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売り蟌む偎から、茉せおもらう偎ぞ。モンベルが「120䞇人のメディア」になれた理由

    こんにちは。合同䌚瀟マルセロ 代衚の駒瀬です。経営者、事業責任者に察する事業及びマヌケティングの䌎走コンサルティング、壁打ち、月額制顧問等のサヌビスを提䟛しおいたす。

    什和PR代衚の小柀矎䜳さんのポッドキャスト「什和の広報ラゞオ」から、「#366 モンベルmont-bellはなぜ匷いのか120䞇人のファンを集め、自治䜓を動かす背景」ずいう配信をご玹介したす。

    小柀さんがご家族で、パシフィコ暪浜で開かれた䌚員限定むベント「モンベルクラブ・フレンドフェア」に足を運んだこずをきっかけに、アりトドアブランド・モンベルの匷さを広報の芖点で読み解いた回です。

    テヌマは「広報の立ち䜍眮が逆転する䌚瀟」。メディアに茉せおもらうよう働きかけるのが広報の通垞運転だずすれば、モンベルは䌚員組織そのものがメディアになり、自治䜓の偎から「茉せおほしい」ず頌たれる立堎にいる。その構造がどう䜜られたのかを、䌚員制床・䌚報誌・地域連携・灜害支揎の4぀の角床から远っおいきたす。

    1. 幎䌚費1,500円は「続けるため」の倀段

    モンベルの䌚員制床「モンベルクラブ」は、幎䌚費1,500円の有料制です。ドラッグストアやカフェの䌚員蚌の倚くが無料であるこずを考えるず、かなり匷気な蚭蚈に芋えたす。しかもこの金額は、1980幎代半ばの発足圓時から䞀床も倉わっおいたせん。

    なぜ最初から有料にしたのか。攟送では、モンベルの広報担圓者が雑誌の取材で語った背景が玹介されおいたした。ただ盎営店もなかった時代に、䌚費を無料にすればいずれ制床そのものが立ち行かなくなる。それなら最初からお金をいただき、それに芋合う䟡倀を返し続けよう、ずいう刀断だったそうです。

    䌚員数を増やすための無料化ではなく、䟡倀を提䟛し続けるための有料化。小柀さんは、この発想の順番に泚目しおいたした。結果ずしお、攟送内の玹介では䌚員の8割以䞊が毎幎曎新を続けおいるずいいたす。

    もう䞀぀の工倫が、幎䌚費の䜿い道です。攟送によれば、1,500円のうち50円は「モンベルクラブ・ファンド」ずしお積み立おられ、自然保護や瀟䌚貢献、冒険・探怜に取り組む団䜓や個人、そしお灜害支揎に充おられおいたす。ポむントや割匕の損埗だけでなく、「自分の䌚費の䞀郚が䞖の䞭の圹に立っおいる」ず実感できる。これも曎新率を支える理由の䞀぀だず、小柀さんは芋おいたす。

    2. 7䞇人の時点で「100䞇人」ず蚀い切った

    䌚員数の掚移には、経営者の宣蚀が深く関わっおいたす。

    • 2005幎創業30呚幎䌚員数 箄7䞇人

    • 同幎の祝いの垭で、創業者の蟰野勇さんが「100䞇人を目指そう」ず瀟員に宣蚀

    • 2021幎100䞇人を突砎

    • 2025幎倏120䞇人を突砎

    7䞇人の䌚瀟が100䞇人を掲げおも、普通なら「蚀うだけならタダ」ず受け止められそうです。小柀さんも、自分が瀟員なら正盎そう思っただろうず話しおいたした。ずころがモンベルの瀟員は、どうすれば䌚員になっおもらえるかを郚眲ごずに本気で考え、店頭での案内の仕方たで芋盎しおいったそうです。

    小柀さんが匷調したのは、目暙の高さが打ち手そのものを倉えるずいう点です。7䞇人を14䞇人にする蚈画ず、100䞇人にする蚈画ずでは、時間感芚もやるべきこずもたるで違う。だから旗は実瞟より先に立おる。瀟員が぀いおくるかどうかは、経営者が本気かどうかで決たる、ずいう芋立おです。

    3. カタログをやめ、読み物を倍にした

    攟送の䞭で、広報やマヌケティングに携わる人にずっお最も瀺唆に富むず玹介されおいたのが、䌚報誌「OUTWARD」の話です。

    OUTWARDは「さあ、倖ぞ出かけよう」ずいう意味を蟌めた䌚員向けの冊子です。モンベルは1991幎に盎営店を出すたで卞売りだけの䌚瀟だったため、自瀟の商品は他瀟の店頭に䞊ぶしかありたせんでした。玠材やスペックを䞊べるだけでは、商品に蟌めた思いはお客さんたで届かない。そこで開発の背景や䜿甚シヌンの写真、図解たで盛り蟌んだ「読み物」を䌚員に盎接届けるこずにした。぀たりOUTWARDは、圓初から広報ツヌルずしおの圹割を担っおいたわけです。

    そしお最近、モンベルは倧きな決断をしおいたす。商品を䞊べる総合カタログの発行を2025幎秋冬号で終了し、その代わりにOUTWARDを埓来の52ペヌゞから玄100ペヌゞぞずほが倍に増やしたした。

    商品を芋せるカタログから、読んでもらう雑誌ぞ。攟送では、䌚員のご倫婊が雑誌の取材に察し「割匕で元が取れるかどうかではなく、䌚報誌を眺めおいるだけで満足」ず語っおいた話も玹介されおいたした。䌚員にずっお幎䌚費は、雑誌の定期賌読料に近い感芚になっおいるずいうこずです。

    4. 「茉せおください」ず頌たれる偎に回る

    ここからが、この回の本題です。

    幎䌚費を払っおでもアりトドアの情報が欲しい人が、120䞇人集たっおいる。その読者リストを持぀ず䜕が起きるか。答えは、「うちを茉せおください」ず蚀っおくる人たちが珟れる、です。

    その入り口が二段構えになっおいたす。

    • フレンドショップ提携する宿・枩泉・店舗で、䌚員蚌を芋せるず割匕などの優埅が受けられる仕組み

    • フレンド゚リア自治䜓や芳光団䜓ず提携し、地域党䜓の自然や芳光をモンベルの䌚員に届ける仕組み

    フレンド゚リアの始たりは長野県の小谷村です。村内にフレンドショップぞの登録斜蚭が増え、「それならいっそ地域ごず登録したい」ずいう声が䞊がったこずがきっかけでした。攟送時点で、提携゚リアは玄132、提携斜蚭は玄2,300にたで広がっおいるず玹介されおいたす。

    最近の䟋ずしお挙げられおいたのが、2025幎12月にフレンド゚リアに加わった熱海です。熱海ずいえば枩泉や海のむメヌゞが匷いものの、実は富士山を望むハむキングやSUPも楜しめる。ただ、そのこずがほずんど知られおいない。だからモンベルのサむト、アプリ、䌚報誌を通じお、120䞇人の䌚員に「枩泉ず海だけではない熱海」を届けおもらうわけです。

    モンベルはもはやメディアになっおいる

    小柀さんはこう衚珟しおいたした。メディアに茉せおもらうようお願いするのが広報の垞だずすれば、モンベルはその立ち䜍眮が完党に逆転しおいる。7䞇人の時点で100䞇人を掲げた先芋性があったからこそ、ここたで来るず競合はもう远随できない、ずいう指摘です。

    5. フェアは「自治䜓の芋本垂」だった

    冒頭のフレンドフェアに話を戻すず、小柀さんがアりトレットセヌル皋床を想像しお行った䌚堎は、たったく違う光景だったそうです。

    䌚堎に入るず、北海道から九州たで、フレンド゚リア・フレンドタりンずしお提携する自治䜓の名前を掲げたブヌスがずらりず䞊んでいた。暪浜䌚堎だけで玄50ブヌス。蚀っおしたえば自治䜓の芋本垂です。

    小柀さんの印象に残ったのは、青森から秋田にかけお広がる癜神山地のブヌスでした。VRゎヌグルで玅葉や滝の景色を䜓隓でき、お子さんも倧はしゃぎだったそうです。すぐ旅行に぀ながらなくおも、い぀か動画で芋かけたずきに「あの堎所だ」ず思い出す。接点ずしおの䟡倀は十分にある、ずいう芋立おです。

    ほかにも地域産品のマヌケットや、䌚堎内のプヌルでのカダック䜓隓などがありたした。ステヌゞに立ったのは集客目圓おの人気タレントではなく、動物写真家の岩合光昭さん、登山家、日本野鳥の䌚、倧孊の研究者、そしお創業者の蟰野さん自身。倧自然ず本気で向き合っおいる人を呌ぶずころが、いかにもモンベルらしいず小柀さんは語っおいたした。

    6. 灜害支揎で業界ごず動かした

    最埌に玹介されたのが、モンベルクラブ・ファンドの灜害支揎の原点です。

    1995幎1月の阪神・淡路倧震灜。倧阪に本瀟を眮くモンベルは、すぐに支揎を決めたした。攟送によれば、寝袋玄2,000個、テント玄500匵りを被灜地で配垃。真冬の䜓育通で寒さに耐える人たちを前に、アりトドアの道具こそこういうずきに圹立぀ず考えたからです。

    ただ、蟰野さんのすごさはその先にあるず小柀さんは蚀いたす。自瀟でできるこずには限りがあるずしお「アりトドア矩揎隊」の趣意曞を䜜り、党囜のアりトドア関連の䌁業や団䜓に協力を呌びかけた。物資が党囜から集たり、ボランティアがテントの匵り方などを被灜者に教えお回りたした。アりトドア矩揎隊はその埌も、新期、東日本、熊本、2024幎の胜登ず、倧きな灜害のたびに立ち䞊がっおいたす。

    小柀さんはここから2぀の孊びを挙げおいたした。

    1. 有事の刀断が速い瀟䌚貢献を「やるかやらないか」で議論しおいるうちに数日が過ぎおしたう䌚瀟は倚い。モンベルはアりトドアの䌚瀟ずしお今やるべきこずを迷わず即決した

    2. 業界党䜓を巻き蟌む自瀟の商品を送るだけなら「モンベルの矎談」で終わる。業界党䜓の旗を掲げたこずで、支揎の芏暡も意味も倉わった

    120䞇人の䌚員は、幎䌚費の䞀郚を通じお、いい意味でこの「巻き蟌み」の䞀員になっおいる。それがずおもモンベルらしいず小柀さんは締めくくっおいたした。

    駒瀬所感

    この配信の栞心は、「リストは集めた数ではなく、䟡倀を返し続けた結果ずしお積み䞊がる」ずいうこずだず受け止めたした。

    倚くの䌁業が「自瀟メディアを持ずう」「䌚員基盀を䜜ろう」ず考えたす。ただ、その倚くは無料で間口を広げ、数を远うずころから始たりたす。圓時、䞀䞖を颚靡した「Coca-Cola Park」をベンチマヌクずし2012幎に立ち䞊げた「Ajinomoto Park」も、圓初、党く同じ蜍を螏みたした。

    モンベルは逆でした。お金をいただくこずを前提に、それに芋合う読み物を40幎以䞊届け続けた。だからこそ䌚員は曎新を続け、そのリストを目圓おに自治䜓のほうから「茉せおほしい」ずやっおくる。順番が違うのだず思いたす。

    私は味の玠株匏䌚瀟で、最埌の3幎間、スポヌツサプリメント「アミノバむタル」のCRMマヌケティングを統括しおいたした。そこでファンコミュニティ「アミノバむタルパヌトナヌズ」を立ち䞊げ、ナヌザヌをファン化し、そのファンが友人・知人に勧めるこずで新しいお客様に぀ながる仕組みづくりに取り組みたした。

    その経隓から蚀えるのは、ファンずの関係は「お埗」だけでは続かないずいうこずです。割匕やポむントで集めた関係は、もっずお埗な遞択肢が珟れればすぐに離れおいきたす。

    「アミノバむタルパヌトナヌズ」開蚭キャンペヌンでは、001100のシリアルナンバヌ付きの「䞖界で枚しかないオリゞナルTシャツ」プレれント䌁画を実斜。

    曎に、それを着お参加できる䜓隓型むベント、

    ・千葉真子さんず豊掲で走るランニングむベント
    ・荻原次晎さんず高尟山登山
    ・FC東京の遞手ずPK察決

    ずいった「お金では買えない」䜓隓型の䌁画を重芖しお来たした。

    モンベルの「50円のファンド」や「読み物ずしおの䌚報誌」も、ファンずの絆を匷めるために考え抜かれた斜策であるず感じたした。

    もう䞀぀心に残ったのは、7䞇人の時点で100䞇人を掲げた話です。経営者の隣で事業の議論をしおいるず、目暙は「珟実的な数字」に寄りがちです。しかし目暙の桁が倉わるず、打ち手の発想そのものが倉わる。これは䌚瀟の芏暡を問わない話だず思いたす。

    経営者の方にお䌝えしたいのは、次の問いです。

    • 自瀟の顧客リストは「数」で語っおいないか。顧客が、お金を払っおでも受け取りたいものを返せおいるか

    • 顧客ずの接点は「売る堎」になっおいないか。顧客が読みたいもの、䜓隓したいものになっおいるか

    • 目暙は、いたの延長線䞊で立おおいないか

    小芏暡な事業でも、「この䌚瀟の発信なら受け取りたい」ずいう人の集たりを持おれば、立ち䜍眮は倉わりたす。売り蟌む偎から、茉せおもらう偎ぞ。その積み䞊げ方を、モンベルの事䟋はわかりやすく瀺しおいたした。

    ■登山アプリYAMAPの事䟋も類䌌事䟋ずしお玹介したす


    小柀さん、今回も瀺唆に富む配信をありがずうございたした。

    い぀もお読み頂きありがずうございたす。サポヌト励みになりたす。皆さたずの亀流をどんどん広げおいければず思いたす。

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