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『タイバニ2はヒットしてない』と言われてる理由を真面目に考えてみた

    タイトル通りの回です。
    GQuuuuuuXが大盛り上がりで最終回を迎えTVアニメのライブ感の良さを語るとともに現れる『一挙配信は悪』と言う言葉をかなり見かけました。

    ざっくりではあるがこういった投稿の前後を覗いていくと書かれているのが「ジョジョ6部は話題にならなかった」「タイバニ2は一挙配信のせいでヒットしなかった」といった感じの言葉です。
    ここで言う一挙配信作品はほぼイコールでNetflix独占配信作品のことですね。
    それに比べて週一のテレビ放送だったGQuuuuuuXは実況も次の日のSNSも大盛り上がりだった!!!だから…

    TV放送は正義で、一挙配信は悪!!!!

    え?本当に?まじで???

    それってヒットしなかった、話題にならなかったことを全て一挙配信にぶつけているだけではないだろうか?
    データをもとに分析して言ってる?それともとりあえずみんな言っているから「一挙配信が悪」と言ってるだけ?

    ジークアクスは現時点で今年もっともヒットしてる1本であると言えますが、2025年春のテレビアニメの中にもヒットとは言えないアニメはたくさんあります。
    テレビ放送だから正義、一挙配信は悪はならないと思うわけです。

    と言うことで今回はいろいろとデータを引っ張り出して分析をしていく回です。
    せっかくなので一挙配信と一緒に語られがちなタイバニ2がヒットしなかったと言われている経緯についても個人的な見解を書きたいと思います。(むしろこっちがメインになりました)

    ・GQuuuuuuXという特別な作品

    まずは今回の数々の投稿の発端となったGQuuuuuuXについてです。
    かなり数が多いので特定の人物直接の引用は避けますが、先ほども書いたようにGQuuuuuuXのヒットの要因として週1回のテレビ放送、考察する時間が与えられる。他にも実況などのライブ感などが上げられています。

    これには概ね同意です。

    ただ少しだけ過激的な意見に踏み込むと「一挙配信では無理だった」「ヒットしたのはテレビ放送のおかげ」くらい語気の強いものもあります。
    もっと強いのも全然ありますがオブラートに包んでこのあたりまでとします。
    ちょっと待ってください、GQuuuuuuXって世間一般の深夜アニメと同列だと考えてます??

    GQuuuuuuXってテレビ放送前から特別な作品ですよ!!!

    まず放送前の4/1時点で先行上映の興行収入は33.4億円です。
    昨年公開された『鬼滅の刃 絆の奇跡、そして柱稽古へ』が23億円だったことを考えると先行上映としては異例の大ヒットです。
    あの無限列車の続編の先行上映の1.5倍くらい稼いだんですから凄いことです。
    しかもOPは米津玄師です。


    いや、普通にこれは普通の作品じゃないですよ???

    この時点でこの作品を世間一般で言う深夜アニメと同列に語るのは流石に無理があるってもんです。
    カラー、サンライズ、ガンダム、興行収入33億、米津玄師…装備品ばっちりの重課金でフル装備の作品です。オリジナル作品でフォロワーを1から獲得してく必要のある無課金状態とはわけが違います。

    劇場公開後はアマプラで一挙配信だったとしても、普通にそれ相応のヒットはすると思います。
    もちろん消費される期間としては配信直後がピークで話題性はテレビ放送ほど持続しないでしょうが、全話配信となるとピーク時の盛り上がりは今以上になるでしょうし、視聴数としてもかなりのものだと思います。

    3か月間話題性が持続したのはGQuuuuuuXの凄い点ではあるんですが、それは他の週1回のテレビ放送のアニメなら同条件です。
    それでも1週目からトレンドに入らないアニメもたくさん存在します。

    それこそ一挙配信作品より見られてないアニメも普通に存在しますし、GQuuuuuuXだけを例にして一挙配信が悪で、テレビ放送が正義と言うのは結構違和感があります。

    GQuuuuuuXはカラーとサンライズが作ったガンダムと言うオリジナル作品の中でも最高クラスのアドバンテージを持ったかなり特別な位置付けの作品であることは今回の盛り上がりの一要因であることは考慮すべきかと思います。


    ・タイバニ2がヒットしなかった理由

    一挙配信が悪と言うとセットのように登場するのがNetflixで独占一挙配信されたタイバニ2の話です。

    ここからはタイバニ2がヒットしなかった(と言われている)理由について述べていきます。

    現在ではアマプラでレンタルもありますが配信当時はNetflixでの独占一挙配信でした。

    まず前作のタイバニが2011年、タイバニ2が2022年の作品です。この時代感が結構大事だと思います。
    この11年間で大きな変化がありました。
    私はこれこそが本作がヒットしてないと言われている理由だと思ってます。

    この11年間に何があったか、それはスマートフォンの普及です。

    スマホの普及とアニメは無関係だろうと思われる人も多いと思うが、かなり密接な関係があると思っています。

    ちなみの総務省のデータでは2011年は個人保有率14.6%(世帯普及率29.3%)、2022年は個人保有率71.2%(世帯保有率90.1%)となっています。
    個人保有率が約5倍ほどになってます。

    スマホの普及とともに広がったのがSNSと動画配信サービスです。

    SNSの発達と言う面ではX(旧Twitter)の月間アクティブユーザー数は670万人(2011年)から6700万人(2024年)と10倍になってます。
    動画サービスもこれに近くて2011年時点では限定された人(パソコン中心)しか見れなかった動画が、2020年代になり誰でも気軽に見れるような状態になってます。
    2011年時点ではAmazonプライムビデオもNetflixも日本にはありませんからね。

    2011年と言えばはじめしゃちょーはまだYouTubeを始めてないし、HikakinTVの登録者も10万人に満たないそんな時代です。

    スマホの普及とともに個人が携帯デバイスで動画を楽しむ時代が爆発的な勢いでやってきます。
    タイバニとはそんな時代の間の作品なんです。

    さてここからは動画サービスとタイバニの歴史を振り返りましょう。

    最初のタイバニはテレビ放送の他にUstreamで配信されていましたね。懐かしい。Ustreamはもう……無いね。

    最終回の深夜の映画館でのライブビューイングイベントでは2万3000人を動員、Ustreamの視聴者数は7万7000人と報告されています。
    ここからざっくりと計算でコアなファンは約10万人と仮定できます。
    もちろんテレビ放送、最終回イベントは視聴しないけど最終回だけ見る人もいたでしょう。
    ちなみにこちらの記事によるとUstの最終回の視聴者数は約10万人らしいです。


    いやー意外と少ない、当時の感覚的としては100万人が見てたといわれても信じるくらい盛り上がってたと思う。
    あれが10万人そこそこだったとは……

    テレビ放送が終わり2012年と2014年には劇場版が公開され、それぞれ約35万、約50万人を動員します。
    週替わり特典がありリピーターも多い作品でした。
    リピートが2回の場合は実質動員17.5万人、25万人、リピート回数が3回だった場合11.7万人、16.7万人となります。
    実際に劇場で鑑賞した人の人数は10~20万人といったところでしょうか。
    これくらいの数字だと、ある程度Ustreamの視聴者数とも合致するのでコアファンの人数をやはり10万人前後であると推定出来ます。

    かなり多く見積もっても2作目の動員である50万人を超えるってことはないでしょう。
    ちなみに現時点でのタイバニのXアカウントのフォロワー数は15.1万人でした。
    ちなみにスパイファミリーやアオのハコなど集英社のヒットコンテンツはアニメ放送前の時点で15万人を軽くこえます。
    この数字からもファン数の推定は結構良い感じだと思う。

    そしてさらに時は流れ2015年にNetflixのサービスが日本で開始されます。
    順調に会員数を伸ばし2020年9月で500万人、2024年上半期には1000万人となっています。
    タイバニ2を配信した2022年あたりだと700~800万人くらいでしょう。

    会員800万人に対しての推定タイバニファンは多めに見積もって20万人です。会員に対するファンの割合は実に2.5%です。
    ファンが10万人だとすると1.25%……全員が全員配信のタイミングでNetflixに入会しているわけではないですし、配信直後すぐに見るわけでもないです。
    そう考えると視聴した人が会員の1%未満になっても何ら変ではないことになります。

    結論を言うと

    動画を見る人が滅茶苦茶増えた結果、ファンの数は減ってないのに盛り上がってないように感じてしまう現象が発生する。

    これが個人的な見解です。

    1期を見ていた友達が2期を見ていないなど個人の感覚的に盛り上がりを感じない部分もあったりするでしょうが、この数年の空き時間にファンになり視聴した人もいるはずです。
    2期の配信が始まってから1期から見た人もいるでしょう。

    ここを厳密に推測するのは正直かなり難しいかと思います。

    2023年からNetflixは半年に一度視聴データを公開しています。
    作品の99%が網羅されていると言われていますが2023、2024の上下半期の計4回でタイバニ2は一度もランクインしてません。
    視聴回数の少ない残り1%の作品なんです。
    世界的に見ると会員は3億人を超えてるわけで国内のファン20万人で頑張って観たところで1%未満になっても全然おかしくはないわけです。

    ただ、タイバニ2配信直前のイベントはTIGER & BUNNY 2 Precious EVEは幕張メッセで行われ本会場5000人×2公演、ライブビューイングも盛況だったと思うとやはり作品自体の盛り上がりが大きく下がったわけでも無いと思う。

    Netflixでの配信自体も話題にならなくてコケたと言われているが、Ustreamという限定された空間からNetflixという大海に放たれたため目立たなくなったといった方がいいかもしれない。

    2011年と2020年代ではアニメの視聴環境が違いすぎるが故の結果だと思います。

    アニメ視聴者数や市場をピラミッドで表すとこんな感じだと思う。
    たぶんこのピラミッドの大きさの差はもっと大きい可能性がある。
    ある程度見やすさを重視してこのサイズ感にした。

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    タイバニ2がタイバニの真横に並ぶ規模で視聴されてもピラミッド全体の中腹にもかからない、それくらいアニメの市場の規模が違うように感じる。
    1期程度の熱量だと今の市場では埋もれてしまうことになるでしょう。

    視聴数1作目より落ちるのは仕方のないことであって、時の流れが残酷だっただけだと思っている。
    劇場版の後にももう少し展開があったら結果は変わっていたかもしれない。


    ・一挙配信は悪なのか?

    では、一挙配信自体が本当に悪なのだろうか?
    GQuuuuuuXのところでも書いた通り、これは正直作品によると思う。

    極論を言えば一挙配信って形態的には映画に似てるんですよね。違うのは作品の長さぐらいなものです。

    映画は基本的には1本で完結、映画館でしか見れない。
    これって一挙&独占配信と同じことじゃないですか。払う額にいたっては基本的に映画の方が高い。

    それでも毎年コナンの映画はネタバレに配慮した感想がアップされ、口コミもあって興行収入は右肩上がりを続けている。

    一挙配信作品もそれが出来ないはずはないと思うんですよ。
    でも「あー、あの作品は一挙配信だから話題にならない」が作品の感想やレビューよりも先に出てくる。
    そしてそれを投稿する人自身が「一挙配信だから、独占配信だから見てないです」なんてことも言ってる。

    作品の感想以前に見てない人がネガキャンをするみたいな風潮があってあんまり好きになれないですね。

    「タイバニ2は一挙配信だったので見ませんでした」とは??????
    「タイバニ2がTV放送無し、2クール週1配信だったら半年月額払って見たの?」
    逆に見ないだろ、早ければ1か月で見終えれるんだし、すぐに見て解約したほうが経済的で良い。
    経済的な面でみれば一挙配信自体はメリットではある。

    出来ればTVで見たい、自分が入ってるサブスクで見たい、作品を見るために追加で金を払いたくはない。
    ↓
    一挙配信は悪(=独占配信、Netflixは悪)となるわけですね。
    何故ながら私が見れないから…

    とまぁ、こんな感じに答えが出てしまいましたね。

    実際問題、一挙配信(独占配信)の話題性が持続しない問題についてはそれはそうとしか言えない。

    Netflix独占配信ってコケますよね
    サイバーパンクはヒットした

    とテンプレ的にこんなやり取りがありますが、これに対して2作目がほぼないのを見ればお察しの通りって感じです。
    大きな話題になった作品はかなり少ないのが事実です。


    ・Netflixはもっと考えるべきだと思う

    Netflixはあまり変わってませんが一挙配信、配信アニメの流れ自体は少しずつ変わり始めているのかなと感じます。

    まず6/28に配信の始まった『タコピーの原罪』です。

    こちらは現時点でテレビ放送は無し、配信は複数プラットフォーム、週1回土曜深夜12時の配信になっています。
    原作ありで連載時に感想ツイートもそれなりに流れていることもあり、ガッチガチにネタバレに配慮する必要もなく、複数プラットフォームで同時配信という疑似的にTV放送のような状況を作り出しているのでライブ感も生み出しそうな試みだと思います。

    TBSが主体ではあるもののTBSでの放送はなし、配信中心で新たな潮流を生み出せるか気になるところです。


    次にDisney+です。
    夏クールには初のオリジナルアニメBULLET/BULLET(バレバレ)とキャッツアイのリメイク版が配信されます。
    前者のバレバレは1クール相当を7月と8月の2回に分割して配信。
    週一では無いが少し分散させて配信するのは少し挑戦的な試みだと思います。

    キャッツアイは9月配信予定で、一挙配信or週一配信など配信頻度は今のところ不明です。
    配信時期としては夏クールの終盤にあたるため視聴者側としては視聴本数が絞られ少し余裕が出たタイミングで良いかと思います。

    最後にNetflixです。
    春クールはデビルメイクライ、ムーンライズの2本を配信しました。
    どちらも日本では大成功とは言い難い数字だったと思います。
    Top10に入れるのは本当に一握りなのでランク外だったからと失敗と切り捨てるのはちょっとやりすぎな気がしますが、作品のポテンシャルとしてはTop10に入るくらい見られて評価されるべきだったと思ってます。

    これら2本は4月1週目、2週目と春クール序盤に配信を開始しました。
    Disney+のキャッツアイとは逆にクール序盤、一般的なアニメ視聴者としては視聴本数が最も多い時期になります。
    ここに全18話一挙配信というのは正直供給過多というか処理が追い付かないというか…。

    夏クールには7月2週目にリヴァイアサンが配信されますがこれもクールの序盤になります。
    配信時期のコントロールが全く上手くないなと思います。
    春アニメにいたっては初出の情報が3月末のAnime Japan前後とプロモーションにかける時間も無いという。

    地面師たちやイカゲームなどドラマは一挙配信形式でヒットしているのでアニメも全然ヒットする余地があると思いますが、実写ドラマよりクール単位でも視聴がシビアになりがちなアニメにおいては配信時期ってのは一つ気を付ける点になるかと思います。
    Netflixさんマジで検討したほうが良いと思う。

    ちなみにNetflixのランキングの集計方法は一挙配信より週一配信作品が優位になるようになっています。
    この点からも独占作品の一挙配信は冷遇されていると言えます。
    制度の問題ながら自社のコンテンツがヒットしない仕組みになっているのは正直もったいない。


    ・まとめ

    書けること結構書いたので大してまとめることもないのです。
    Netflixのアニメも情報が公開されているものだと後数本となりました。
    アニメ全般のスタッフの体制も大きく変わっているようなので見直しがあるのを期待しています。

    素人の私が個人的な見解をダラダラと書いている記事ではありますが、自分なりに調べて考えた結果を真面目に書いています。
    共感できた方、意見のある方はSNS等で拡散、コメントいただけるとありがたいです。

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