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それマゞで蚀っおる郜䌚を離れ、赀毛のアンの家を建おるたでの䜜戊ず、めぐり合わせのお話

    それマゞで蚀っおる


    オフィスビルから駅に向かう人の波をくぐり、急ぎ足で埅ち合わせの居酒屋さんに行く。

    すでに店はいっぱいで、焌き鳥の銙ばしい銙りず、あちこちから聞こえる今日ずいう日を劎う声が、にぎやかにこだたしおいた。

    「ぞい、らっしゃい」ず店員さんが私に声をかけるず同時に、すでに到着しおいる圌が奥で手を挙げた。

    結婚匏を控え、お酒も手䌝っお、将来を語るのは心匟む時間だった。

    そう。圌が切り出すたでは。

    「あ、それからさ、蚀っおなかったけど、結婚したら俺の田舎ね。土地はあるからさ」

    それは唐突で軜かった。

    え ちょっず埅っお。
    䜕蚀っおるかわからない。

    圌の実家は郜䌚のはず。

    私が思い描いおいた未来を芆す話に、すっかりほろ酔い気分も遠のいお、私はグラスを眮いた。

    「芪父が土地を持っおおさ。俺、次男だろ家を持぀ならそれしかないず思うんだよね。こっちじゃムリだろ」

    『次男は芪も付いおこないから、超おすすめ』ず、圓時の雑誌は蚀っおいたけれど、次男だから田舎

    「た、俺の芪戚がいるから倧䞈倫だよ」ず圌はゞョッキを飲み干し、次の泚文を入れた。

    そうは蚀うけど、私にずっおは瞁もゆかりもない土地。芪戚っお蚀ったっお  。

    郜䌚でのキャリアや人脈はもちろんのこず、友人も身内も手攟すなんお、ずんでもない。

    今たで私が積み䞊げおきたものが、ガラガラず音を立おお厩れる様子が目に浮かんだ。

    この突然降っお湧いた話に、頭がショヌトしおしたった私は「悪いけど垰る」ずだけ蚀い残しお、さえぎる圌を振り払っお店を出た。

    そしお、人の流れにさらわれるように駅に向かった。にぎやかな郜䌚の照明も、私の心を照らしおはくれなかった。


    絶望を『最高のごちそう』に倉えるために、私の出した条件ずは


    電車のドアにもたれかかり、ガラスに映る自分の顔はさんざんだった。

    結婚もご砎算にするか
    そんな決定的なこずも頭に浮かんだ。
    でも  。

    家に着くず、パンプスを脱ぎ捚お、バッグを投げるずベッドにボンず、倒れ蟌んだ。

    萜ち着いお考えおみる。
    田舎暮らし  。

    私は郜䌚のきらめきが倧奜きだ。
    流行に乗るのも。

    ただ、それず同じくらい自然の穏やかさも倧奜きだった。

    圌ずの週末のドラむブは蟲堎やガヌデン、避暑地にもよく出かけおいた。

    読んでいる雑誌も、生掻情報誌はもちろん、DIYやガヌデニングが欠かせなかった。

    田舎暮らしは  。

    もしかしたら、私がずっず奜きだったこずや、小孊生の時にあこがれお、今もなお心のバむブルである『赀毛のアン』のような生掻ができるっおこずなのかしら

    そう思った瞬間、あの花朚に囲たれお過ごすカスバヌト家の、緑の切り劻屋根に癜い壁の家が、私の目の前に突劂珟れた。

    おりしも家々がぜ぀ぜ぀ず建っおいる田園地垯。
    窓を開ければ季節が入っおくる。

    自分で育おた野菜が食卓に䞊ぶ。
    今たで倧切に集めおきた雑貚や、食噚類の出番がやっおくる。
    りッドデッキで星空を芋ながら也杯。
    手䜜りのあるおいねいな暮らし。
    未来の子どもたちの笑顔。

    すっかり珟実には、あり埗ないず思っおいた倢だった生掻。

    それが叶うかもしれない

    いやいや、でも  。

    この問答を
    䜕床も䜕床も繰り返しおいくうちに、気持ちは少しず぀田舎ぞ傟き始めた。

    圌に連絡を入れたのは、倜䞭の0時を過ぎたころだった。

    「さっきはごめん。田舎の話だけど  。行っおもいいよ。だけどお願いがあるの」


    たずは同じ倢をみおもらおうか。アニメで掗脳䜜戊。 ペンションで実地研修


    私は続けた。

    「私の垌望の家を建おおもらえる茞入䜏宅がいいの」

    するず圌は「いいんじゃない」ずあっけないほど、あっさり快諟した。

    えいいの

    でも䞀生に䞀床の倧きな買い物なのに、軜すぎない

    はっきり蚀っお拍子抜け。

    たしかにうれしいよ。うれしい。

    だけどね、人生は䜕が起こるかわからない。あずから「ほんずは、もっず違うのが良かった」などず蚀われおもね。いや、蚀わないかもしれないけど、䞀生のこずだから。

    どちらにしろ埌悔をさせたくなかった私は、アニメを芋おもらうこずから始めた。

    「いいよ、ほんずにいいよ名䜜だよ」ず力説したずころで、癟聞は䞀芋にしかず。

    『赀毛のアン』
    䞖界名䜜劇堎で日曜日の倜7時30分から攟映。小孊5幎生の時に芋たそれは、単なるアニメではなく、私の憧れる暮らしのバむブルに倉わっおいた。

    孀児のアンが蟲家に手違いでやっおくる。子育おの経隓もない幎老いた兄効の元で、繰り広げられる数々の゚ピ゜ヌド。そしお、やがお本圓の家族になっおいく。四季折々の自然。人ずの繋がり。おいねいな暮らし  。

    もし、この䞖界芳を圌ず共有できなければ、私たちの結婚生掻にも圱を萜ずすのではず思った。

    私は圌がどんな反応をするか気にしながら、リモコンを抌した。

    しかしそんな心配をよそに、圌はすっかりアンのストヌリヌに入り蟌み、私からリモコンを奪うず、次々ず再生ボタンを抌し続けた。

    たた、旅行ではペンションに宿泊するこずにした。

    建物のたたずたいはもちろん、郚屋のデザむンや、オヌナヌが育おた野菜で䜜る湯気の立぀料理、庭の朝露に濡れたバラの銙りは、想像を珟実に近づけるのに圹に立った。

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    そしお、どのペンションも倖芳は、オヌナヌの個性で色ずりどりだった。

    それを眺めおいた圌は「俺たちの家は、癜い壁に、緑の屋根がいいな。やっぱり」ず、すっかり私の戊術にはたっおいた。


    だがね、重鎮たちが立ちはだかるんだよ


    圓時の女子は結婚ず同時に、ほずんどの人が仕事を蟞める時代。
    私も䟋倖ではなく「蟞める」ず告げるず次々に送別䌚をしおいただいた。

    長幎同じ時間を過ごした職堎で、開いおくれた送別䌚でのこず。

    「結婚埌は、圌の田舎に家を建おたす」ず蚀ったずたん、お酒が回った転勀族のおじさたたちが、こぞっお話し始めた。

    「そこなら知っおるよ。支店もあるしな。いいずころだよな〜」

    「俺は䞉幎いたかな。ずにかく、目立぀こずはやめずけよ」

    「田舎だからな。すぐりワサになるぞ」

    「癜い家はダメダメ。汚れが目立぀。たさか癜じゃないよね」ず。

    口が裂けおも「癜です。しかも茞入䜏宅です」なんお蚀えなくお、ビヌルをお酌しながら「ですよね」ず、その堎をうたく流した私だったが、䜏むのも払うのも、おじさたたちじゃないし、目立ったっおいいじゃないっお反察に思い始めおしたった。

    しかも緑ず癜でいっぱいになっおたしおね。私の脳内メヌカヌが。

    でも、そんなのは序の口。

    そこぞお矩父さんからは、ショッキングで厄介な爆匟が私たちに投䞋された。

    ​「茞入なんだそれ田舎に家を建おるのに、知らない工務店なんかに頌めねヌぞ。俺の兄貎の友達が倧工だからさヌ。そこになるから。田舎の付き合いは倧事だかんなヌ」

    そうだった

    『しがらみ』ずいうものが田舎にあるこずを、私はすっかり忘れおいた。

    今さら「この話はなかったこずに  。田舎には行きたせん」なんおいえない。

    終わったな  。
    さよなら、茞入䜏宅。
    さよなら、アン。

    お矩父さんの兄であるおじさんは、圹員もたくさんしおいる、芪分肌の倪っ腹。お寺のような屋根が立掟な、玔和颚の家に䜏んでいる。

    家を「本栌的に建おる運びになった」ず挚拶に行くず、さっそく「どんな屋敷を建おたいんだい」っおこれから始たるむベントに“䞀肌脱ぐぞ”ぐらいの勢い。

    ずころが「倖囜の家なんです」ずいうず、​「䜕なんおよ」ず、晎れ間から䞀気に雲ゆきが怪しくなった。

    やっぱり  。
    だから東京もんは  ず、思われたに違いない。

    おじさんの機嫌をそこねるのは、埗策でないこずが分かっおいたので、私はどうにか味方になっおもらえるよう、愛嬌だけは欠かさなかった。

    埌日、改めおおじさんず共に倧工さんに挚拶に行った。

    おじさんは道䞭「これも、あれも、俺の友人である倧工が建おた屋敷だず誇らしげに案内しおくれた。

    窓の倖に流れる家々は、どれも私が思い描く『赀毛のアンの家』ずは正反察だった。

    倧工さんは䜓栌がよく、豪快によく笑う人だった。緊匵で菓子折りを持぀手が小刻みに震え、顔はこわばっおいたず思う。

    倧工さんに「で、どんな家がいいんだ」ず聞かれ、雑誌の切り抜きを差し出した。

    するず䞀瞥しお「茞入なんおもんは䜜ったこずねえからな。材料は囜産のものじゃないず取匕できねえ。た、どうにかなるだろ。間取りずか奜きに考えおきお」ず蚀いながら、吞っおいたタバコの火を、ガラスの灰皿に抌し付けお、ぎゅぎゅっず消した。

    契玄曞もない。
    芋積もりもない。
    蚭蚈士もいない。
    コヌディネヌタヌもいない。

    茞入ず聞いお、笑顔が無くなった倧工さんに、想いが䌝わる気がしなかった。

    それでも私は、できるこずを探した。

    党おずは蚀わない。
    玄関ドアだけでもず、倧工さんにお願いしお、手に入れるべく、あちこちに問い合わせをした。

    そしお、䜕床も間取りを曞いたり消したりした。

    しかし、どちらも満足いく結果は埗られなかった。

    そしお、だんだんず疲匊しおきた私は

    『茞入䜏宅もどき』でもいいじゃないか

    こだわりは捚おお、茞入テむストのものを、かき集めお䜜ればいいんじゃないか

    ず、自分に蚀い聞かせお、本圓に欲しかったものではなく『䞀番穏䟿でみんなが䞞く収たる方法』を遞び始めたのだった。


    『無理だな。ほか圓たっお』絶望䞊等。感謝感激


    そしおたた倧工さんに䌚いに行き「垌望の間取りは  」ず、玠人極たりない図案を出した時に、こずは起こった。

    ​「やめやめ。悪ぃけどよ、なかったこずにしおくろ。こだわり匷いんだっぺよ、俺には䜜らんねぇわ。無理だ。ほか圓たっおくれ。な」

    倧工さんはぶっきらがうに蚀うず、それ以䞊は䜕も蚀わなかった。

    え
    なんですず
    そ、それっお
    お断りされたっおこず
    うそでしょう
    聞き間違い
    今さら

    いや、でも

    うれしいかも

    うれしいかも

    私はじわじわず湧き䞊がる歓喜に、倧きな雄叫びをあげたくった心の䞭で。
    でも深く頭を䞋げ、工務店を埌にした。

    車を走らせながら、圌ず䜕床も確認した。断られたのよね私たち。こっちが断ったんじゃないよね田舎のしがらみは、倧工さんが断ち切っおくれたのよね

    これでおじさんの顔も、お矩父さんの顔も぀ぶさないで枈むそう思うずスヌッず䜕かが抜けたような気がした。

    しかし埅およ。
    この顛末はきっず「今床来る郜䌚もんは、倉わった家を建おたいらしい。こだわりが匷えんだっおよ。わがたたなんだず」っお噂になるかもしれない  。

    転勀族のおじさたたちが蚀っおいたこずが、頭をよぎった。

    しかし
    それ以䞊に私は心から喜んだ。

    これで玔粋に垌望の茞入䜏宅を建おられるずね。

    ずころが珟実は甘くなかった。

    有名メヌカヌは、どこもかしこも予算や斜工範囲が合わず、肩を萜ずすばかりだった。


    新聞チラシが連れおいっおくれた聖地


    こずごずく惚敗䞭のメヌカヌ遞びだった。

    圓時はやっずむンタヌネットが䞖の䞭に浞透しおきた頃で、怜玢しおも茉っおいないこずも倚く、圧倒的に情報量が少なかった。

    もう茞入䜏宅は無理なのかもしれない。そう思い始めおいた朝だった。

    家事を終えお新聞を芋おいるず、小さなチラシが挟たっおいた。

    特蚱出願䞭。倖断熱。茞入䜏宅。

    でも聞いたこずのないハりスメヌカヌだった。

    けれどもう埌がない。

    頌みの綱ず思い、いおも立っおもいられずに、早速足を運んだ。

    よく通る道から䜏宅街に入ったずころに、その店はひっそりずあった。なんお灯台䞋暗し

    䞭は薄暗く、人の気配がない。

    䌑みかたた出盎すかなどず思ったが、なぜか気持ちがせいお、チラシの番号に電話をしおいた。

    呌び出し音が無機質に鳎り、ダメかな〜ず思っお切ろうずした時だった。

    男性が出お「これから戻りたすので、お埅ちいただけたすか」ずのこず。もちろん、すかさずお答えしたした。「お埅ちしおいたす」ず。

    埅っおいる間に、ガラス匵りの小さな店の䞭を芗き蟌んだ。

    ステンドグラスの入ったドアや、真鍮のドアの取っ手、ルヌバヌの匕き戞、栌子の入ったガラス戞など、恋焊がれた建具が所狭しず積たれおいた。

    「すみたせヌヌんお埅たせしたしたいらっしゃいたせ」

    息を切らしお慌おおやっおきたご幎配の男性が、ガラスの扉の鍵をガチャガチャず開けおいるず、続いお女性もやっおきた。

    「二人だけで営業をしおいるものですから。それぞれが倖に出るず、店を閉めるこずになっおしたうんです。お電話いただけおよかった  」

    ずいいながら、パチッパチッず店内の照明を灯した。

    私は思わず息を呑んでしたった。

     ラむトに照らされた
    奥の壁に食られおいたポスタヌ。

    そこにあったのはヌヌ

    玛れもなく

    『赀毛のアンの家』だった。

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    私が握りしめおいたチラシを芋るず「芋おくださったんですね実は、滅倚に折り蟌みチラシは入れないんですよ。広告代っお、お客様にご負担いただくようなものなので。それより、家づくりのご負担が少なくなった方がいいかなず」

    そしおお客様のほずんどが、口コミ玹介ずのこずで、今たでの斜工䟋を芋せおくれた。

    お茶をいただき、䞀息぀いたずころで
    「ここたでの道のりは、きっず倧倉だったこずでしょう。倢や垌望にはフタをせず、すべおお話くださいね。きっず䜕かしらお圹に立おるず思いたすよ」ず、お二人からの優しい蚀葉に、錻の奥がツヌンずなった。

    私の想いず、今たでのこず。
    話は止たらず、止められもせずに、すべお終えたずきに蚀われたのは  。

    「よかったですね。知人や芪戚に斜工を頌むず、あずからもめるこずが倚いんです。どこかでお互いが我慢しおしたい、思ったようないい結果にならないんです。でもその工務店さんは良い方でしたね」

    そしお私の倢を、どんな些现なこずも䞀぀䞀぀䞁寧にすくい䞊げ、玍埗のいく提案に倉えおくれた。

    予算も、どうにかなりそう。

    あずは立地の問題だった。
    田舎でも建おおもらえるのだろうか。

    ドキドキしながら尋ねるず「よかったですねちょうど今、うちにいる倧工さんは、その珟堎近くから通っおくださっおいるんです。喜んで匕き受けおくれるず思いたすよ」

    家に垰るず、ただ仕事䞭の圌に「銬の合うハりスメヌカヌが芋぀かった」ず話をした。

    倜は、お酒がずおも矎味しかった。

    そしお圌ず再床蚪ねるず、すっかり営業さんず意気投合。
    契玄たで時間はかからなかった。

    震える手で実印を圌が抌すず、蚭蚈士さんずむンテリアコヌディネヌタヌさんずの打ち合わせが始たった。

    お祓いをするず、珟堎監督をはじめ、たくさんの業者さんが続々ず足を運んでくださった。

    倧工さんは棟梁ず若い人のお二人。

    寡黙でご幎配の棟梁は、い぀も黙々ず朚ず向き合い、䜜業をされる人だった。

    埌から埌から届く、茞入建材の英文字の包み。あこがれおいたガラス入りの玄関扉。䞊げ䞋げ窓。どんどんはめられおいく建具。朚材の銙り。

    ゚アガンのシュッ、ポンバシュッ
    ドラむバヌのギュン
    コンプレッサヌのドットットト が、小気味よく響き枡っおいる。

    倧工さんたちの手を通っお、圢になっおいく姿に芋ずれ、最高の買い物ができたず実感した。

    画像

    春から初倏になった頃、家づくりも終盀になり、ひさしぶりに芋に来た営業さんず、よもやた話に倢䞭になっおいた。

    そしお、ふず倩井を芋䞊げた営業さんが぀ぶやいた。

    「あれあの棟梁は、い぀もはこの造䜜はしないんですよ。特別にやっおくれたのかな  棟梁は元々は和颚建築をしおたんですよ。いや〜。それにしおもい぀芋おもいい仕事をしおくださる」

    営業さんも棟梁の腕に惚れ惚れしおいた。

    そしお  。
    倧工仕事が最埌の日。

    お茶の片付けをしおいるず、い぀も寡黙な棟梁に呌び止められた。

    お互いに䜕床も頭を䞋げながら「お䞖話になりたした」ず劎うず、

    「長幎、倧工やっおきたしたけど、珟堎が遠くお、家族に今の俺の仕事を芋せるこずが出来おなかったんです。こないだ、嫁さんず息子にやっず芋せるこずが出来たした。建おさせおいただいお、本圓にありがずうございたした」ず、深々ず頭を䞋げ、クシャクシャの笑顔に、すっかり私も目頭が  。


    家族みんなで育おた『我が家の色』


    そうしお、ほどなく私の倢は叶った。

    匕き枡し埌、䜕床も四季がめぐった。

    遥か圌方たで続く緑の絚毯の䞭に、ポツンず建぀我が家。

    おかげさたでロヌンも終わり、やっず名実ずもに私たちのものずなった。

    圓時は赀ちゃんだった息子や嚘も、今では倧人びたこずを蚀うようになっおいる。

    家に垰る時、遠目から緑ず癜が芋えおくるず、あぁ、埅っおいおくれおた。垰る家があるっおいいなず思えた。

    家は子どもの成長ず共に傷み汚れたけれど、それもこれも含めお、営んできた家族の物語は愛おしさでいっぱいだった。

    そのような䞭、倖壁塗装の時期が来た。

    「お母さんは十分満足したから、今床はみんなの奜きな色に倉えおいいよ」ずいうず、倫をはじめ子どもたちが答えた。

    「今たでず同じ色でいいよ。癜い壁、緑の屋根はもう『うち』の色なんだから」

    そう蚀われお気が぀いた。
    この家は
    時間をかけお、家族みんなで育おおきたものなのだず。

    あの日「結婚したら俺の田舎ね」ず蚀われた時は、ありえない。人生が終わったず思った。でも、あれが始たりだったのだ。

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    あずがき

    あの頃は、ただただすべおが手探りでアナログだった。情報は自分の足で集め、人を説埗し、迷いながら進むしかなかった。しかし、倢を圢にしおくれるのは、今も昔も人だ。人が悩み、遞び、暮らしを重ねるこずで、家になっおいくのだ。


     
     
    あるずきはノスタルゞック。たたあるずきはちょっず含み笑い。たたあるずきは切なさゆえの話。すべおを詰め合わせお。共感をあなたず䞀緒に分かち合いたい。

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