
50歳からの人生戦略 人生を『プロジェクト』として設計する方法
「人生設計について、一度ちゃんと考えた方がいい」
そう思って、本を読んだり、ちょっとノートに書き出したりしたことがあります。しかし、続きませんでした。
ところが、44歳の時、救急車で運ばれ、緊急出術を行いました。
そして、術後のベッドで、
「会社員のまま、死ぬのは嫌だな」
「いまのキャリアで満足?本音は違うでしょ?自分に嘘はつきたくない」
と感じました。
はっきりと自分の本音を自覚し、それが原動力となりました。
それから5年後。
私は49歳で会社を辞め、独立しました。
最初から、独立することがゴールだったわけではありません。
いろいろ考えて、試して、修正して、少しずつ方向性を固めていきました。
振り返ってみると、その進め方は、私が仕事でやってきたこととよく似ていました。
私はシステム開発の現場で、プロジェクトリーダーとして仕事をしてきました。独立前の会社では3年間で26件のプロジェクトを担当。全て黒字、納期遅延なし。合計227人月規模のプロジェクトをやり遂げました。
大型の炎上プロジェクトへ火消し役として入り、立て直しにも関わってきました。そこで気づきました。
プロジェクトも人生も、かなり似ている。
最初からすべて計画通りには進まない。
前提条件がある。
使える時間やお金には限りがある。
想定外のことが起きる。
だから、設計して、実行して、ズレたら直す。
人生にも、この考え方を使えばいいのではないか。
それが、この記事の出発点です。
このnoteは「読むだけの人生論」ではありません
今回の記事では、人生を次の5STEPで整理します。
STEP1 現状把握: いま、どこにいて、どこへ行きたいのか。
STEP2 課題分析: なぜ、そこに到達できていないのか。
STEP3 対策設計: 何を変え、どの方法を選ぶのか。
STEP4 実行・検証: 次の90日で、小さく試す。
STEP5 継続・軌道修正: 結果を振り返り、次の90日へつなげる。
そして最後まで進めると、次の3つが完成します。
① 人生プロジェクト設計書
② 90日アクションプラン
③ KPT振り返り表
特に、
50代を前に、これからの働き方を一度整理したい
将来のお金やキャリアに漠然とした不安がある
考えてはいるものの、具体的な行動まで落とせていない
という方を想定して書いています。
購入者向けに、私が実体験を記入例として記載した
「人生プロジェクト_3点セット_テンプレート.xlsx」
もダウンロードできるようにしています。
表を一から作る必要はありません。
Excelに直接書き込みながら、この記事と一緒に自分の人生プロジェクトを作っていけます。
「人生について考えましょう」で終わらせません。
実際に自分の人生について書き込み、行動へ移せるところまで進めます。
なお、私はAIも使います。
ただし、AIに人生を決めてもらうわけではありません。
考えるのを助けてもらい、決めるのはあくまでも自分です。
その使い方も具体的に紹介します。
STEP1 現状把握――いま、どこにいて、どこへ行きたいのか
人生には「前提条件・制約事項」がある
私は、自分の人生設計で、まず前提条件や制約事項を確認しました。
人生設計やアイデア発想の本では、
「いったん制約を外して考えよう」
「できないと思い込まず、理想から考えよう」
と書かれていることもあります。
この考え方も、私は間違いだとは思いません。時間的な余裕があり、失敗したときの影響も小さい状況なら、あえて制約を外して可能性を広げる方法も有効だと思います。
一方、私のように50歳前後になり、守りたいものや必要な収入、使える時間が具体的になってくると、大きな失敗をしたときの影響も無視できません。
だから私は、「なんとかなるだろう」だけでは進めたくありません。
まず、自分が置かれている条件を確認する。
そのうえで、
どこまでなら挑戦できるのか。
どのリスクなら取れるのか。
何だけは失ってはいけないのか。
を考えます。
可能性を狭めたいから、制約を見るのではありません。
現実を踏まえ、できるだけ成功確率の高い方法を選ぶために、前提条件や制約事項を確認する。
これが、私が人生にもプロジェクトの考え方を選択した理由の一つです。
システム開発では、予算・納期・人員・変更できない仕様など、様々な前提条件・制約事項があります。
人生も同じです。
年齢、時間、お金、健康、家族、仕事。
人によって条件は違います。
そのため、自分が置かれている条件を書き出します。
私の場合、49歳のときに大きな条件がありました。
5歳と2歳の子どもがおり、下の子が大学を卒業するまで、あと約20年もある。一方、一般的な60歳定年までなら約10年。
65歳まで働けたとしても、その後は収入が下がる可能性があります。
ここまでが、私の前提条件・制約事項です。
そこから見えてきたのが、
「収入が必要な期間」と「現在と同程度の収入を維持できそうな期間」が合っていない
というギャップでした。

人生は「期限のあるプロジェクト」である
人生には期限があります。
ところが、普段はつい、
「いつかやろう」
「そのうち考えよう」
となります。
プロジェクトは、「リリース日」という期限が明確になっており、期限から逆算して、途中の到達点を作るため、それが抑制されます。
プロジェクトにリリース日があるように、人生でも
「いつまでに、どうなっていたいか」
という日付を設定します。
現在からの延長として考えるのではなく、終わりから考えるという考え方は重要です。時間だけではなく、状態についても終わりから考えます。
現在地ではなく、「目指す状態」から考える
最初、私は現在地から書こうとしました。
例えば、
「いまの年収が○万円だから、1.5倍にしたい」
という考え方です。
でも、これだと最初から「年収を上げる」という手段に引っ張られます。
そこで順番を逆にしました。
先に書くのは、「どうなっていたいか」です。
私の場合は、
子どもたちが大学を卒業するまで、経済的な理由で子どもの選択肢を縛ることなく、自由に幸せに暮らしていける状態。
でした。
ここでは、
「独立する」
「年収を1.5倍にする」
とは書きません。
それは手段だからです。
目指す状態を書いたあとで、初めて現在地を見る。
すると、目指す状態 − 現在地 = ギャップが見えてきます。
このギャップが、これから解いていく問題の入り口になります。
WORK|人生プロジェクト設計書①
まず、ここまでを書いてみます。
0.プロジェクト基本情報

私の場合、目標日は2044年8月5日。
下の子が大学を卒業する頃までを一つの大きな人生プロジェクトとして考えました。ただ、20年という期間は長いので、具体的な行動は、あとで90日まで落とします。
1.前提条件・制約事項

お金、時間、健康、家族など。
今回のテーマに関係するものだけで構いません。
2.目指す状態と現在地

ここで大事なのは、目指す状態を先に書くこと。
現在地から書くと、今の延長線上だけで考えやすくなるからです。
ここまでで、
「どこへ行きたいか」
「いまどこにいるか」
「何が足りないか」
が見えてきました。
ただし、ここですぐ解決策を考えません。
私は仕事でも、ここを急いで失敗することを何度も経験しました。
次にやるのは、