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広告は、ありません|はじめに


    広告、ありません

    2800億すべて嘘。嘘を必要とした人たち。


    あらすじ

    国内有数の通信グループの傘下に、7年で売上2,800億円まで急成長した広告事業があった。
    グループで最も輝かしい成功事業。

    ある月曜の朝、誰もが成功と信じた事業が、たった一言で消えた。

    「広告は、ありません」

    特別調査委員会は、その売上のほぼ全額が、実体のない架空取引だったと結論づけた。

    始まりは、わずか70万円の未達

    20年で一度も数字を落としたことのなかった男が、たった一度の穴埋めに手を伸ばす。
    だがその小さな細工は、架空の取引と資金の循環へと姿を変え親会社の信用と資金を巻き込みながら、膨らんでいく。
    
数字を作ったのは、二人だった。
だが、その数字を欲しがったのは彼らだけではなかった。

    登場人物

    浅倉亮介
    ジーリンクの広告代理事業を率いる事業部長。二十年間「数字を落とさない」を信条に走ってきた、誠実で数字に正確な営業畑の男。

    浅倉友美
    浅倉の妻。近所のスーパーでパートをしながら、高校生の息子と三人の暮らしを支えている。

    神谷徹
    ジーリンクの社長。技術者出身で、部下を信じることを信条とする温和な経営者。

    黒瀬誠
    浅倉の前職時代の元後輩。いまは広告まわりの取引を手がける、人当たりのいい元営業マン。

    森下翔太
    浅倉が家庭の事情に配慮して迎え入れた中途入社の社員。几帳面で穏やか、家族を何より大切にする。

    森下千夏
    森下の妻。介護の仕事をしながら、家計と家庭を支えている。


    企業

    アクレシア通信グループ
    国内最大の通信グループ。本作の舞台となる企業グループの親会社。

    ネクスウェーブ
    アクレシア通信グループの子会社。通信インフラ事業を手がける。

    ジーリンク
    ネクスウェーブの子会社(グループの孫会社)。ポイントサービスなどを運営し、広告代理事業も手がける。神谷が社長、浅倉たちが働く会社。


    免責

    実際の企業不正取引をめぐる構造に着想を得ていますが、人物・企業・団体・台詞・心理・経緯・数値・事件の経過は、すべてフィクションです。


    ▼ 最新話まで収録しています ▼


     
     
    小説「広告は、ありません」2800億すべて嘘。嘘を必要とした人たち(著者) 2800億もの不正が誰か一人の悪意ではなく、それぞれの"都合"が噛み合い完成する。 ——その構造に着想を得た社会派経済サスペンス。 数字を作ったのは二人。必要としたのは誰だったのか。