
ティランジアに夢中〜#1〜
奇妙なやつ
我が家に『イオナンタ』が随分前からあった。
家人が100均で購入したとかで、たまに水をかけたり、あるいは水に浸したりしてる。
でも鉢に植えるでもなく、転がっていて、近頃は木製の台座のようなものに載っている。
『エアプランツ』とかいう不思議な植物もあるものだなぁ、と思っていた。
でもなんだか気になって、園芸店やホームセンターで見るたびに買ってみようかな…と思う気持ちが昂まってきた。
初めて手にとって眺めた日
ある園芸店の棚に無造作にコロコロ転がっている無数のエアプランツ。
そこには『ティランジア』と記されていたし、育て方のチラシも置いてあった。
そうか、ティランジアというのか。
そこでその無数のティランジアを触れて持ち上げてじっくりみると様々な種類があった。
子供と「どれがいいかな?」と言いながらあれこれ見て、やれこれかカッコいいとか、こっちが可愛いとか言い合っていて、「これなんかどうかな?」と話していると…
「ティランジア育てたことあるんですか?」
いきなり青年の声が聴こえた。
「ん??」と声の方を振り向くと
少し語気を強めて「ティランジアを育てているんですか?」
おお、ボクらに話しかけているんだ!
「いいえ、ないです。家には1つあるにはあるんですが…」
と少し焦りながら応じた。
そして彼はボクの手にとっていたティランジアをみながら
「それ結構(育てるの)難しいみたいですよ」
と続けて話す。
いきなり話しかけられたので驚いた。
でも親切心で話しかけてくれている悪い方ではなさそうなので
「難しいんですか、初めてなのでどんなのがいいですかね?」
と今度はこちらから訊ねてみた。
するとオススメとしてイオナンタを勧めてくれた。
色々話すと彼は「ティランジアを買い集めている。気付けばたくさん買っている」ということを教えてくれた。
そんなものなんだ、ハマるものなんだな
とその時は思っていた。
ガサゴソとチランジアを探しているうち
『イオナンタ・エボリューション』
この名前が気に入った。
『エボリューション=進化』
という言葉がささった。
職場のデスクにぶら下げてみたくなった。
ん?ハマってる??
後日ホームセンターでいくつものティランジアが先日の園芸店と同様に、やはり無造作にコロコロ転がされている。
なんだかこの互いに絡み合ったティランジアを慎重にほどきつつ持ち上げては戻すという作業に慣れてきた気がする。
店は異なっても同じような動作をティランジアを選びたい客にさせるという、なんだかティンジア愛好家だけにみられる独特の光景だ。
そこ今度でイオナンタとは全く異なる姿のティランジアを探している。
根元が肉厚で、グネグネと伸びた葉は先にいくに従って細くなっているティランジアに惹かれた。
ギリシア神話を彷彿させる

カプトメデューサエ【T. caput-medusae】
ギリシア神話に登場する髪が蛇のメデューサの頭という意味が名前の由来。
下部が多肉質で壺のような形をしている。
よく吟味した上で、これを買い求めることにした。
そして数日おきに霧吹きでティランジアの表面に水を掛ける。
表面は銀色あるいは白色になっている。これは『トリコーム』と呼ばれる細かい毛が生えているためで、このトリコームが水分を吸収し、乾燥から守ってくれるらしい。
水分を『とりこむ』から『トリコーム』か…
とつまらぬダジャレを考えたり。
このお世話のルーティンを楽しいと感じており、
ハマり始めたことを実感している次第です。
おしまい