーより安い、などの逸話が生まれる。
1923年11月:レンテンマルクの導入
ハイパーインフレを抑えるため、旧通貨(パピエルマルク)を廃止し、担保付きの仮通貨「レンテンマルク」を発行。
切り替えレートは1レンテンマルク=1兆パピエルマルク。
同時に中央銀行の発行権限を政府から切り離し、通貨の信頼性を回復。
1924年:ドーズ案と安定化
アメリカの支援による「ドーズ案」により、賠償金支払い条件が緩和される。 同年、新通貨「ライヒスマルク」が導入され、ドイツ経済は安定化へ。 ハイパーインフレは終息。
【影響】
・中産階級の資産が消失し、社会不安が拡大。
・実物資産や外貨を保有する一部の富裕層のみが生き残り、格差が拡大。
・極端な政治勢力(ナチスや共産党など)が台頭する土壌が形成された。
“Men are nearly always willing to believe what they wish”
― Julius Caesar
日本は現在、約1.135兆ドル相当のアメリカ国債を保有