カワウソは、夏の終わりに、バーベキューをした。炭火を起こした瞬間、気分は少年時代。網の上にはホタテ、アンガス牛、イワシ。鉄板では焼きそばがジュージューと踊っている。もう、胃袋だけは完全に夏休みである。
ホタテを食べて「うまい!」肉を食べて「やっぱり牛や!」イワシを食べて「魚もええな!」そして焼きそばを食べて、「……まだ入るな」。
気がつけば、夏の終わりを惜しむどころか、食欲の終わりが見えない。夕暮れの空は少し秋めいていた。蝉の声も、風もなく、なんとなく寂しい。
しかしこちらは、腹いっぱい。夏よ、さようなら。そして胃袋よ、よく頑張った。