
カレーにおける玉ねぎ炒めと時短方法について。玉ねぎ実験総まとめ@八丁堀wacca【東京マサラ部活動レポート】
玉ねぎのことを考えていると夜しか眠れないね。
月に一度、八丁堀waccaさんのキッチンをお借りし、カレーにまつわる要素について様々な実験をしていく「カレーのカガク」プロジェクトが進行中だ。毎回新しい発見がいくつもあり大変楽しい。

肉のこと、スパイスのこと、水のこと、油のこと…。扱いたいトピックは山ほどあるのだが、まずはカレー作りの基本のキである玉ねぎについてフォーカスを絞り、3回連続で実験を行った。
今回は、その3回分の玉ねぎ実験の総まとめレポートとなる。まずは過去の実験内容をいま一度振り返ったあと、カレーの玉ねぎ炒めに関して僕らが学んだことと、残された課題についてまとめる。
塩の有無に時短効果はあるのか?
時短のために玉ねぎを冷凍するとどうなるか?
玉ねぎを切ったときに涙が出る理由
電子レンジを使うと玉ねぎが臭くなる理由
火の強さ、加熱の温度帯によって起こる反応の違い
玉ねぎの品種について
第1回実験:カレーの玉ねぎを強火で炒める必要はあるのか?
弱火で炒めた玉ねぎと強火で炒めた玉ねぎは本当に違うのだろうか?
カレー作りに使われる「飴色玉ねぎ」であるが、弱火でじっくり加熱して作る洋食的アプローチと強火で一気に炒めるインドカレー的アプローチに大きく分けられる。
大量の油を使い強火で加熱し続けるインドカレー的玉ねぎの炒め方は、弱火でじっくり炒めて焦がさないように色づけていく洋食の玉ねぎ炒めとは対極にある。洋食の世界では、強火で炒めた玉ねぎは雑味の原因になり素材感を損なうのでNGとされている。試してみるとわかるが、そうやって炒めた玉ねぎはオニオンスープなどにはやっぱり合わない。
第一回の実験では弱火炒め玉ねぎと強火炒め玉ねぎを、既製ソテードオニオンと同じ15%の重量になるまで加熱して比較をした。
できあがった玉ねぎそのものと、それぞれの炒め玉ねぎを使ったカレーを食べ比べてみたところ、参加者全員が明らかに識別できるほど異なるものになった。
強火炒め

強火で炒めた玉ねぎは香ばしく、フライドオニオンのように半分揚げ焼き状態に仕上がった。カレーにするとスパイス感が増幅するように感じられ、ご飯との相性もよくカレーとしての評価は最も高かった。

弱火炒め
弱火で炒めた玉ねぎは同じ重量でも色づきが浅く、玉ねぎの味が出た甘い仕上がりとなった。カレーにすると玉ねぎの香りが前面に出て、スパイスの香りが分離するように感じられた。
結論として、洋食的な玉ねぎとインドカレー的な玉ねぎは全く別物であり、それぞれを作り分け、その特性を活かした使いかたをするのがいちばんよいということがわかった。なんだか平凡だが、香ばしいスパイス感を活かしたいカレーには強火炒めの玉ねぎが、甘く素材を活かすようなカレーには弱火炒めの玉ねぎなど使い分けてみても面白いかも知れない。
第2回実験:カレーの玉ねぎ炒めに塩を入れることには意味があるのか?
第2回はいくつかある玉ねぎ炒めの時短手法について。時短手法は世の中にいくつか提案されているが、炒め時間が本当に短くなるのか、またそれぞれの手法を取った時に味への影響がどうなるのかを検証してみた。
次の6パターンのみじん切り玉ねぎを用意し、20%重量の油を用い、15%の重量になるまでそれぞれ同じ火力(業務用の強火)で炒めた。
塩を入れずに炒める(基準用)
炒めるときに塩を入れる
塩もみして30分おく
冷凍
一晩干しておく
レンチン

