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ブシロード、中国現地法人を設立 トレカゲームをブームに 

    アジア経済ニュース
     
    NNA ASIA より

    アニメやゲームのキャラクターが印刷されたトレーディングカードが中国で浸透し始めている。「推しキャラ」グッズとしての収集目的から、対戦を楽しむトレーディングカードゲーム(TCG)にも裾野が広がる。TCG大手のブシロード(東京都中野区)は「トレカは今後、収集からゲームにブームが移る」とみて、現地法人を設立。これまで輸入していた中国市場向けの簡体字版TCGを現地で製造・流通させる事業モデルに移行し、投入のリードタイムを短縮して競争力を強化する。【吉野あかね】

    ※本記事は2026年9月18日公開分を転載

    8月下旬、ブシロードが上海市で開いた自社コンテンツを発信するイベント「Bushiroad EXPO 2026 in Shanghai with GMC(ブシロードエキスポ)」の会場は、イベント限定のゲームやグッズを目当てに多くのファンが訪れていた。来場者は20~30代の若い世代が中心で、推しのキャラクターのぬいぐるみと一緒に記念撮影する女性の姿も多い。

    会場の一角に設けられたTCGの遊び方を教えるスペースでは、若者がカードを手に熱心に耳を傾けていた。

    ブシロードエキスポの企画を手がけた営業企画本部海外事業部の孫伊ブン氏(ブン=雨かんむりに文)は「TCGは言葉の壁を越えたコミュニケーションツール。スマートフォンゲームなどと違って年齢を問わず楽しめる」と話した。

    同イベントには約半月の開催期間に延べ6,000人以上のファンが訪れたという。

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    ブシロードエキスポで新作トレーディングカードゲームを体験する来場者=8月28日、上海市

    ブシロードは7月末、上海市で現地法人の布希諾(上海)娯楽(ブシロード上海)を設立した。執行役員の大張高己氏は「現法設立の最大の狙いは、世界的に大ヒットした冒険ゲーム『パルワールド』の世界観を基にした新作カードゲーム『パルワールド オフィシャルカードゲーム』の現地生産化だ」と話す。

    ブシロードが7月末に世界同時発売した同作は、1対1で対戦するカードゲームで、カードごとに設定された特性を生かしてデッキ(組み合わせ)をつくり、戦況に応じてカードを使い分けながら勝敗を競う。日本語版、英語版に加えて中国語簡体字版も用意した。

    原作のゲームは中国ファンも多く、パルワールドのオフィシャルカードゲームをきっかけにTCGを新しく始めた新規ファンの獲得にもつながっているという。簡体字版のブースターパック(5枚入り)は第1弾の初回出荷分が完売し、追加注文に対応している。10月末に発売予定のブースターパック第2弾から中国現地生産に切り替える計画だ。

    「中国市場は競争が激しく、コスト面での競争も重要になる。現地で製造して現地で流通させるというシンプルで効率のよいサプライチェーン(供給網)をつくりたい」と大張氏は話す。

    1兆円市場へ

    中国のトレカ市場はコレクション目的の需要がけん引してきた。「ウルトラマン」や「名探偵コナン」といった人気知的財産(IP)のトレカを手がける「カ遊(KAYOU)」(カ=上の下にト、以下同)や、日本アニメのトレカも展開する「集カ社」、中国ゲームのトレカを扱う「閃魂」といった地場企業も登場している。

    22年には「ポケットモンスター(ポケモン)」の簡体字版TCGが発売され、対戦ゲームとしての人気の火付け役となった。TCGの対戦スペースを併設したトレカ販売店も増えている。

    上海市内のトレカ販売店を訪れた男性は「対面で交流するのにぴったりで、ある程度の経験や熟練度が必要になるものの敷居は高くない。経済的負担も重くない」と話した。

    中郵証券研究所によると、中国のトレカ市場規模は2019年の28億元(約650億円)から24年には263億元まで拡大し、年平均50%を超えるペースで急成長している。29年には446億元と日本円にして1兆円規模に成長すると予測した。中国は24年に米国や日本を上回る世界最大の市場になったとする報告もある。

    「交流圏」育む

    「中国市場は規模こそ大きいが、大半を収集目的のトレカが占めており、肌感覚としてTCGのユーザーは日本よりも少ない」と大張氏。それでも、他社も含めて市場全体で新規ユーザーの開拓を進めていることや、グローバルに通用する日本のアニメやゲームなどのエンタメコンテンツが増えていることを受け、TCGに潮目が変わりつつあると大張氏はみる。

    ブシロードは人気TCG「ヴァイスシュヴァルツ」や「カードファイト!! ヴァンガード」といった自社IPを柱に、中国でも人気の高いパルワールドのTCGの投入を起爆剤にして成長市場を狙う。

    大張氏は「IPの力に頼って商品を販売するだけでは、市場は膨らんでも長続きはしない。コミュニティーがあってこそ長期的に発展できる」と指摘。中国に約900店ある提携店舗を「日常的に集まれる身近な遊び場」に育て、交流圏を広げていく考えだ。小規模な大会から世界一を決める大規模な大会まで幅広く開催をサポートし、「中国のTCG市場でシェアナンバーワンを目指す」と意気込む。

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    ブシロードが中国で展開する新作カードゲーム「パルワールド オフィシャルカードゲーム」の簡体字版=8月28日、上海市

    記事は、アジアの経済・ビジネス情報を提供する株式会社NNAのウェブサイト「NNA ASIA」より転載。

    元記事は中国版「トレカゲームのブーム起こせ ブシロード、現法設立し市場開拓」より ↓ ↓


     
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