
「猫を求めて世界へ」のはじまり、そして
カメラを始めて最初の2年間は、日本の“猫島”と呼ばれる場所を巡りながら、少しずつ猫を撮影することに夢中になっていきました。
そんな中、「海外の猫たちはどんなふうに暮らしているのだろう?」という思いがふと湧き、実行に移したのが2019年のゴールデンウィークでした。この旅をきっかけに、猫を求めて世界中を旅するようになったのです。
旅のはじまり
猫の撮影を目的とした初めての海外旅行先は【ギリシャ】でした。 海外の知らない土地を、旅行会社や現地サービスに頼らず、自力で旅するのも初めてのことでした。
ギリシャでは4つの島を巡りながら、猫と風景を撮り歩きました。 どこを見渡しても日本では見たことのない景色が広がり、ワクワクの連続でした。エーゲ海の青、白い壁の建物、石畳の道、色鮮やかな花...そのどれもが猫ともに写す背景として申し分なく、日の出前から日の入り後まで夢中でシャッターを切っていました。

猫は猫
ギリシャで出会った猫たちは、まるで街の住人の一員のように感じられました。訪れた場所では、人々が猫を特別に扱っているわけでもなく、そこにいるのが自然なことのようでした。
「海外の猫って日本と違いますか?」とよく聞かれます。 結局、猫はどこへ行ってもやっぱり猫。マイペースで、気まぐれで、心地よい場所を見つけるのが上手。そんな変わらない姿に、異国で知り合いに会ったような、ほっとする気持ちになります。

旅は続く
ギリシャの旅をきっかけに、その土地ならではの猫を撮影する面白さにすっかり魅了されました。さらに、現地の公共交通機関を使い、自分でプランを立てる個人旅行にも夢中になりました。自分のペースで動けて、気分や天気によって予定変更も自由自在。トラブルも経験値として積み重なり、そのすべてが新鮮で、「自分だけの旅」として深く心に残りました。
そんなふうに他の国や地域へも足を延ばすようになり、気づけばライフワークのようになっていました。その勢いで世界一周旅行も達成することができました。
変化する旅のかたち
ギリシャ旅行をきっかけに、旅の目的が大きく変わりました。
それまではスキューバダイビングが中心で、日本では出会えない生き物に会いに行くのが旅の楽しみでした。でも今は、猫との出会いを求めて各地を巡るようになったので、旅先で常に考えるのは”猫がいそうな場所”。「もし自分が猫だったら、どこで過ごすだろう?」と想像しながら歩くのが習慣になりました。
航空券と宿泊先だけ手配して、その他はノープラン。現地に着いてから、自分の足で歩きながらプランを練る。そのスタイルが、すっかり定着しています。
猫越しに見た世界の風景
猫は、その土地の空気をまとうように暮らしています。 だからこそ、ただ可愛い表情や仕草だけでなく、その背景に広がる風景ごと写し取りたいと思うようになりました。猫が生きる街の景色や空気感、人との距離感、そこに根づく歴史や文化の違い...そういったものも、写真を通して伝えられたらいいなと考えています。
旅を重ねていくうちに、猫を通して世界を見るようになっていました。その世界は、ただ観光するだけでは気づかない美しさや、土地の奥深さが詰まっています。そんな魅力を、これからも探し続けていきたいです。
ギリシャ旅行の話は、またの機会に。
