
第399話 ゴミヒロイの神話 ゴミ拾い日記補遺
人間は「なぜゴミを拾うのか」
「ゴミ拾いに意味はあるのか」と問う。
しかし宇宙や世界はそれに答えを返さない。
この「問い」と「沈黙」のあいだの断絶こそが不条理である。
ギリシャ神話のシーシュポスは、神々に罰せられ、永遠に岩を山の頂まで押し上げることを命じらる。
頂に達する直前に岩は転がり落ち、また最初からやり直さなければならない。
露腸亭のゴミ拾いは、無意味で終わりのない繰り返しそのもの。
しかし彼は、その運命を意識して引き受けている。
朝、ポイ捨てされたゴミを見た瞬間、ゴミを拾いながら自分の運命を直視するとき、彼は自分の状況を完全に把握している。
その「意識」と「反抗」こそが、彼を悲劇の主人公から、ある種の「勝利者」に変える。
1. 反抗(révolte)
不条理を消そうとせず、それに対して意識的に「ノー」と言い続けること。
2. 自由
神や絶対的な意味に依存しないことで得られる、人間としての自由。
3. 情熱
人生の瞬間瞬間を、できるだけ多く、濃密に生きること。量ではなく「意識の強度」を重視する。
とカミーユがMarkIIのコクピットの中で言ったとか、言わなかったとか。