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【AM→FMへ】12月から一部の民放AM(中波)各社がAM送信を停止

    こんにちは、ラジオと地理です。
    久しぶりの投稿&国内の話題となり、恐れ入ります。

    1. 実証実験とは?AMとFMの違い

    昨年(2024年)から、日本のラジオ界では非常に大きな出来事が始まりました。史上初めて民放AM各社のAM送信を停止する「実証実験」が始まったのです。
    ラジオ局が利用する地上波の種類は、大きく分けると2種類あってAM(中波)とFMです。
    この2つは電波の特性が異なっており、ざっくり言うとAMは遠くまで届くものの、波長が長い為送信アンテナが巨大化しやすい。
    つまり送信施設に多大のコストがかかり、かつ、他局が混信しやすくなってしまいます。
    一方のFMは聴取エリアは狭くなりますが、送信施設は大幅に安くなります。そして電波の直進性が高まって、高い所に送信アンテナを設置すればカバー範囲を広く取れます。

    特に地方のラジオ局をめぐる経営環境は厳しく、民放AM各社は送信所のコスト削減を主目的に、FMへの転換を総務省などに働きかけて来ました。
    FMには既存のいわゆる「県域FM局」などがオンエアしているので、競合しますからスンナリとは進まないのですが、2021年に全国の民放AM局のうち北海道のHBCラジオ(北海道放送)、とSTVラジオ(札幌テレビ放送)および秋田放送を除く44社が、最終的にFM移行を目指すと発表しました。
    (ちなみにこの3社は聴取エリアが広いので、FMでのカバーが間に合わないと判断したようです)
    とは言え、いきなりAMの電波を止めたら影響が大きいので、まずは総務省が世話役となる実証実験という形をとって、44社のうち「手を挙げた」13社がいわば「第一弾」に参加し、一部のAM送信を止めているのですね。
    尚、第一弾の期間は2023年11~2025年1月で、既に終了していますが参加局は全局停波を継続しています。
    (参考 総務省|放送政策の推進|AM局の運用休止に係る特例措置)

    2.「第二弾」参加局が8/8に公表

    続いて「第二弾」が、2025年9月~2026年10月の期間で実施されることになり、総務省への申請受付が6/19に締め切られました。
    その審査結果が先週(8/8)に公表され、新規に参加するのは14社となり、第一弾に参加した13社を含めると全部で27社に達します。
    全国の民放AMは47社ですから、半数以上が参加することになりますね。
    個人的に注目していた在京3社(TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送)、在阪3社(ABCラジオ、MBSラジオ、ラジオ大阪)そして沖縄2社(琉球放送、ラジオ沖縄)は不参加でした。
    既存のFM補完放送ではカバー出来ず、AMを停止すると影響が大きいことが一つの背景ですね。
    第二弾では、第一弾で全部のAM送信を止めた山口放送に続き、青森放送、栃木放送、LuckyFM茨城放送、山梨放送、福井放送、四国放送(徳島県)、南海放送(愛媛県)が同様となります。
    (ご参考 山口放送に関する私の投稿)

    3.  早ければ12月からスタート

    各社によって開始日は異なりますが、9月から最低3か月間のPR期間が必要な為、実際には12月から停波がスタートします。
    (ご参考 総務省のサイトより)

    https://www.soumu.go.jp/main_content/001022004.pdf

    12月に大胆にも全局停波に踏み切るのが栃木放送で、既に同社のサイトではPRページが有、X(Twitter)でも驚きの投稿が多数みられますね。
    (参考 栃木放送のサイト)

    AMからFMへの転換は時の流れとは言え、AMに親しんできた(私を含めた)主に中高年世代には、一抹の寂しさを感じます。
    これまでの経緯から察するに、停波された局が復活(再送信)する可能性は低いと思いますので、そのまま廃止になると考えるべきでしょう。

    停波前の「記念受信」を進めるべく、旅行の計画を考えなくてはなりませんね・・・。

     
     
    ラジオ受信から、地理・地形・文化を読み解いています。 なぜ海岸で遠くの局が聞けるのか? なぜ山一つで聞ける局が変わるのか? 「電波で地理を見る」面白さを発信。 ラジオ関連記事執筆100本以上(三才ブックス等) /英国ラジオ受信愛好会(BDXC) /日本地図学会/地理学専攻

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