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"COPY BOY" ぼくのクローンは小学生⑱【決心した!】

    ワケあって、大学生の僕はクローンと暮らしている。ヤツは小学2年生。8歳の子どもだ。
    顔は、幼い頃の僕と全く同じ。ジャンケンすると決着がつかない。
    なんで、こんなことになったのか。よかったら、そのワケを聞いてほしい。
    (※第1話へ)

    <夏、第18話>

    僕は、ある決心をする。
    残りわずかな僕の人生、これから一体どうすればいいかを。

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    決め手となったのは、チビがまたいじめられて帰ってきたからだ。

    クラスに一人、まだしつこくちょっかいを出すヤツがいるという。
    チビは僕の分身だ。僕自身をいじめられた気がして、無性に腹が立った。やられっぱなしではいけない。なんとかしてやらなければ。

    チビに、
    「嫌なものは嫌と言えばいいじゃん」
    そう言いかけて、はっとした。
    大人になった僕は偉そうなこと言ってるけど、子ども頃の僕だって歯向かう勇気なんてなかった。

    もし当時立ち向かえていたら、いじめっ子に一目置かれたかもな。自分に自信が持てただろうな。スクールカースト、ちょっとは違った景色だったかも。大人になってまでいつまでも人見知りで、自分のやりたい事も満足に貫けない、そんな情けない人生じゃなかったかもな。
    今の僕の頭で、小学生の頃の自分に戻れたらな。きっと大人の知識でうまく乗り越えられるだろう。

    すると頭の中で、ある光景がフラッシュバックした。
    就活の面接官のあの質問だ。

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    「あなたはタイムマシンで過去へ行きました。
    そこで出会ったのは、子どもの頃の自分。
    未来から来たあなたは、一体何を伝えますか?」

    何を伝えますか…?

    伝える…

    はっと、した。
    そうか…そうだ、これだ!

    答えが出たかも。
    時間がかかったが、ようやく今、分かったような気がする。

    僕の命はあとわずか。
    明日か明後日か、いつ死がおとずれるかわからない。
    そんな自分が今、何をすべきか?
    自分なりに残された時間を一番有効に使うにはどうしたらいいか?

    僕は気がついた。
    そして、決心した。

    「インストールしよう。」

    僕の人生を、この”小さな僕”に伝えよう。インストールしよう。
    地味で値打ち無いかもしれないけど、僕の人生をこのチビにインストールして人生を託そう。

    僕の知ってること、役に立ちそうなこと、全部教えてやろう。僕がいなくなっても、チビが困らないように。
    チビはクローン。僕と同じような人生を送る可能性は高い。これから似たようなトラブルや悩みに出会うに違いない。そういう時、自分の力で乗り越えてほしい。

    残されている時間がわずかなら、チビにすべてを託すことが、最も意味のあることに違いない。ぜんぶチビに伝えきって、悔いのない人生の閉じ方としよう。
    僕の意思をチビが持って生き続けてくれたら、たとえ僕の肉体が滅ぼうとも、その意思は次の世代へつながっていくかもしれない。

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    いや、なんならぼくの気持ちはどうでもいい。

    このチビが無事に生き続けてくれたら、それだけでいい。
    それだけで、未来の途切れた僕でも、未来を感じられる気がする。
    ただただ、未来を感じられる気が。

    それまでは、僕自身、恥ずかしくない生き方をしよう。
    心を入れ替えた僕の姿を見て、生き方を学んでほしい。

    「なんで空は青いの?」
    「なんでパンダはしろくろなの?」

    今度から面倒くさがらず、教えてやろう。

    ちゃんと向き合おう。
    チビと。つまりは僕自身と。


    (つづく)

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    ディズニー・スピルバーグ・藤子F不二雄先生・手塚治虫先生を尊敬する人に悪い人はいません。ダメなパパが娘に読ませるため書いた ”おはなし” なのに「あーあ」な情けない結果に…。せめてひそやかにnoteのすみっこに置かせてください。

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