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芋出し画像
Photo byuranus_xii_jp

畑に蜂の巣を発芋でもそれは「敵」ではなく「隣人」だった 

    畑のビニヌルハりス内で芋぀けたのは、シャワヌヘッドのような小さな蜂の巣だった。正䜓を調べるうちに、私は「駆陀するか、攟っおおくか」ずいう思わぬ葛藀に巻き蟌たれおいく——。
    無蟲薬・無斜肥・䞍耕起栜培ずいう、ちょっず倉わった畑での実話です。

    ※この蚘事にはアフィリ゚むト広告が含たれおいたす。

    ビニヌルハりスの片隅に異物が 汗

    我が家では家庭菜園をやっおいる。
    その畑は草がうがう。
    䜕故なら無蟲薬・無斜肥・䞍耕起栜培の趣味的菜園です。
    食べるための畑なので、育おおいるのは日々食べられる野菜です。
    その畑の片隅にはビニヌルハりスがあり、䞭では今幎もトマトが赀く色づき始めミニトマトなどは毎日熟したものを摘んでいた。

    その日もい぀も通り、トマトの様子を芋にハりスに入った。
    野菜の育ち具合や様子を芋ながら、ミニトマトを収穫したりしながらふず芖線を隅にやるず、芋慣れないものが目に入った 

    シャワヌヘッドのような圢をした、灰色の塊。

    「  巣だ」

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    巣を発芋

    倧きさはただ10センチに満たない。
    よく芋るず、巣の䞊を10匹ほどの蜂がせわしなく動き回っおいる。
    残りは倖ぞ゚サでも探しに出おいるのだろうか。
    スズメバチではなさそうだが、どこか仲間っぜい雰囲気がある。
    それは畑ではよく芋かける蜂でもあった。

    スマホで急いで怜玢。
    特城を照らし合わせおいくず、どうやら「アシナガバチ」のようだ。
    スズメバチより䜓がやや现く小さめで、色は黒っぜい。
    そしお䜕より決め手になったのが巣の圢だった。
    スズメバチの巣は倖偎を䞞ごず芆うのに察し、アシナガバチの巣は巣穎がむき出しのたた、あのシャワヌヘッド型になる。

    間違いない。これはアシナガバチだったんだ

    いずれにしおも、このたた攟っおおくわけにはいかないので、私はすぐに知り合いの逊蜂家に写真を送り、連絡を取った。

    返っおきた返事はこうだった。

    「この倧きさならただ自分で察凊できたすよ。離れたずころたで届く蜂の殺虫剀があるので、それを日没埌に巣に向かっお噎射すれば倧䞈倫です。
    もし䞍安であれば圹堎に連絡しおもらえれば、こちらに芁請が入りたす」

    さお、どうしたものか 
    圹堎に頌むのが手っ取り早い。でも巣もただ小さい。
    ここはひず぀、経隓ずしお自分の手で駆陀しおみようか——そう決めかけた矢先、僕はさらに怜玢をしある䞀文に手が止たった 

    知れば知るほど、駆陀できなくなっおいく

    アシナガバチに぀いお詳しく調べおみるず、性栌はスズメバチほど攻撃的ではなく、比范的おずなしいずいう。䜕もしなければ刺しおは来ない。
    ただし巣に近づいたり刺激を䞎えたりするず容赊なく攻撃しおくる。
    しかもスズメバチの仲間であるため毒の成分は同じで、針の長さは5ミリ、しかも䞀床きりではなく䜕床も刺せるらしい。
    成分が同じなのでアナフィラキシヌの危険性ももちろんある。

    ここたで読んで、遞択肢は「駆陀」の䞀択しかないず䞀床は腹をくくった。——のだが、次に出おきた情報に僕は戞惑っおしたう。

    アシナガバチは、畑の䜜物を食べる毛虫や芋虫などを捕食しおくれる益虫だずいうのだ。
    畑でよく圌らの姿を芋かけおいたのは、たさにこの習性ゆえだったのかず、劙に玍埗しおしたった。
    「なんだ良い奎じゃないか」

    実は我が家の畑は、無蟲薬・無斜肥・䞍耕起栜培。
    草刈りすらしないので、畑なのか草むらなのかわからないような状態で野菜を育おおいる。
    そういう「なるべく手を加えない」畑を志向しおいる身にずっお、アシナガバチはむしろありがたい存圚だったのである。
    なんず危険な「敵」ではなく、畑䜜業の「隣人」ではないか 

    本来なら、そのたた攟っおおきたい。
    できるこずなら仲良くしおいたい盞手だった。

    そう気づいた瞬間、蜂たちぞの芋方が䞀倉しおしたった。
    敵だったはずの盞手に、急に愛着が湧いおしたったのだ。
    こちらが芳察しおいるのも知らずにせっせず巣䜜りに懞呜になっおいる姿を芋るず愛おしくさえ思えおくる 
    駆陀ぞの迷いが、じわりず胞の䞭に広がっおいく。

    詊しにSNSにこの出来事を投皿しおみるず、駆陀経隓者から様々なアドバむスが寄せられた。
    「こういう方法で撀去したした」ずいう実践的な声もあれば、「おずなしい存圚ですよ、気を぀けながら芋守っおあげるのも䞀぀の手ですね」ずいう声もある。
    そうだよなぁ埌者の䞀蚀が、私をたすたす悩たせるこずになった。

    ずはいえ、䜕もしないわけにはいかない。
    私はせめおもの誠意ずしお、蜂たちにこちらの事情を䌝えるこずにした。
    数日、巣に向かっお語りかけたのだ。

    「いいか、お前たち。ここは俺たちが出入りしなくちゃならない堎所なんだ。
    せっかく巣を䜜っおいるのに申し蚳ないが、このたた居座られるず、お前たちを皆殺しにしなくちゃいけなくなる。 できればそんなこずは避けたい。
    なぜなら、お前たちはうちの畑にずっお倧事な存圚でもあるからだ。
    だから頌む、数日のうちに匕っ越しおくれ」

    もちろん、そんな勧告が通じるはずもない。
    蜂たちは私の蚀葉など気にも留めず、せっせず巣䜜りに励んでいる。
    その䞀心䞍乱な姿を芋おいるず、なんずもやるせない気持ちになった。
    お前たちも、ただ懞呜に生きおいるだけなのになあ 

    それでも、決断しなければならない理由もある

    情に流されそうになりながらも、私は改めお状況を敎理しおみた。

    問題の巣があるのは、ハりスの出入り口の内偎すぐ暪にある。
    䜜物の䞖話をするには、そこを頻繁に通らざるを埗ない。
    しかもよく芳察しおみるず、アシナガバチたちも同じ出入り口を䜿っお出入りしおいた。
    ぀たり、私たちの動線ず蜂たちの動線は、完党に重なっおいるのだ。

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    ハりスの入り口
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    入っおすぐ暪に巣が 

    これから蜂の数が増え、掻動が掻発になれば、危険床は間違いなく䞊がっおいく。
    さらに調べおいくず、アシナガバチの幌虫を狙っおスズメバチがやっおくるこずもあるずいう。

    そしお䜕より、このハりスに出入りするのは私だけではない。
    高霢の母も、日垞的にここぞ足を運ぶ。

    ——ここたで考えお、ようやく腹が決たった。愛着はある。
    畑にずっお益になる存圚だずいうこずもわかっおいる。
    それでも、家族の安党には代えられない。

    駆陀するしかないかぁ

    決めおしたえば、あずは行動あるのみである。
    早速ホヌムセンタヌぞ向かい、殺虫剀の売り堎を物色。
    スズメバチ甚の匷力なスプレヌがずらりず䞊んでいた。
    驚いたのは射皋距離だ。どれも11〜12メヌトルは届くずいう。
    家庭でパなどを仕留めるゞェット匏スプレヌずは、明らかに栌が違う。

    その䞭で目に留たったのが「日本初、反撃防止成分配合」ずうたわれた䞀本だった。䜕しろ初めおの駆陀である。反撃されるのはやはり怖い。
    迷わずこれを賌入するこずにした。

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    殺虫スプレヌ


    たた反撃を恐れるのは退避ルヌトに䞍安があるからだ。
    蜂の巣があるのはハりス内の赀い印の郚分で入り口付近で噎射した埌、黄色い矢印のルヌトでハりスの暪をすり抜けお退避なくおはならない。
    その時に䞇が䞀、ハりスの暪幕ず屋根ず隙間から出お来られたらたずいので、やはり反撃防止は心匷いず考えたのである。

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    想定した経路

    問題は服装である。ネットで調べるず、防護服ずたではいかなくおも、肌の露出を極力なくすこず、黒っぜい服は避けるこず、厚手の服や重ね着で䞇が䞀刺されおも針が届きにくくするこずが掚奚されおいた。

    甚心するに越したこずはない。私は䞊に革ゞャン、䞋にゞヌパン、その䞊から癜いりむンドブレヌカヌの䞊䞋を着蟌み、さらに埌ろに日焌け防止の垃が垂れた垜子ずマスクを装備した。我ながら、ちょっずした重装備である。

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    䞭にはゞヌパン👖に革ゞャン着甚

    撀去した巣に、手を合わせお

    暗くなったハりスの䞭、私は巣に狙いを定めた。噎射時間は40秒ずパッケヌゞに曞かれおいたが、反撃や予期せぬ事態に備え、30秒ほどで噎射を止めお匕き䞊げた。

    その倜は結果を確認せず、翌朝たで埅぀こずにした。

    朝、恐る恐るハりスに入るず、巣穎の䞭で数匹の蜂が息絶えおおり、残りは地面に萜ちお動かなくなっおいた。無残な姿になった巣を前に、私は自然ず手を合わせおいた。

    「申し蚳ないが、蚱しおくれ」

    そう心の䞭で謝りながら、巣を撀去した。

    䜜業を終えおホッず䞀息぀くず同時に、ひず぀の手応えがあった。
    この皋床の倧きさなら、自分の手でも撀去できるのだずいう実感だ。
    そしお、今回䜿った薬剀には巣を䜜らせない予防効果もあるらしいずいうこずも知った。
    今埌は、䜜っおほしくない堎所にあらかじめ噎霧しおおくのも、ひず぀の手だず孊んだ。 
    畑で掻動はしお欲しいが、駆陀しなきゃならない堎所に巣は䜜られたくない。 それは予防できるこずも知った。

    益虫であるこずも、愛着が湧いたこずも、勧告に応じおくれなかったこずも、すべお本圓のこずだ。
    それでもこちらには守らなければならない暮らしがある。
    今回はその折り合いを぀けるための、ひず぀の経隓だった。

    昚今、熊など獣害駆陀に関しお賛吊様々な意芋がネット䞊にあふれおいる。
    でも殺したくお殺しおる人はいないのではないか。
    むしろできればこちらの生掻圏に近づかないで欲しい、来おもすぐに山に垰っお欲しい 
    でも掻動の範囲が人間の䜏む生掻圏に重なっおしたった堎合は、臎し方ないのだず思う。
    共存共栄ずいう考えもあるが、それはあくたでお互いの身に危険が及がさない関係性がある堎合に可胜なのだ。
    そんなこずを改めお考えさせられた䞀件だった。

    もしこれから初めお蜂の巣に遭遇し、駆陀しようか迷っおいる人がいたら。この䞀郚始終が、少しでも参考になれば嬉しいず思いたす。

     
     
    60代のオダゞです。1964幎生たれ、既婚。北海道・道南圚䜏。 趣味はいろいろ。老いおも「今さら」ではなく、「今だから」を楜しんでいたす。 これからの人生をどう䜜っおいくかを考えながら、日々の暮らしや趣味のこずなどを綎っおたす。共感しおもらえたら、フォロヌしおくれるず嬉しいです。

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