
その“OK”、信じたら終わります
「とりあえずOK」が、まったくOKじゃなかった。
これは中国で仕事をして、
一番最初にぶち当たった壁の一つです。

最初に伝えておくと、
昔の自分は完全に“日本基準”で動いていました。
「一度言えば伝わる」
「OKと言われたら進んでいる」
そう信じていた、
どこにでもいる普通のビジネスマンでした。

むしろ、今これを読んでいる
あなたよりも理解は浅かったと思います。
そんな状態で中国に行き、
ある案件を任されました。
現地スタッフに内容を説明し、
確認の意味も込めて聞きます。
「これ、対応できますか?」
すると即答で返ってきました。
「可以可以(kě yǐ kě yǐ)」
大丈夫、大丈夫。

以前の記事にも書きましたが、
住む家を一緒に探してほしいと
お願いした時も可以可以でした。
内心、「早いな」と思いました。
日本だったら、
一度持ち帰って検討するレベルの話。
それが一瞬でOK。
正直、この時点では「中国すごいな」と
すら思っていました。
そして数日後。
進捗を確認します。

「どう?進んでる?」
すると返ってきたのが、
「还没(hái méi)」
まだです。
…いや、待って。

あの「可以可以」は何だったのか。
ここでようやく気づきます。
中国における「可以」は、
“できる”という意味ではなく、
とりあえずその場を流す言葉
として使われることがあるという事実に。
いわゆる生返事。
もちろん、全員がそうではありません。
でも、かなりの確率で起きます。
つまり、
「可以」=OK(進んでる)ではない
「可以」=聞いてるよ、
大丈夫だよ(でもまだ何もしてない)
というパターンが普通に存在する。
これを知らないと、どうなるか。
シンプルです。

全部ズレます。
スケジュールも、納期も、信頼も。
気づいた時には取り返しがつかない。
実際、自分もこれでかなり痛い目を見ました。
上司には「なんで進んでないんだ」と言われ、
現地スタッフは「言われたからOKって
言っただけ」と悪びれない。

これ、本当にあります!
ここでようやく理解します。
これは能力の問題じゃない。
文化と認識の違いです。
日本では「OK」は約束です。

言った時点で責任が発生する。
でも中国では違う。
「没问题(méi wèn tí)」=問題ないよ
「可以」=いいよ、いけるよ
これらは“スタートの合図”ではなく、
その場を円滑にするための言葉
として使われることが多い。

だからこそ、
本当に大事なのはここからです。
じゃあどうするのか。
答えはシンプル。
「言葉ではなく行動で確認する」
具体的には、
・いつまでにやるのか(时间)
・誰がやるのか(谁)
・どこまで終わっているのか(进度)
これを必ずセットで確認する。

例えばこうです。
「什么时候可以完成?」
(いつ完成する?)
「现在做到哪里了?」
(今どこまで進んでる?)
ここまで聞いて、
初めて“OKかどうか”が分かる。
逆に言えば、
「可以」だけで安心するのは
かなり危険です!!!!!
最初は戸惑うと思います。
「なんでそんな適当なの?」と。
でも、それを責めても
怒っても意味はありませんでした。

あっ、ちなみに中国人を
人前で怒るのは絶対だめです。
また、この話はしますね。
大事なのは、
「そういう文化なんだ」と理解すること
その上で“詰まない動き方”をすること
これができるかどうかで、
中国での仕事の難易度は一気に変わります。
最後に一つだけ。

中国で一番危ないのは、
「ダメです」と言われることじゃない。
本当に危ないのは、
「可以可以」
この言葉を、
そのまま信じてしまうことです。
日本との文化の違いに
めげないでくださいね。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。