
部下に敬語を使い続けて、変わったこと。
年下の後輩からタメ口で話されると、内心おもしろくない。
「年上に対して、その言い方はどうなんだろう」
以前のわたしは、そんなことを考えていた。
でも、自分がその後輩に話しかけるときは、
「これ、お願い」
「どう思う?」
相手が年上なら自然に「お願いします」と言えるのに、年下になると言葉が変わる。
相手には丁寧な言葉を求めながら、自分はどうなんだろう。
そう考えたとき、社外でのやり取りが頭に浮かんだ。
仕事で社外の人と話すときは、年下が相手でも敬語を使っている。
それなのに社内では、年齢や役職で言葉を使い分けている。
社内でも同じように話してみたらどうだろう。
ただ、自分が年下に敬語を使うところを想像するとためらいがあった。
ナメられるのではないか。
上司としての威厳までなくなるのではないか。
言葉遣いを変えるだけなのに、自分の立場まで変わってしまう気がする。
言葉遣いを変えて増えたやり取り
そんな心配をしていたわたしも、今は部下や後輩に敬語で話し、名前に「さん」を付けている。
そして、以前にはなかった言葉をかけてもらうことが増えた。
「何か手伝えることはありませんか?」
こちらから頼む前に、部下が自分から声をかけてくれる。
言葉遣いだけが理由とは言い切れない。
それでも、人との関わり方を見直す入り口は敬語と「さん付け」だった。
ただ、最初からすんなりできたわけではない。
一番苦労したのは、名前に「さん」を付けること。
年上には何も考えずに言えるのに、年下になるとその二文字が出てこない。
自然に呼べるようになるまで半年ほどかかっている。
この先で振り返る3つのこと
何につまずき、どう続けて今のやり取りにつながったのか。
この先では、次の3つを実際の場面とともに振り返っていく。
年下への「さん付け」で気づいた自分のプライド
うまく言えない日も半年間続けられた考え方
部下との会話から見直した威厳と信頼の関係