
Ⅴ 剣聖の焔

『剣聖の焔』
そして
誰も私に
勝てる者は
いなくなった…
人々は私を
剣聖と畏怖を込め
呼び
歌い伝える

国に仕え
信頼出来る王と
背中を
預けられる仲間
全てはここに在る
私はここに在る
……。

瞳は交錯する
時は止まった
それは剣を抜くより早く
瞬きは許されない
いついかなる時も
あなたを焼き付ける

愛…
時に
運命を変えるほどの
衝撃は
天秤すらも
意味を持たない
計れない
計り知れないんだよ

焔…
焼けるような
痛み…
心臓にあなたの…名…という
焼印が押される

それは優しさ
それは残酷…
網膜は意味を成さない。
あなたしか映らないのだから


一日…いや…この先
朝の鳥の歌声は
あなたを想
歌声に変わる
昼の太陽は
あなたの抱擁
月夜は
ハープを奏であなたに
歌を届けよう。
同じ月を見ていると…

あなたに触れるたび
感触が脳に
脳から心臓に
心臓から炎に
薪はどんどん焚べられ
これは鉄を溶かす
…炉…。となる

私は血塗られている
握り続けた剣は
柔らかく溶けて
あなたは言ったんだよ。
『あなたは私の剣だと…』
これは愛でしょう?
これが愛なんだろうね

剣の先が背中から
私の心臓を突き抜け
胸元から現れる……。
裂けた胸から
焼けたあなたの…名…が見えたよ

全てはここに在る
私はここに在る

あなたはそこに在る

それは剣を抜くより早く
瞬きは許されない
いついかなる時も
私を焼き付けるために
焼印は 貴女に 押された…

愛…
愛だからね…。
焼き付いている…

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