
LA.コールドケース(2018)
ジョニー・デップが社会の闇に斬り込む
未解決殺人事件の謎に迫る硬派なドラマ
1990年代のアメリカ・ロサンゼルスで、2人の人気ラッパー、ノトーリアスB.I.Gと2パックが射殺されるという衝撃的な事件が発生。本作の製作時には、犯人はまだ逮捕されていませんでした。そんな実在の未解決事件の真相に迫ったクライム・サスペンス映画です。(犯人は2023年に逮捕されました)
【ストーリー】
1997年、ヒップホップ雑誌主催のパーティーから帰ろうとしたノトーリアスB.I.Gが、多くのファンがごった返す路上で、銃撃され死亡しました。その数年前には、人気ラッパーの2パックが射殺されていました。
ノトーリアスB.I.G事件の捜査の指揮を任されたのは、ロサンゼルス市警の刑事に昇進したばかりのラッセル・プール(ジョニー・デップ)。
ところが、熱意をもって捜査にあたっていたプールは悪名を立てられ、退職を余儀なくされます。
それから18年、2人のラッパーの未解決事件に興味を持ったジャーナリスト、ジャック(フォレスト・ウィテカー)がラッセルの元を訪れます。ラッセルの部屋の壁には、事件関連の資料がびっしりと貼られていました。ラッセルは独自に事件を追い続けていたのです。
映画は、ラッセルがノトーリアスB.I.G事件にあたっていた当時と、18年後の現在の状況を交えながら描かれます。さらに交通トラブルから、刑事が刑事を射殺した事件や、銀行強盗など、一見無関係な事件を加えて描かれるのは、射殺事件にロサンゼルス市警の刑事たちが関与しているのでは、という疑惑でした。
主演のジョニー・デップが事件にのめりこむあまり、孤独な人生を歩むことになるラッセルをリアリティたっぷりに演じています。下腹をたるませ、くたびれたジョニーの姿は衝撃的ですが、作品への意気込みが伝わってきます。
古くは『シザーハンズ』(‘90年)、近年では『MINAMARA-ミナマタ―』('20年)など、社会に抑圧された小さな声の代弁者として、大小さまざまな作品に出演してきたジョニー・デップ。本作では、欲望渦巻く警察組織の闇を明らかにしています。
演技派フォレスト・ウィテカーとの共演も見どころ。いぶし銀の俳優たちが仕掛ける、ミステリアスな男たちのドラマにゾクゾクします。
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