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春の風のような出会い 雨水

    季節を先入観なしに感じたい。

    先日、知り合ったばかりのご夫婦とお話をした時、私の中に季節への刷り込みがあると気が付いた。
    私は生まれてからずっと北海道に住んでいる。
    長く生きてきて、2月中旬は一年で一番寒いと記憶している。
    だから、二十四節気の雨水と聞いても、雪も深いし、この土地ではまだ先のことと感じ、北海道と二十四節気はずれていると思っていた。

    ところが、お会いしたご夫婦から、思いがけない言葉を掛けられた。
    いろいろ話している中で、
    「北海道って、(二十四節気)とあってますよね」と。
    私は、「そう?大寒になる前から寒いし、春と聞いてもまだまだ雪はあるし」とやや反論気味。
    ご主人から「節分の頃ぐっと寒くなったけど、立春からあたたかくなってきましたよね」と言われて、「はい、たしかに」と。

    お二人とお別れしてから、ひとり考えてみた。

    そう言われると、最近、私自身が変化していた。
    徒歩通勤の私は、
    ここ1週間で、ニット帽を脱ぎ、めがねのすぐ下までぐるぐる巻きにしていたマフラーを外した。
    重装備だったのに、少しずつ身軽になっている。

    足元を見ると、日中は気温が上がり、雪がとけて水たまりができている。
    今年はいつもの年より暖かい気はする。
    先週もドカッと雪は降ったけれど、
    ご夫婦がいうように立春を過ぎてから、あたたかい。

    長くここに住んできた記憶や刷り込みで、まだまだ寒い、帳尻合わせのように、気温が下がり、雪がどっと降ったりするから、気を緩めないでおこうと思っているところがある。
    長い間に身についた備えかもしれない。
    ただ、それにより季節が変化していることをそのまま感じることをしていなかったかもと思った。

    雨水は、空から降るものが雪から雨に変わる意味。
    ゆっくりと雪が解けて、田畑を潤すことから農耕の始まりとも言われている。
    そう言われてみると、先日は雪に交じって水分が多い霙(みぞれ)が降っていた。

    ご夫婦とは最近知り合ったばかり。
    新たな出会いが季節の変化を感じさせ、長く閉ざされた冬に新しい春の風が吹き込んだようだ。

    今日は雨水。
    広い、広い北海道。
    場所によっては、大雪警報が出ている地域があり、まだまだ真冬のような空模様。

    一方、私が住む街は、穏やかなお天気が続き、少しずつ日が長くなり、朝の散歩で日が昇るのを目にすることが増えました。


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    はし

     
     
    小さなひっかかりを言葉にしたくて書いてます。お店の棚を借りて本を売るシェア型書店の棚主です。ZINE『棚主日記』を販売してます。手話学習中

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