
坊主丸儲け
坊さんの話。
夫の葬儀の時、私は当たり前だが頭おかしくなっており、でも、せっかく坊さんが来るわけなので、何か心救われる話が聞けないかと、説法を真面目に聞いていた。
通夜の夜も、告別式の時も。
何日も睡眠も食事もとってなかったので、本当に、藁にもすがる思いで。
が、そんな頭でも、
「がっぽり包んでんのに、くだらねぇことばっか話してんなー」と、冷静になっていた。
四十九日までは形としてやるかと、また坊さんのとこに行ったわけだが、そしてその際も真面目に聞いていたが、
「またどうでもいいことばっか言ってんなー」と、冷静に聞いていた。
やさぐれているのではない。
ほんとに、何も刺さらなかったのだ。
すげぇ額を包んでる割にはメリットも必要性も感じない。こんな金を包むなら、その金で仲間と飲みながら一周忌やその後を過ごした方が、だんなも絶対に喜ぶ。
という、私の合理的な考え方が働き、合わせて私がもともとそう決めていたこともあり、それ以降はもう法要はせず、骨は海に返し、墓も作らなかった。
という話しを私の母に話した時、
「確かに…。あれ、何も心に残るもんはなかったわ。でも、おばあちゃんの葬式の時はもっとひどかった」と。
南無阿弥陀と唱えながら、片方の空いた手で周りの拭き掃除をしていた、と。
吹いた。
木魚叩くやつでスコンとやったろかと思ってしまう。
いや、世の中には徳のある坊さんもたくさんいらっしゃると思うんですよ、はい。
夫が亡くなったあとは、なんかもううちに来る人来る人、みんな線香を持ってきた。そんなにいるわけないだろう。
一生分もらったけど、死別から何年が経った時、しんきくさ!!と思って、全部捨ててしまった。
来年は十三回忌か。十三回忌って、なに。