
一人あたり利益率を手放したら強いチームが産まれた。がんばる人が損をしない職場へ
「こんなに忙しいのに、あの人は何をしているんだ?」職員から職員への言葉です。
この記事では、「目の前のお客様対応に追われ、管理業務や改善が後回しになる職場の悪循環をどう断ち切ったか」をお伝えします。
感情論で「人を増やしてほしい」と訴えるのではなく、経営視点での試算を用いて上層部を動かし、現場に「係」と「プロジェクト」というチーム体制を導入した実践記録です。
・忙しすぎて新しい取り組みや管理業務に手が回らない
・雑務を引き受けている人が、なぜか損をしたり不満を向けられている
・人員不足を解消したいが、どう経営陣に提案すればいいか分からない
もしこのような悩みを抱えているなら、組織の仕組みを見直し、仲間を守るためのヒントとして役立てていただけたら幸いです。元気でます!
「こんなに忙しいのに、あの人は何をしているんだ?」
日々の通常業務に追われていると、どうしても本来提供したいサービスの質を維持するのが難しくなります。
現場を円滑に回すためには、物品の管理や書類整理、業務フローの確認といった細かな管理業務が欠かせません。
しかし、誰かが業務時間内にそれらを行おうとすると、周囲から冷たい視線が向けられてしまうことがありました。
「こんなに忙しいのに、あの人は何をしているんだろう?」
「目の前のお客様の対応を優先するべきじゃないのか」
決してサボっているわけではありません。
チーム全体が滞りなく動くようにと、必要な業務を引き受けてくれているだけです。
それなのに、業務時間外に残業して片付けるか、周囲からの気まずい視線に耐えながら行うしかない。
「組織のために動いている人が、なぜか損をして不満を向けられる」という理不尽な状態が起きていました。
さらに、各スタッフがその場の判断で「名前の無い雑務」を少しずつ抱えていたため、誰が何を担当しているのかも曖昧で、精神的な負担と残業ばかりが積み重なっていったのです。
「このままでは、自発的に動いてくれる人から疲弊してしまう」
そう考え、私は上層部への問題提起を行いました。
「一人あたり利益率」という数字の罠
当時の私たちは、数字の表面だけを見れば「優秀」と評価されていました。
限られた最小限の人数で現場を回していたため、「一人当たりの利益率」は非常に高い状態だったからです。
しかし、現場の実態は違いました。
人手に余白がないために本来受け入れられたはずの仕事ができず、売上の取りこぼし(機会損失)が発生していたのです。
さらに、余裕のなさがサービスの質に影響し、競合他社にお客様が流れてしまうリスクも高まっていました。

そこで私は、感情論ではなく具体的な数字を用いた試算をまとめ、上層部に提案しました。
・取りこぼしている売上の規模と、人員増員によって獲得できる予測値、損益分岐ライン
・人手不足による対応品質の低下が招く、顧客離れのリスク
・今後選ばれる組織になるために、現場に必要な「余白」の試算
目先の高い「一人あたり利益率」に固執するのではなく、人を増やして組織全体の総売上を伸ばし、サービスの質を高めるべきだと伝えたのです。
この提案が通り、新規採用による増員が決まりました。
チームだからできたこと:「名もなき業務」の解体と仕組み化
増員に合わせて現場で着手したのが、「チームによる業務の再編成」です。
お客様対応以外の業務は敬遠されがちです。
理由は残業が増えるか、周囲に対して肩身の狭い思いをするからです。
そこで、個人がバラバラに引き受けていた「名もなき業務」をすべて洗い出し、2つの体制に整理しました。
1. 日常業務を支える「係」の編成
物品管理や備品発注など、日常的に発生するルーティン業務を整理して担当の「係」を作りました。
全員が少しずつ抱えていた10個の曖昧な雑務がなくなり、「1人あたり1〜2個の名前のある担当」に集約されました。
2. 新しい仕組みを作る「プロジェクトチーム」の発足
業務基準の改定やルールの見直しなど、現状を変えるための取り組みは、期限を設けた「プロジェクトチーム」を立ち上げ、担当者を明確にしました。
役割が明確になると、職場に安心が生まれる
体制を整えたことで、現場の空気は大きく変わりました。

業務時間中に管理業務を行っていても、
「あの人は自分の役割(係・プロジェクト)として必要な仕事をしてくれている」
と誰もが理解できるようになりました。
職員の立場では
* 覚えるべき業務の種類が減り、自分の役割に集中できるようになった
* 担当が明確になったことで、相談や引き継ぎがスムーズになった
* 曖昧だった作業基準がルール化され、判断に迷う時間が減った
「がんばっている人が不満を向けられる」という構造的な問題は、チームという仕組みによって解消されたのです。
一人あたり利益率を手放した、その先の結果
人を増やし、チームで業務を再構築した結果、次のような変化が生まれました。
【会社としての成果】
・総売上の増加:受け入れ枠が広がり、機会損失を回収できた
・一人あたり利益率は低下:ただし、組織全体の利益総額は拡大した
・提供サービスの向上:現場に余裕が生まれ、丁寧なサービスが実現した
【働く側としての変化】
・業務負担の軽減:抱える仕事の種類が整理され、残業が減少した
・心理的安全性の向上:お互いの役割を尊重し合える関係ができた
・他部署との連携強化:時間と心に余白ができたことで、周囲へのフォローが自然に増えた
一人あたりの利益率ばかりを追い求めていると、現場は疲弊し、組織の成長も頭打ちになります。
人に投資してチームを作ったことで、結果としてより強固で持続可能な職場をつくることができました。
一人で抱え込まず、仕組みとチームで支え合う。
それこそが、働く仲間を守り、サービスの価値を高め続けるための土台になると実感しています。
今日の『+1』(プラスワン)
あなたが職場で引き受けている仕事の中に、「誰にも気づかれない名もなき業務」はありませんか?
・不足した備品をいつも一人で補充している
・散らかった共有スペースを合間に片付けている
・誰かが抜かしたチェック項目をこっそり埋めている
もし心当たりがあれば、今日その仕事をメモ帳に1つ書き出して、「名前のある業務」として定義してみてください。
一人で我慢して抱え込まず、言葉にして共有すること。
それが、自分自身を守り、仲間と本当のチームを作っていくための最初の+1歩です。
今日も一日、お疲れ様でした。
あと、ここまで読んでいただき
本当にありがとうございます。
恥ずかしながら
コメントをもらった事がありません。
読んでみてどう感じたか。
教えて欲しいです。お願いします。
例)
今日の『+1』分かりにくい。
こんな場合どうするの?
応用できそうな内容があった等
是非教えてください!元気でます
