
30,000円の記事を売るには
30,000円の有料記事をnoteで売るにはどうすればいいのだろう。まず、30,000円の価値がある記事を書けばいい。当たり前である。
では、30,000円の価値がある記事とはなんだ。たとえば、「神に至る道」という記事を書いたとする。
読めば神になれる。
これは30,000円でも安いだろう。
しかし、今の私が「神に至る道」という、とんでもない有料級の記事を書いたとしても、まず、それを欲しい人の目に触れない。神になりたい人が私の周りにいない。
自分の周りにいる人だけを、自分の商品のお客さんだと思ってはいけないのだ。
どれだけすごい記事を書いても、それを欲しい人に届かなければ売上は0円である。ということは、30,000円の記事を売るには、記事を書く以外の何かが必要なのではないか。
昔、誰だったか忘れたが、大金持ちが「今、無一文だったら何をするか」というような質問をされているのを見たことがある。ビル・ゲイツだったか、孫正義だったか、誰だったかは覚えていない。
たしか、まず屋台か何かで、すぐ売れそうなものを売って金を作る。そして、その金を元手に投資する。そんな話だったと思う。細かいところは覚えていない。
しかし、この話で重要なのは、まず種銭を作るというところだ。
投資の話になると、「何に投資するか」「何%で運用するか」「長期投資がどうだ」という話になる。
しかし、待ってほしい。
投資する金がない。
10万円を年5%で運用しても、単純計算なら1年で5,000円である。100万円なら5万円。1,000万円なら50万円。元になる金額が大きければ、同じ5%でも増える金額は大きい。
私はもう若くない。年齢的に投資を、という話もある。
しかし、まだこの年になって種銭がないんだから、それを手に入れることに必死にならねばならんのよ。
投資の方法を考える前に、投資の種銭を作る。
我々はそこで止まっているのではないか。
では、優秀な投資家ならどうだろう。少ない金でも、それを増やす能力が高いかもしれない。さらに信用があれば、融資を受けたり、人と組んだり、他人の資本を使ったりすることもできる。
ここで気づく。
種銭というけれど、必要なのは銭だけではないのではないか。
知識がある。経験がある。信用がある。人脈がある。ものを売る能力がある。そういうものも、次の金を生み出すために使える。
大富豪が無一文になったとしても、現金が0円になっただけなら、本当の意味で0ではない。それまでに身につけたものまで0になるわけではない。
では、noteはどうだろう。
たとえば、まだ無名の陶芸家が作った、ちょっと形の悪い壺があるとする。今、その壺だけを見れば30,000円の価値はないかもしれない。
しかし、「この作家は将来すごくなる」と思っている人なら、30,000円で買うこともあるだろう。
その人は、形の悪い壺だけを買っているのではない。
作家の未来も買っている。
noteも同じではないか。
同じ文章でも、誰が書いたかで値段は変わる。ずっと読んできた作家なら、「この人が30,000円の記事を出したなら読んでみたい」と思う人がいるかもしれない。
まだ粗削りでも、「この人がこれから何を書くのか見てみたい」と思って買う人もいるかもしれない。
そして、もう一つ必要なのが客だ。
ここでいう「いい客」は、金持ちという意味ではない。その記事を必要としていて、その作家に価値を感じ、その金額を払ってもいいと思っている人だ。
同じ記事でも、ある人には0円の価値しかない。ある人には500円。ある人には30,000円。
ということは、noteの値段は、記事だけでは決まらない。
私なりに式にすると、
noteの値段 = 記事 × 作家 × 客
なのではないか。
記事がどれだけ素晴らしくても、欲しい客に届かなければ売れない。作家に信用がなければ、30,000円を払うのは怖い。そして、記事も作家もよくても、それを30,000円で欲しいと思う客がいなければ売れない。
私は30,000円の記事を売ろうとして、30,000円の価値がある記事とは何かばかり考えていた。
でも、それでは足りなかった。
記事だけを見て値段を決めようとしていたからだ。
記事を書く。読んでもらう。また書く。信用ができる。この人の次の記事も読みたいと思う人が出てくる。
もしかすると、今書いている500円の記事も、無料の記事も、そのための種なのかもしれない。
そして、いつか形の悪い壺を30,000円で買ってくれる人が現れるかもしれない。
さて。
どうやって30,000円で買ってくれる客を探そう。
