
沼津・プラサヴェルデで「ものがたり博」 4000冊の絵本と豪華ゲストが集結、親子で物語の世界を楽しむ

絵本や物語をテーマにしたイベント「ものがたり博 in ぬまづ&みしま 2026」が2026年9月26日、プラサヴェルデ(沼津市大手町)コンベンションホールAで開催されました。
プラサヴェルデの開館10周年を機に2024年にスタートし、今回で3回目となるこのイベント。今年は初めて三島にも会場を広げ、沼津・三島の2会場で開催されました。
今回のnoteでは、沼津会場の模様をお届けしていきます。
ロビーには「つくる・描く・楽しむ」体験が
会場に到着すると、ロビーではイラストレーター:ヘレンさんの「OMOROIHITO人形」販売やハニワ作りワークショップ、画家:若林鮎さんとの「みんなで描こう、けものの道」、ミューラルアーティスト:マツナガマサエさんのフェイスペイント体験など、心踊るブースが並んでいました。

子ども達が楽しそうに取り組む姿をママやパパたちが優しく見守る姿がとってもすてきでした。
絵本4,000冊の「絵本・ものがたり広場」

人工芝が広がる「絵本・ものがたり広場」には、世界中の名作絵本約4,000冊がそろえられました。
子どもたちは、お気に入りの絵本を手に取って人工芝の上で自由に絵本を読んでいました。
「静岡路上声優集団はす」による朗読からスタート

ステージは「静岡路上声優集団はす」による朗読パフォーマンスからスタート。
「はす」は、「ヒューマンアカデミー静岡校」パフォーミングアーツカレッジの現役講師と卒業生で構成される、朗読を行う声優集団です。
トップバッターとして素晴らしいパフォーマンスを披露してくれました。
「みいつけた!」4代目スイちゃん:増田梨沙さんが登場

NHK Eテレ「みいつけた!」で4代目スイちゃんを務めた増田梨沙さんが特別ゲストとして登場。
歴代最長の5年間、スイちゃん役を務めました。
2013年生まれの増田さんは、子どもの頃に(と言ってもまだ中学生ですが)沼津の水族館を訪れたことや、走るのが大好きで公園を裸足で駆け回ったこと、身長を伸ばしたいから牛乳をたくさん飲んだことなど、優しい気持ちになれるエピソードをお話ししてくれました。

絵本「ぐるんぱのようちえん」の読み聞かせも披露してくれました。
増田さんの優しい語り口に、来場者はじっくりと耳を傾けていました。
荒木健太郎さんが雲の不思議を解説 身近な現象から防災を学ぶ

「すごすぎる天気の図鑑」などの著書で知られる雲研究者・荒木健太郎さんは、天気の絵本トークショーを行いました。
テーマは「雲と仲良くなること」。相手と仲良くなるには、まず相手のことを知ることが大切と、雲の仕組みや種類について、子どもたちにも分かりやすく解説してくれました。
雲は、小さな水や氷の粒がたくさん集まったもの。実は、雲は空だけにできるものではなく、お味噌汁の湯気や冷たいアイスキャンディーの周りに見える白いモヤも、雲の仕組みを知る身近なヒントになると紹介しました。

ペットボトルで雲を作る実験の実演も行われました。
荒木さんに教わりながら、子どもたちは何度もペットボトルををひねっては、白いモヤがふわりと広がるたびに「わー!」「できたー!」と歓声を上げ、目を輝かせていました。
なかがわちひろさんとコヨセ・ジュンジさんが語る絵本づくりの舞台裏
絵本作家トークショーには、ロングセラー絵本「おたすけこびと」の文を担当するなかがわちひろさんと、絵を担当するコヨセ・ジュンジさんが登壇しました。
トークでは、これまでの作品や絵本づくりのきっかけについて紹介。
なかがわさんは、娘さんが「お姫様になりたい」と願ったことから、誕生日プレゼントとして「のはらひめ」を制作したエピソードを披露しました。子どもの夢をかなえたいという思いが、一冊の絵本につながったといいます。

「おたすけこびと」の絵本が生まれたエピソードも紹介してくれました。
編集者から「ショベルカーがバターを削って、生地をこねるというストーリーはどうでしょう?」とアイデアを提案されたものの、当初は「描けない」と感じていたなかがわさん。
(重機を描くのはもううんざり。線ばかりで、つまらないんだもん)と。
そして、編集者が探してきてくれたのが、コヨセ・ジュンジさんでした。
コヨセさんにとっての最初の絵本となった「おたすけこびと」シリーズは、今では英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語、台湾語、タイ語に翻訳され、世界中から愛されている絵本です。
一冊の絵本が生まれるまでの試行錯誤や、作家それぞれの発想に、会場の来場者も耳を傾けていました。
読むだけじゃない、聞く・観る・体験する物語の一日

子どもにとってはまだ見ぬ世界へ踏み出す新しい発見を、大人にとっては日々の忙しさから離れて心をほぐす安らぎを――。
当日は、多彩なステージプログラムをはじめ、絵本の読み聞かせスペースやものづくりのワークショップ、美味しいフードを楽しめる出店などが勢揃いしました。
青々とした人工芝の上でゆったりと本を開いたり、絵本作家とふれあいながら創作の楽しさを体験したりと、小さな子どもから大人まで、誰もがそれぞれのペースで物語の世界を満喫できる、特別な一日となりました。

ライター : 宮川真由美(沼津経済新聞)