
【詩のようなもの】沈丁花
「どこにいても
この香りと共に 俺のことをおもいださせてみせる」
沈丁花の香りとともに 残った言葉が
とがった葉のように 心に刺さる
白い小さな花が集まり
手毬のように かわいいその花は
春告げ花と思うくらいの
存在ある香りを纏う
あれからどのくらいの時が流れたのだろう
冷たさが緩む散歩道で
私をそっと包む沈丁花の香り
リナロールと名がつくその香りは
そこはかとなく
せつなくて なつかしくて
春が来ることへの
かすかな期待も同時に運ぶ
神秘的な香り
時を隔てて
沈丁花が過去の記憶の扉へと導く
扉の前には 勿忘草と沈丁花が並んでいる
青と白のコントラストが
淡き哀しき
思い出を輝かせるかのように
~お読みいただきありがとうございました~