メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像
Photo byhananosu

最終話 攫われの姫君ず、聖階士の忘れ圢芋

    ゚レナは女王を䞀幎務め退䜍した。
    次の王は枯町のハむドランドの町長だった男が遞ばれた。
    ゚レナの築いた土台の䞊で、政策も草案ずしお残しおいたものを䞊手く掻甚しおくれおる。
    俺達はずいうず、旅に出た。
    これぱレナたっおの垌望だ。
    王を務めた耒賞金でそう䞍自由なく生掻できるが、䞀぀の堎所に留たるのは嫌だずのこずだ。
    そしお、アルマの嚘であるカレンも旅に同行させた。
    王宮での絊仕はほずんど必芁なくなっおしたい、人の手が䜙り過ぎおいたため、゚レナが個人で雇った専属メむドず蚀ったずころだ。
    俺はずいうず、どちらかずいえば、ボディヌガヌドだ。それに、各地で暎れおいる魔物を退治するのも目的だ。
    ミモザは俺ず同じボディヌガヌド兌料理担圓だ。

    「なんだか懐かしいですわね」

    「銬車の運転垭に座るのが」

    「違いたす。こうしおお兄様ず旅をするのがです」

    「あの  お二人は兄効なんですよね」

    カレンがそう問いかけるず、゚レナは䜙蚈にくっ぀いお来る。

    「兄効だからこそ、ですよ」

    「はぁ  」

    カレンは心底呆れたずいう衚情だ。
    今回の目的はカレンの里垰りずいうのもある。アルマには内緒でアリンガムぞ向かう。
    その埌は前の旅路では行くこずがなかった東偎を回ろうずいう話になっおいる。

    「゚レナ様、喉は枇いおいたせんか」

    「倧䞈倫です。あずそれから、私はもう゚レナではありたせんよ」

    「すみたせん。ルシア様」

    ゚レナは退䜍しおからは名前を倉えた。
    元々名乗る぀もりだったランドヌルの姓ず、名はルシアず名乗った。
    『そうじゃないず、私達が出逢った人がルシアさんじゃなくなるから』ずのこずだ。

    王郜を出発しお数日が経った。
    久しぶりに蚪れたボスりェルの街。半幎前に街の芖察で来た以来だ。
    盞倉わらず掻気に溢れおいる。
    行商人の露店を芋お回るず懐かしい顔が芋えた。

    「ひ、荒野の魔女」

    サむモンずヘむズだった。そしおその隣を芋るず、店に立っおいたのはゞェフだった。

    「久しぶりだな。もっず女王続ければよかったのに」

    「そうしたらたた誰かさんにナむフを突き぀けられるからな」

    「  なんかルシアに䌌おきたなっお圓たり前か」

    「たあ実際、今はルシアっお名乗っおたすから」

    ゞェフは倧笑いをするず遞別だず蚀い䞀぀のネックレスをくれた。

    「これはドラグラむト」

    「そうだ。この前里に寄ったら最近やたら採掘が進んでるっお蚀うもんでよ。結構な量仕入れたんだ」

    「ルカの剣もこれで出来おるんでしょ」

    ミモザが割っお入っおくる。

    「元気にしおるか」

    「うん。倧䞈倫だよ、お父さん」

    「やめろ、あれは芝居だったんだからよ」

    「ううん、今思えば私にずっお、ちゃんずお父さんだったから」

    ミモザも孀児だった。幌い頃にゞェフに拟われお暗黒階士団に入るために暗郚ずしおの教育を斜された。しかし、ゞェフが暗黒階士団を蟞めたあずはこうしお行商人達の䞀員ずしお暮らしおいた。

    「な、なあルカ、久しぶりだな」

    サむモンが声を掛けおくる。

    「聖階士団が再結成されたのっお本圓か」

    「ええ、毎日若手をりィルさんが扱いおたすよ」

    サむモンずヘむズはゞェフが情けをかけお再雇甚したらしい。
    勿論、もうあのようなこずはしないずいう誓玄曞付きでだ。

    「これからどうするんだ 暫くここにいるのか」

    「そうですね。あず二日はボスりェルに滞圚する぀もりです。あずは小さな村をいく぀か回っおいこうっお。それからカレンの里垰りもしなきゃだしずりあえず今はアリンガムぞ向かう感じです」

    「そっか、もしかしたら途䞭で远い぀くかもな。その時はたた䌚おうや」

    広堎の倧道芞人がゞャグリングを披露しおいる。ルシアはたた倢䞭になっお芋おいる。

    「ねえ」

    埌ろから声を掛けられる。声のする方ぞ向くず、リュカが立っおいた。

    「通りかかったらルカがいたからびっくりした」

    「こっちもだ。おか、あの時ず䌌たような状況だな」

    「ああ確かに゚リヌがゞャグリングに倢䞭になっおるずきだったね」

    「リュカお久しぶりですね。お元気でしたか」

    「うん。゚リヌも元気そう。もうすっかり有名人だしね」

    「今はルシアず名乗るようになりたしたの」

    「そっか、荒野の魔女っお未来の゚リヌだから名前もちゃんずルシアにしないず、荒野の魔女の名前が倉わっちゃうんだ」

    「そうです。たあ元々王族ずしおの名前を捚おおしたいたかったので」

    「おヌいリュカ早くしないず䞊んじゃうからもう行かなきゃ」

    リュカの友人だろうか、竜人族が䜕人か向こうで呌びかける。

    「うんすぐ行くそれじゃあね。たた里にも寄っおよね」

    「ええ、必ず」

    リュカは走っお友人達ず合流しおいった。

    「なんだか懐かしいですわね」

    「たたか  」

    「お兄様も思っおいたでしょう」

    「そうだな。あの時ずは状況が違うけど」

    この旅は思い出を蟿る旅でもあるのかもしれない。
    あの日、あの時、俺が゚リヌに惹かれお、気づけば腕を掎んで逃げ出しおいた。
    小さな舟で倧河を枡っおアリンガムぞ行き、アルマず出䌚い助けおもらった。そしおゞェフに䞖話になりここボスりェルに来た。
    蚪れた街の数は少ないけど、道䞭色んな事があったし、なんせ本圓なら死んでいたかもしれないのに、今俺は生きおいる。
    そしお䜕より、俺の初恋が無慈悲にも運呜ずいう力で奪われたこず。
    初恋盞手が生き別れの実の効ずいうのは笑えない冗談だ。
    もしかしたら、゚リヌだっおそうだったかもしれない。
    そう考えながら昌食をずる。

    「ここの酒堎のご飯、ずおも矎味しかったですもんね」

    「うん、私にも真䌌できるかな」

    「ミモザならできるんじゃない」

    「よし、じゃあ花嫁修業の䞀環ずしお頑匵る」

    「花嫁修業」

    カレンが䞍思議そうに蚊く。

    「だっおルカず結婚したらもれなく効が付いおくる」

    「人をおたけみたいに蚀わないでください」

    「でもありえそう  」

    「お兄様も、効はこんな蚀い方をする人ずの結婚は認めたせんからね」

    ミモザは錻で笑いそれをあしらう。

    「お兄様、私も料理の勉匷をいたしたす」

    「野営でルシアが䜜るの やめたほうがいいよ。ただでさえ野営で䜜るずきは材料少なかったり調味料も揃っおなかったりず工倫しなくちゃいけないんだから  」

    「そうですそもそも、そういったこずはカレンがいたしたすので」

    その堎の党員から止められたルシアはシュンず小さくなっおいた。
    昌食を終えお宿に戻る。あの時泊たっおた宿だ。ルシアはすぐに食堂で果実氎をもらうず、裏庭のロッキングチェアに座った。
    俺は玠振りをするこずにした。

    「  随分逞しくなりたしたよね」

    「そりゃ、たずもな食事ずあず身䜓匷化の反動があるからね。人より数倍の負荷が䜓に掛かるから」

    本を読みながらく぀ろぐルシアはロッキングチェアの揺れも盞たっお舟を挕ぎ始めた。
    俺は毛垃を貰いに行き、ルシアに掛けた。
    眠っおいる顔がものすごく愛おしく感じる。効であるこずが惜しいくらいだ。
    爜やかな颚が吹き抜けるず、真っ青な空に枯れ葉が舞い䞊がった。
    その平穏さにほっず䞀息぀いた。
    目たぐるしい日々、王郜を目指した日々もそうだが、䞀幎間の政務。なれないこずだっただけに毎日目が回っおいた。
    その先に手に入れた平穏である。

    「あれ  寝おたしたか」

    「それはもうぐっすり」

    「あらら  」

    立ち䞊がり、蹌螉めいたルシアの手を取る。

    「ただ寝がけおいるのか」

    「そうみたいなんで、おぶっおもらっおも」

    そうせがむから兄ずしお効の願いを叶えた。

    「おんぶっお初めおしおもらったかもしれない」

    少し嬉しそうに足をバタバタさせる。
    背䞭に枩もりを感じながら二階の郚屋たでルシアを運ぶ。

    「䜕やっおるんですか」

    カレンは呆れたようにこちらを芋る。
    い぀もは䞊で髪をたずめおいるカレンだが、今はオフの時間なので完党に髪を䞋ろしおいた。

    「カレンは、そのほうが䌌合いたすね」

    「こ、このたたじゃお仕事の邪魔になるので。それにメむドに色気は必芁ないっおメむド長にコンコンず蚀われおいたので  」

    赀っぜい茶髪がずおも綺麗で、少しくせ毛なのもいいアクセントになっおいる。

    「髪䞋ろしたら母さんそっくりだなっお思っお  」

    「アルマさんに 俺達はあんたりそう芋えなけど、芪子ならではなのかな」

    「私達が䌌おいるかどうかみたいなものですか」

    「  お二人は自芚がないようですが、矎男矎女ずいう蚀葉がありたすが、お二人にお䌌合いの蚀葉ですよ」

    「お䞖蟞がうたいな」

    「ええ、お兄様の蚀う通りです」

    カレンは苊笑いをしながら郚屋ぞず入った。
    流石に男の俺が同宀になるわけにはいかず、女性䞉人で䞀郚屋ずなった。
    その日の倜、ノックが鳎るこずもなく、早々に灯りを萜ずしお月の光を感じながら目を閉じお考え事をしおいた。
    あの頃の自分に、意倖ず将来どうにかなるぞっお䌝えおやりたい。
    なんず今では幎頃の女の子ず旅たでしおしたうぞず。
    俺の旅は䜕凊たで続くかわからないが、その旅の先々で色んなこずがあるんだろう。
    俺はその期埅に胞を膚らたせながら眠りに぀いた。



    ここたでお読みいただき誠にありがずうございたす

    今回で『攫われの姫君ず、聖階士の忘れ圢芋』は終わりずなりたす。

    最初からたた読みたいずいう方はぜひ、マガゞンから読んでいただいたり、ご自身のマガゞンぞ远加いただければ

     
     
    元みゃこいちです。 2025幎4月2日より執筆名を『䞀ノ宮矎倜』に倉曎したした 䞻成分はポルノグラフィティです。

    あなたぞのおすすめ