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失敗しない中央区のマンション選び|32地区の割安度・浸水想定・地価の推移を全公開

    いきなりですが、クイズです。

    中央区で、70㎡の中古マンションを1億1,000万円以内で買える地区は、32地区のうちいくつあるでしょうか。

    答えは、19地区。全体の59%です。

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    では、1億円以内だとどうか。

    32地区中、10地区です。

    中央区の㎡単価の中央値は160.0万円。23区の中央値103.5万円の約1.5倍です。

    中央区で物件を探していると、次のような前提で選びがちです。

    「晴海や勝どきのような湾岸の埋立地は、水害が心配。日本橋や銀座の旧市街なら安心」。

    「駅に近い地区ほど、値段が高い」。

    「銀座や日本橋のような名前の通った街は、高くても値段に見合っている」。

    データで見ると、3つとも当てはまりませんでした。この記事では、32地区を4つの軸で1地区ずつ査定しました。

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    中央区の基本形:23区の約1.5倍の値段。地区の差は約2倍

    まず区全体から。

    ㎡単価の中央値は160.0万円。取引件数は3,175件で、32地区に分けて査定できるだけのデータがあります。

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    表の「安全スコア」は、液状化・洪水・高潮の想定から出した区単位の点数です。治安ではありません。中央区の44点は、23区で最も低い水準です。

    「コスパスコア」は、この安全スコアを㎡単価で割った値です。中央区は値段が高く、区単位の安全スコアも低いので、23区で最下位の23位でした。

    ただし、区単位の点数は区の代表的な地点の値です。地区ごとに見ると、浸水の想定はまったく違う顔を見せます(失敗1で見ます)。

    地区ごとの70㎡の価格を地図にしました。自分の候補の地区がどの色か、探してみてください。

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    いちばん安い日本橋中洲は7,727万円、いちばん高い日本橋本町は15,220万円です。

    同じ区の中で、約2倍の開きがあります。


    中央区でよくある、3つの失敗

    失敗1: 「湾岸は水害が心配、旧市街なら安心」と考える。

    中央区で洪水の浸水想定が0.5m以上なのは、33地区中20地区です。

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    20地区はすべて、日本橋・八丁堀・築地などの旧市街にあります。湾岸の月島・佃は浸水想定なし、勝どき・晴海・豊海町は0.5m未満でした。

    旧市街で浸水想定が無いのは、銀座と京橋だけです。隅田川に近い日本橋中洲は、3〜5mの想定です。

    埋立地の湾岸より、旧市街のほうが浸水の想定は深い。

    失敗2: 「駅に近いほど高い」と考える。

    最寄り駅までの距離で、地区の価格を区の中央値と比べました(1.00 = 区の中央値)。駅400m以内の26地区は0.99、400〜800mの6地区は1.10です。

    中央区では、駅から少し離れた地区のほうが高い。晴海・豊海町・湊のように、駅から400m以上離れた地区に高い物件が集まっているためです。

    失敗3: 「中央区の相場」を1つの数字で見る。

    70㎡の価格は、日本橋中洲の7,727万円から日本橋本町の15,220万円まで開いています。

    区の中央値(10,762万円)だけを見ても、自分の候補が高いのか安いのかは分かりません。

    3つとも、相場表だけでは見抜けません。必要なのは「この地区の条件なら、いくらが妥当か」「その条件は将来も価値を保つか」という物差しです。


    中央区の2つの顔:湾岸(月島・晴海)と旧市街(日本橋・銀座)

    中央区で物件を探していると、晴海や勝どきのタワーマンションと、日本橋や人形町の街なかのマンションが同じ「中央区」に並び、どう比べればいいか迷いませんか。

    湾岸(月島・晴海)。 月島、佃、勝どき、晴海、豊海町の5地区です。

    隅田川の河口に造られた埋立地で、都営大江戸線と東京メトロ有楽町線が通ります。取引は晴海502件、勝どき490件と、区内で1位と2位の多さです。

    旧市街(日本橋・銀座)。 日本橋の町々、東日本橋、八丁堀、新川、築地、銀座などの27地区です。

    東京メトロ日比谷線・都営浅草線・東京メトロ半蔵門線などが通り、地区が細かく分かれています。区内で㎡単価が最も高い日本橋本町(㎡217.4万円)も、最も安い日本橋中洲(㎡110.4万円)も、こちら側にあります。

    中央区は、京橋・日本橋・月島の3つの特別出張所で地区を分けています。この記事では、月島の地区を湾岸、京橋と日本橋の地区を旧市街としてまとめました。


    湾岸と旧市街、どちらが「割高」か

    32地区を2つに分けます。

    湾岸は、月島、佃、勝どき、晴海、豊海町の5地区。

    旧市街は、日本橋浜町、東日本橋、築地、新川、八丁堀、銀座など27地区です。

    平均の㎡単価は、湾岸180.4万円、旧市街152.9万円。湾岸が18%高い。

    2050年までの人口予測は、湾岸+22.4%、旧市街+11.3%。どちらも増え、湾岸の伸びが2倍近く大きい見通しです。

    値段は湾岸が高く、人口の伸びも湾岸が上回ります。

    では、適正価格と照らしたとき、割高なのは湾岸か、旧市街か。湾岸の値段の高さは、そのまま「価値の差」なのでしょうか。

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    この記事を読むと、何が分かるか

    中央区で物件を検討するとき、次の4つの軸で、地区ごとに答えを出せる状態になります。

    1. 予算: 70㎡の中古マンションが、どの地区でいくらか。予算の帯ごとに、買える地区を並べています。

    2. 利便性: 最寄り駅までの距離と駅の大きさで、価格がどれだけ変わるか。

    3. 価格の妥当性: 面積・築年数・駅距離・周辺施設・ハザードから算出した適正価格と、実際の取引価格の差。32地区すべてについて公開しています。

    4. 将来性: 住宅地の地価の推移と、2050年の人口予測。

    4つの軸すべてで基準を満たすのは、32地区中2地区だけでした。どの条件を1つ緩めると、どの地区が残るのかまで本編で示します。

    有料パートの内容は以下のとおりです。

    • 【答え合わせ】湾岸と旧市街、割高なのはどちらか

    • 【査定】銀座・日本橋:港区の湾岸と比べて見えたもの

    • 【ランキング】全32地区の割安・割高マップ

    • 【予算】70㎡でいくらか:予算の帯ごとに買える地区

    • 【利便性】駅からの距離で、どれだけ値段が変わるか

    • 【将来性】13年の地価推移と、2050年の人口

    • 【4象限】割安で、値上がりも速い地区

    • 【精査】掘り出し物TOP10:割安の「理由」を読む

    • 【比較】同じ約8,900万円で何が買えるか(中央 vs 江東 vs 台東)

    • 【結論】4軸で選ぶと残る地区と、条件を1つ緩めた候補

    数値はすべて、国土交通省の実取引データ3,175件(2024年4〜6月期〜2026年1〜3月期)と、地価公示・地価調査(1995〜2026年)に基づいています。

     
     
    東京23区を849地区に分けて、中古マンションの割安・割高を国のデータで1地区ずつ確かめています。区ごとの全データは「区シリーズ」で公開中。区を比べながら家を探す人のための記録です。

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