
鹿児島回顧録④ 今ではド定番。でも、あの頃は全てが新鮮だった。
さて、鹿児島回顧録の続きである。
2024年4月。人生初の鹿児島県。
そもそもの目的は知覧だった。
心筋梗塞で生死の境を経験したこと。そして、かつて担当していたスタッフとの出来事。
色々なことが重なって、どうしても知覧へ行きたくなったわけだ。
しかし、せっかく鹿児島まで来たのだから、知覧だけで帰るのももったいない。
そんなわけで、指宿方面まで足を延ばすことにした。
指宿の砂むし温泉、西大山駅、開聞岳、龍宮神社、そして最南端の酒屋さん「ながよし酒店」。
今となっては、仲間を鹿児島へ案内する際のド定番コースである。
しかし、この時は違った。
何しろ、見るもの、行くところ、すべてが初めて。
今では仲間を連れて行くと、
「ここはね、こうなんだよ」
なんて、ちょっと得意げに説明している自分がいる(笑)。
まったく、人間というのは変わるものである。
指宿名物、砂むし温泉。

指宿といえば、やっぱり砂むし温泉。
温泉といえば、お湯につかるものだと思っていたが、ここでは砂に埋まるのである。
浴衣を着て横になると、身体の上に温かい砂をかけてもらう。
これが何とも不思議な感覚。
普段、砂に埋められる経験なんて、そうそうない(笑)。
身体がじんわり温まっていく。
何とも贅沢な時間である。
鹿児島まで来て、まさか砂に埋まるとは思わなかったが、これも旅の醍醐味というものだろう。
日本最南端のJR駅、西大山駅。

続いて訪れたのが、西大山駅。
JR日本最南端の駅として知られている。
駅の向こうには、堂々とそびえる開聞岳。
別名「薩摩富士」。
これがまた、実に美しい山なのである。
私は東京に住んでいるが、東京都でも多摩エリアなので、山を見ること自体は珍しくない。
しかし、この開聞岳はちょっと違う。
きれいな円錐形をした山で、何とも存在感がある。
しかも、西大山駅から眺める開聞岳は、実に絵になる。
駅には黄色いポストもある。
もちろん、写真を撮る。
すっかり観光客である(笑)。
ちなみに今では、この西大山駅も仲間を案内する際の定番スポット。
何度訪れても、やっぱり開聞岳はいい。
龍宮神社から、最南端の酒屋さんへ。
そして、長崎鼻にある龍宮神社へ。
浦島太郎伝説ゆかりの神社として知られている。
この辺りまで来ると、鹿児島の景色の良さを改めて感じる。
そして、もう一つ。
私が今でも気に入っている場所がある。
それが、「ながよし酒店」さん。
最南端の酒屋さんとして知られるお店である。
鹿児島といえば、やっぱり芋焼酎。
しかし、焼酎といっても銘柄は実にさまざま。
正直、どれを選べばいいのか迷ってしまう。
そんな時、店主さんが焼酎について実に丁寧に説明してくれる。
これがありがたい。
焼酎のことを聞きながら、あれこれ選ぶ。

ただ商品を買うだけではなく、その土地の人から、その土地のものについて話を聞く。
こういう時間が、私は結構好きなのである。
仕事柄なのか、ついつい人を見てしまう。
どんな仕事でも、商品だけじゃなく、それを扱う人の魅力というものがある。
そんなことを感じさせてくれる酒屋さんである。
ちなみに、今では仲間を案内する時にも立ち寄るお店の一つになっている。
最初の鹿児島旅行で、こんなお店に出会えたのも何かの縁なのかもしれない。
鹿児島、なかなかやるじゃないか。
知覧へ行くことだけを目的に訪れた鹿児島。
ところが、指宿まで足を延ばしてみると、知らなかった景色があり、初めての体験があり、地元の人との出会いがあった。
砂に埋まり、最南端の駅を訪れ、開聞岳を眺め、神社を参拝し、焼酎の話を聞く。
今では、すっかりお馴染みのコース。
でも、あの時は何もかもが新鮮だった。
そもそも鹿児島なんて、行く予定すらなかったのに。
まったく、人生というのは分からないものである。
そして、今だから思うことがある。
初めて訪れる場所というのは、何も知らないからこそ面白い。
今では知ったような顔をして仲間を案内しているが、2024年4月の私は、ただの鹿児島初心者だった(笑)。
でも、この最初の旅がなかったら、今の鹿児島マニアの私は存在していない。
そして、この時はまだ知らなかった。
鹿児島には、もっともっと面白い場所があるということを。
さて、次はどこへ行こうか。
――つづく。
多摩キャリアクロス|HelloFM 89.2MHz
放送|毎週木曜日 19:00〜19:54
提供|株式会社モリコー
パーソナリティ|小野 修/橋本 満智子
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