
🌸返事がないのは、聞いていないから?言葉が少ない子どもの「伝えたい」を、急がず受け取るために | 発達障害 | グレーゾーン | 生きづらさ | 大人の発達障害 | 発達特性 | ニューロダイバーシティ | 海外研究 |
こんにちは、春乃ひかりです。
noteのキーワードランキング1位を見て
iPhone Duoが発表されたのを知りました。
実際画像で見ると本のようですね!
パッと思いつかないんですが工夫次第では
特性のある人には使いやすかったりするのかなと
思うのですがどうでしょうか。
こういう斬新な製品は、
ものづくりが好きな私はどうしてもワクワクします。
今回は、言葉が少ない子どもへの関わりについて考えます。
我が家の小学校3年生の次男は返事がなかなかできません。
保育園児と比べるとするようになっているのですが、
初対面の人には緊張して
あいづちや「はい。」という返事も都度指摘したり、
お手本で、私が返事をして見せてもなかなかやらないので
なまけやうっかりではなく、本当に難しいんだなと思います。
子どもから言葉が返ってこないと、
「聞こえている?」
「分かっている?」
「何を考えているの?」
と、こちらの不安は大きくなりやすいものです。
子どもが気持ちや希望を言葉にしにくいとき、
保護者は「何を考えているのだろう」
「どうしたら伝わるのだろう」と、
毎日の小さな場面で心を尽くします。
けれど、実は「話さないこと」と「内側に何もないこと」は、まったく同じではないのです。
海外の子育てメディアで、
非言語の自閉症のある子どもを育てる保護者からの質問を扱った
テンプル・グランディン博士へのインタビューがありました。
テンプル・グランディン博士は自身も自閉症があり、
アメリカでかなり有名な動物学者です。
この記事をきっかけに、
言葉の量だけで子どもの内側を決めつけず、
伝え方の違いを見つめ直してみたいと思います。
1. 言葉が少ない子に「返事」が難しいのはなぜ?
海外の自閉症育児メディアでは、自身も自閉症のあるテンプル・グランディン博士が、話し言葉のない、または少ない子どもについて保護者の質問に答えています。
そこで大切にされていた視点の一つが、子どもには反応するまでの時間が必要な場合がある、ということでした。
私たちは普段、
「名前を呼ばれたら振り向く」
「質問されたら答える」
という一連の動きを、ひとまとまりの簡単な行動として見ています。
しかし、その内側では、
声に気づく。
周囲の音から必要な言葉を聞き分ける。
意味を受け取る。
答えを考える。
言葉を選ぶ。
声として出す。
相手へ向ける。
という複数の働きが重なっています。
自閉スペクトラム症のある子どもの場合、この一つひとつに時間や大きなエネルギーが必要なことがあります。
さらに、教室のざわざわした音、相手の視線、突然の質問、次に何を求められるか分からない緊張が重なると、分かっていることをその場で表現しにくくなる場合もあります。
つまり、返事がないように見える瞬間にも、子どもの内側ではたくさんの処理が進んでいるかもしれないのです。
2. 分からないのではなく、出力の経路が違うこともある
会話では、言葉が返ってくると「伝わった」と確認できます。
そのため大人は、つい話し言葉の量を、理解の量として受け取りがちです。
けれど、理解する力と、それを話し言葉にして外へ出す力は別のものです。
何をしてほしいか分かっていても、返答の言葉が見つからない。
気持ちははっきりしていても、口の動きにつながらない。
答えようとしている間に、会話が次へ進んでしまう。
そうしたことが起こり得ます。
実は、返事をしない子ではなく、
今使える経路では、返事を表しにくい子
なのかもしれません。
グランディン博士も、話し言葉がない子どもには、意思を伝えられる経路が必要だと指摘しています。
子どもによっては、表情や体の向き、指さし、絵、文字などに、話し言葉よりも思いが表れやすいことがあります。
これは、話すことを諦めるという話ではありません。
話し言葉だけを唯一の窓にせず、すでに現れている表現にも目を向ける、ということです。
返事がなくても、お気に入りの物へ近づく。
苦手な場所から離れる。
同じ絵を何度も見る。
大人の手をそっと引く。
こうした行動にも、その子なりの選択や意思が含まれていることがあります。
3. 見え方が変わると、子どもの強みも見えてくる
できていない返事ばかりに注目すると、
親子ともにつらくなってしまいます。
一方で、
「この子は、どんな方法なら表しやすいのだろう」
と見方を変えると、静かな表現の中にある強みに気づきやすくなります。
好きなものを深く見つめる集中力。
小さな違いを捉える観察力。
興味のあることを繰り返し確かめる粘り強さ。
言葉では説明しなくても、選ぶ物や向かう先には、その子らしい感性があります。
保護者がサインを一度で正しく読み取れなくても大丈夫です。
大切なのは、「返事がないから何も分かっていない」と結論づけず、その子の内側には、まだ受け取れていない思いや理解があるかもしれない、と考える余白を持つことです。
分からなさを残したまま尊重することも、子どもを理解する大切な姿勢なのだと思います。
4. 今日からできる小さな一歩
今日一度だけ、お子さんが言葉以外で示しているものを、答えを決めずに眺めてみませんか。
視線、表情、体の向き、近づく物や離れる場所。
その中に、
「伝えようとしているのかもしれない」
と思える瞬間が一つあれば、それで十分です。
言葉が少なくても、子どもの世界が小さいわけではありません。
その内側には、好きなものへ向かう力や、細部を感じ取る感性、その子にしかない豊かな視点があります。
保護者である私たちも、すべてをすぐに分かろうとしなくて大丈夫です。
見えにくい表現にも意味があるかもしれないと気づくことが、親子のやり取りを見る新しい入口になります。
あなたのお子さんは、言葉以外ではどんなときに気持ちを豊かに伝えていますか。
よかったらコメントで教えてくださいね。
春乃ひかりでした。
※「話し言葉が少ない」という表現は、声による言葉の使用が限られている状態を指します。理解や考える力の大きさを、そのまま表す言葉ではありません。
用語解説
自閉スペクトラム症
とは、人とのやり取りや感覚の受け取り方、興味の向け方などに、その人ならではの特徴が見られる発達のあり方です。
現れ方や必要な支えは、一人ひとり異なります。
