
#10-6 Appetite comes with eating. フランス語で



1. ことわざの意味
日本語の意味:「食欲は食べ始めると湧いてくる」(物事は始めてみれば、だんだんやる気や興味が湧いてくるという比喩としても使われます。日本の「始めは処女の如く後には脱兎の如し」や「案ずるより産むが易し」とは少しニュアンスが異なり、「やっているうちに調子が出てくる」という意味合いが強いです。)
フランス語の原文:L'appétit vient en mangeant.

2. 単語の意味(フランス語 ⇄ 日本語 ⇄ 英語)

3. 文法的な解説
この文の最大のポイントは "en mangeant" の部分に使われているジェロンディフ(gérondif)という文法です。
語順の構造: 主語 (L'appétit) + 動詞 (vient) + ジェロンディフ (en mangeant).
ジェロンディフとは:前置詞 en + 現在分詞 の形で表されます。主に「同時性(~しながら)」や「手段・方法(~することによって)」を表します。
この文での解釈:ここでは「食べることによって(手段)」、または「食べているうちに(同時性)」と解釈でき、「食べるという行為に伴って、食欲がやってくる」という構造になっています。
4. フランス語の発音(カタカナ表記)
ラペティ ヴィヤン アン マンジャン
(※「ヴィヤン」の「ん」や「マンジャン」の「ん」は、口を閉じずに鼻に音を抜く「鼻母音」です。「マンジャン」の「ら」に近い「あ」の口で「あん」と発音すると、よりネイティブに近くなります。)



フランス語の不規則動詞 "venir"(来る) の、主要な時制における活用(変化)の一覧です。
特に重要な 現在形、複合過去形(助動詞に être を使う点に注意)、および先ほどのことわざでも登場した 現在分詞 などをまとめました。
1. 直説法現在(Présent)
最もよく使う基本の活用です。主語によって語幹が大きく変化します。

2. 直説法複合過去(Passé composé)
過去の出来事(~に来た)を表します。venir は移動を表す動詞なので、助動詞に avoir ではなく être を使います。また、過去分詞 venu は主語の性·数に合わせて一致させます。
過去分詞:venu(ヴニュ)

3. 直説法半過去(Imparfait)
過去の継続的な状態や習慣(~に来ていた)を表します。nous の現在形語幹(ven-)に半過去の語尾をつけます。
je venais (ジュ ヴネ)
tu venais (チュ ヴネ)
il venait (イル ヴネ)
nous venions (ヌ ヴニョン)
vous veniez (ヴ ヴニエ)
ils venaient (イル ヴネ)
4. 直説法単純未来(Futur simple)
これからの予定(~に来るだろう)を表します。語幹が viendr- に変化します。
je viendrai (ジュ ヴィヤンドレ)
tu viendras (チュ ヴィヤンドラ)
il viendra (イル ヴィヤンドラ)
nous viendrons (ヌ ヴィヤンドロン)
vous viendrez (ヴ ヴィヤンドレ)
ils viendront (イル ヴィヤンドロン)
5. 命令形(Impératif)
「来い」「来てください」と命令や提案をする形です。
Viens ! (ヴィヤン! / 来て!)
Venons ! (ヴノン! / 行こう!※一緒に来よう)
Venez ! (ヴネ! / 来てください!)
6. 不定詞·現在分詞·過去分詞
ことわざ "L'appétit vient en mangeant." の解説でも触れた「現在分詞」の形です。
不定詞(原形):venir (ヴニール / 来る)
現在分詞:venant (ヴナン / 来ながら、来る)
過去分詞:venu (ヴニュ / 来た)
venir は、「~してきたばかりだ」という直近の過去を表す 「venir de + 動詞の原形」 というとても重要な熟語(近接過去)でもよく使われます。

フランス語の第一変化規則動詞(-er動詞) "manger"(食べる) の主要な時制における活用(変化)一覧です。
基本的には規則的な変化をしますが、「g」の音(ジュ)を保つために、一部(nousの時など)で綴りに「e」を挟むという小さな注意点があります。
1. 直説法現在(Présent)
日常会話で最もよく使う現在形です。nous の形(mangeons)だけ e が残る点に注目してください(これがないと「マンゴん」という発音になってしまうためです)。

2. 直説法複合過去(Passé composé)
過去の出来事(~を食べた)を表します。助動詞には avoir を使い、過去分詞は mangé です。
過去分詞:mangé(マンジェ)

3. 直説法半過去(Imparfait)
過去の継続的な状態や習慣(~を食べていた)を表します。ここでも「ジュ」の音を保つため、nousとvous 以外のすべての主語で e が入ります。
je mangeais (ジュ マンジェ)
tu mangeais (チュ マンジェ)
il mangeait (イル マンジェ)
nous mangions (ヌ マンジヨン) ※eは不要
vous mangiez (ヴ マンジエ) ※eは不要
ils mangeaient (イル マンジェ)
4. 直説法単純未来(Futur simple)
これからの予定や意志(~を食べるだろう)を表します。原形(manger)の後ろに未来の語尾をつけます。
je mangerai (ジュ マンジュレ)
tu mangeras (チュ マンジュラ)
il mangera (イル マンジュラ)
nous mangerons (ヌ マンジュロン)
vous mangerez (ヴ マンジュレ)
ils mangeront (イル マンジュロン)
5. 命令形(Impératif)
「食べなさい」「食べましょう」と指示や提案をする形です。
Mange ! (マンジュ! / 食べなさい!) ※tuに対する命令形では末尾のsが消えます
Mangeons ! (マンジョン! / 食べよう!)
Mangez ! (マンジェ! / 食べてください!)
6. 不定詞·現在分詞·過去分詞
ことわざ "L'appétit vient en mangeant." で使われていた「mangeant」が、この現在分詞にあたります。
不定詞(原形):manger (マンジェ / 食べる)
現在分詞:mangeant (マンジャン / 食べながら、食べる) ※ここでもeが入ります
過去分詞:mangé (マンジェ / 食べた)