
背景リファレンス作成はBlenderを使って省力化|Claude Codeで映画を作る
背景リファレンスの作成に、いつも手間取っている。
ベース画像を作るのはさほどでもない。ところが、それをリファレンスにして別の角度を作ろうとすると、とたんに停滞する。家具の形や配置が変わってしまい、延々と生成し続けるハメになる。
最近はClaude CodeでもCodexでも、ローカルのBlenderを動かせるようになった。これを活用できないか試してみた。
家具の配置とカメラの角度を指定するリファレンスをBlenderで作ってみる。
題材は単身向けの1Kの部屋。今回やった流れはこうです。
部屋のイメージを壁打ちして、言葉で書き出す
Blenderで3D化する
Blenderのレンダー画像をもとに、展開俯瞰図を生成する
ベース画像を生成する(2と3を参照)
別角度の画像を生成する(2と3と4を参照)
今回、採用した画像は5枚。生成は12回で約2.4ドル。
RunwayのNano Banana Proで生成しています。
1. 部屋を言葉で書き出す
まずはイメージから。Claude Codeと壁打ちを数回くり返して、頭の中のイメージを具体的な言葉にする。
部屋の寸法と間取り、家具の位置と大きさ、床や壁の素材、カメラの位置など。
実際に書き出したのは、こういう内容(内容は抜粋)。
■ 前提
単身向けの1K。
床に座る暮らしで、ソファとテレビは置かない。バスとトイレは別。
恐竜のフィギュアが棚に飾ってある。
■ 寸法と間取り
住戸全体 3.2×8.0m(25.6㎡)
洋室 3.2×3.8m(約7.5帖、クローゼット込み)、天井高2.40m
南 掃き出し窓(幅1.80m)とバルコニー
北 クローゼット(白い折れ戸)と洋室のドア。ドアの先に廊下兼キッチンと玄関
■ 家具の位置と大きさ
ベッド 東の壁沿い。シングル(0.98×1.96m)、頭は窓側
棚 西の壁沿い。下にカラーボックス2つ、上に突っ張り式の棚板3枚。恐竜の物はここだけ
ラック 西の壁沿い。服を掛けるハンガーラック
テーブル 中心(1.40, 1.70)。0.80×0.50m、高さ0.35mの低いテーブル。下にラグ(1.4×2.0m)
ランプ 南西の角にフロアランプ
■ 素材
床は明るいオーク調のフローリングシート、壁は白いビニールクロス
ドアは明るい木目調のシート、窓はシルバーのアルミサッシ
■ 光
昼:6m先の隣の建物の壁に反射した、やわらかい光。直射日光はほとんど入らない
夜:天井の照明を消し、電球色のフロアランプとクリップライトの2灯だけ
■ カメラ
戸口から窓を見る、窓際から戸口を見る、棚の正面、真上など6台2. Blenderで3DCGを作る
部屋の内容が決まったので、「Blenderで作ってみて」と指示。
Claude Codeは書き出した数字をスクリプトに起こし、Blenderで壁や家具の箱を組んで、6台のカメラからレンダーするところまで進めた。
指示してから、できあがったと報告が来るまで約5分。速い。

ずいぶん詳細にできている。
Blenderを開いて、ぐりぐり動かして確認していると、壁際に立っている分厚い直方体が気になった。
テレビにしては厚すぎる。聞くと、ハンガーに吊るした洋服を1つの箱でまとめたものだそうだ。

修正をする。服を1枚ずつの薄い板12枚に作り替えた。

3. 展開俯瞰図を作る
展開俯瞰図は、床を真上から見た図に、四方の壁を外側へ開いて描き足した彩色図です。
部屋の中の物が、壁の面まで含めて1枚に収まる。
参照として、Blenderの真上と斜め上からのレンダーと、展開俯瞰図の見本画像を渡す。
色関係は寝具はテラコッタ、ラグはからし色、カーテンはくすんだオレンジ、とする。
良い感じにできているが、ベッドの頭が北のドア側を向いていた。ベッドの頭は窓に向けたい。
そこで、ベッドの向きだけを直す修正を1回かける。
変えるのはベッドの向きだけとし、画像のそれ以外はすべて今のまま保つ。
右の壁沿いのシングルベッドを、今床で占めている範囲の中で180度回す。
床の上の長方形は、大きさも位置もまったく同じに保つ。
(中略)
次はそのまま保つ:上の壁のクローゼット、開いたドア、姿見。
左の壁の恐竜の棚、カラーボックス、ハンガーラック、フロアランプ。……ベッドの位置は、展開俯瞰図とBlenderで少しずれていた。ここはBlenderのベッドを図の位置へ動かした。

4. ベース画像を作る
ベース画像は、キッチンのある廊下から部屋に一歩入ったところから、窓を見る角度にした。
リアルな写実的画像になるように、詳細なプロンプトを依頼する。
参照は2枚。Blenderのレンダーで家具の配置を、展開俯瞰図で素材と色を渡す。


夜バージョンは採用した昼の画像を参照に渡し、光とカーテンだけを差し替える。
天井の照明は消して、光源は窓際のフロアランプとベッドのクリップライトの2つ。どちらも電球色で、カーテンは閉める。

5. 別の角度を作る
別角度は、ベース画像の反対側。窓際から戸口を見る。
構図を大まかに伝えるとBlender側で調整してくれる。
カメラ位置は窓際の中央、高さ1.8m、16mmのレンズにしたとのこと。

このレンダーを、ベース画像と展開俯瞰図と共に参照として渡し、画像を生成。
ここで、棚の形状や小物が変わってしまっていた。白い突っ張りポールの棚が木の立てかけ式の棚になり、首の長い恐竜は骨格ではなく色の付いた模型になっている。
全体を作り直す代わりに、修正再生成をする。
@current のすべて(カメラ、画角、クローゼット、ドア、廊下、姿見、ベッド……)をそのまま保ち、
左側の壁のカラーボックスの上の恐竜の棚だけを、@base の棚と同じになるように変える。
(中略)
棚板に載るのは恐竜の模型だけで、作りは @base と同じ。
次は、夜バージョン。
すると今度は、画面の外にあるはずのクリップライトが、右の壁の途中に写り込んだ。
これも、修正再生成をする。

展開俯瞰図は必須なのか
ひと通りやってみて、引っかかっていることが。展開俯瞰図は必要なのだろうか?
Blenderレンダーを使う前は、別角度の画像や人物配置の指示用に使っていた。人物配置の指示に関しても、棒人形程度のものを配置すれば反映されるのは確認している。
複数人が1画面にいる場合は、展開俯瞰図があったほうが分かりやすいとは思うが、Blenderレンダーでもできそうではある。
次に新しい場所の背景を作るときは、展開俯瞰図を抜いた流れも一度試して、比べてみたい。