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50歳からの幸福論。人間関係は放っておくと静かに劣化する

    仕事、家事、育児、SNS、日々の付き合い。
    毎日は「やるべきこと」で埋まっていきます。

    しかし、人生後半に入って思うのは「やるべきこと」をこなすだけでは幸せには近づかないということ。

    若い頃は、仕事、収入、成果、能力。
    そういう何かを手に入れることが幸せにつながると思っていました。
    でも最近は、少し違う気がしています。


    ロバート・ウォルディンガーとマーク・シュルツによる『The Good Life』という本の書評を読みました。
    参考:The Good Life: Lessons From the World’s Longest Scientific Study of Happiness

    1938年から続く「ハーバード成人発達研究」をもとにしているため、単なる精神論ではなく、長期的な観察に裏づけられた説得力があります。

    そのメッセージはとてもシンプルで、
    「よい人生をつくる最大の要素は、よい人間関係である」
    というものでした。

    また、「ソーシャル・フィットネス」(=身体を鍛えるように人間関係も日々手入れすること)が必要という考え方は非常に参考になりました。

    しかし、どれだけ良い考え方でも、読んだだけでは人生は変わりません。
    「人間関係が大事です」で終わらせず、自分は何を見直すのか、どんな行動を変えるのか。そこまで落とし込んで考えてみたいと思いました。


    人間関係は、放っておくと劣化する


    人間関係は、一度できたら自動的に続くものではありません。

    昔は、年賀状やお中元・お歳暮などの習慣があり、定期的な関わりがありました。そして、昔に比べて連絡手段は格段によくなり、時間もコストもかからなくなりました。

    にもかかわらず、連絡しなくなる人が多くなったりしていないでしょうか?
    「いつでも話せるから」と思っているうちに話さなくなったりしていないでしょうか?

    そうすると、関係は静かに薄くなっていきます。
    確かに人間関係を積極的・定期的に振り返る必要がありそうです。


    人生後半に点検したい関係


    では、具体的にはどのように見直すのがよいでしょうか?
    関係性を分けて考えていきたいと思います。

    A)回復する関係

    ・一緒にいると自分が少し元気になれる関係
    ・自然体で一緒にいられる関係
    ・損得ではなく、ただ一緒にいる時間に意味がある関係

    この場合は、自分から積極的にアプローチをかけて人間関係を良好に保っていきたいです。

    B)距離を調整したい関係

    一方で、近すぎると自分が消耗してしまう関係もあります。
    人生の後半では、ここを無理に我慢しすぎないことも大事です。


    私にとっての回復する関係


    私にとっての回復する関係は、3歳と6歳の子どもとの関係です。

    子どもが小さい頃の時間は、今しかない大切な時間です。
    仕事が忙しくて子どもとの時間をあまり取れなかったことがありましたが、明確に「それは失敗だった」と感じています。

    「子どもとの時間は、あとで取り戻せない。」

    仕事は大事です。
    やるべきこともあります。

    ただ、やるべきことばかりを優先していると、本当に大切にしたい関係が自動的に後回しになります。
    そうではなく、時間と手間を惜しまず、よりよい関係にしたい。

    そう思い、普段は子どもたちがしたいことを一緒にして遊んだり、子どもたちが行きたいところに連れていきますが、先日、アスレチックに行くことを提案しました。
    ▶ フィールドアスレチック 横浜つくし野コース


    YouTubeを見る時間が増えがちなので、体を使って自然の中で過ごす時間も増やしたい。そこで、画像を見せながら「ここ、面白そうだよ」と話してみたところ、思った以上に興味を示してくれました。

    好きなおやつとお弁当を買って出発。
    6歳の子どもがはまったのが、ほぼ垂直に落ちるすべり台。

    画像

    大人の私でも「こわっ」と思うくらい真下に落ちますが、一度やってみて大丈夫だとわかったのか、何回もすべり落ち、
    「また行きたい」
    と言うくらい気に入ったようです。

    子どもたちが楽しめ、移動中もおしゃべりして関係も深まり、とても充実した一日を過ごせました。これを機に毎週末に「どうするともっと楽しく過ごせるか」を考えるようになりました。


    距離を調整したい関係もある


    一方で、距離を置きたい関係もあります。
    しかし、仕事上、距離を置けない場合もあります。

    ここでの「距離を置く」とは、関係性を切ることではなく、自分が消耗しすぎないように相手との関係の濃度を調整することです。


    例えば、即反応しない。
    苦手な人、消耗する人ほど、反射的に返すと巻き込まれます。
    少し時間を置いて、必要なことだけ返す。

    次に、感情ではなく役割で線を引く。
    感情的に反応すると消耗が激しくなります。
    「それは嫌です」ではなく、「私の担当範囲はここまでです」「この件は○○さん判断でお願いします」と言う。

    そして、会話を長引かせない。
    消耗する関係ほど、雑談や愚痴や不満の共有に引き込まれます。
    必要な確認だけして、長居しない。

    最後に、相手を変えようとしない。
    距離を調整したい相手に対して、「分かってほしい」「変わってほしい」と期待しすぎると、こちらが疲れます。
    相手を変えず、自分の関わり方を変える。


    これらができると、余計に消耗せず、大切な関係に時間と気力を残せます。


    一人の時間も大切にしたい


    「人間関係が大事」と言うと、常に誰かと一緒にいることが正解のように聞こえます。

    書評にも『孤独』は幸福度を下げるだけでなく、健康にも悪影響を及ぼすと説明されています。社会的・経済的には恵まれていても、身近な人とのつながりが薄く、孤立していると幸福度は下がりやすいそうです。

    しかし、私は一人になって深く考えることが好きです。
    それは自分の特性だと思っていますし、noteで記事を書く時にもそこで差別化できるように取り組んでいます。

    一人の時間を大切にするということは、人間関係を大切にすることと矛盾しません。そのため、一人の時間も大切にしています。


    良い関係の密度を上げる


    良い人生・良い人間関係にするには、
    ・仕事をしすぎて、大切な関係を後回しにしない。
    ・SNSばかり見て、目の前の人との時間を薄くしない。
    ・今まで出会った人の中で、また話したいと思ったら自分から連絡する。
    ・人間関係を増やすより、良い関係の密度を上げていく。


    私にとってのワーク〈ライク〉バランスは、仕事を減らして楽をすることではありません。やるべきことに流されずに、意識して大切な関係に時間と気力を残すようにすることです。

    「良い関係の密度を上げる」

    人生後半の幸せは、たぶん、そこにあるのだと思っています。


    人間関係だけでなく、仕事、お金、健康、時間の使い方など、50歳前後で考えるようになった「人生後半の生き方」をまとめています。


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