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【旅とラジオ】日本海ルートは電波にも!|新潟県糸魚川市

    こんにちは、ラジオと地理です。
    ところで以前JRには、日本海沿いに大阪と青森を結ぶ特急がありましたね。
    私の記憶では昼行が「白鳥」、夜行が「日本海」。
    少し気になって検索してみたら、「白鳥」は2001年に姿を消したものの「日本海」は、定期運行が2013年まで続いたそうです。
    もう12年も前のこととはいえ、意外と最近まで走っていたんですね。
    子供の頃「東京から青森だって遠いのに、大阪から青森まで行くなんて凄いな!」と、素直に感心していました。
    関東に住んでいると分かりにくいですが、関西から北陸を経て新潟、山形(庄内)、秋田、青森、そして北海道に至るルートは、冬は寒く風雪が厳しいことも共通していますが、昔から一定数の人の流れと経済圏があって、結びつきが強い印象がありますね。
    実はこれ、ラジオ受信の観点でも大切なポイントなのです。
    一体、どういったことでしょう?

    1 電波の「日本海ルート」とは?

    まずは下の図をご覧ください。
    ご存じの通り日本は島国ですが、沿岸を直線的に長く取れる箇所が5つくらいあって、それを描画したものです。
    私の記事で既に何回も書いておりますが、電波は陸上より海上の方が遥かに伝わりやすい…。
    つまり、同じ直線の周辺に送信所と受信地が含まれれば、たとえ離れていても、受信時に電波が強くなる傾向があります。

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    日本列島を直線的に長く取ってみると?

    日本海側は3番と4番の二つの線に分けてはいますが、福井県付近で内側に少し折れ曲がったような形ですから、一つにしても良いほど、電波の上では「相性」が良くなります。
    具体的には、次の例ですかね…
    ・北海道の日高・渡島地方と、富山県・石川県
    ・秋田県・山形県(庄内地方)と、鳥取県・島根県・京都府と兵庫県の北部
    ・新潟県と、山口県(日本海側)・福岡県と佐賀県の玄界灘側
    逆の太平洋側ですと、北海道から千葉県房総半島(東側)付近までは直線的ですが(1番の線)、ここから宮崎県に向かった西方向は折れ曲がってしまいます(2番の線)ので、電波の相性としてはキッパリ分断されてしまうのです。

    2 なぜ糸魚川なの?

    理由はシンプルで、今のうちに聴いておきたかったから。
    地元の新潟放送(BSNラジオ)が、糸魚川にあるAM中継局を12/15から休止するからです。
    私個人的に糸魚川は通っただけで降りたことがなく、どんな街なのか?一度は降りて、実際に街中を歩いてみたかったのです。

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    新幹線ホームで新潟放送・糸魚川局(1530kHz)をキャッチ

    さらに糸魚川といえば、地理や地学で学ぶ「糸魚川―静岡構造線」で有名な場所ですし「親不知」に代表されるように、地形的にも険しい地域として知られています。
    こうした土地での「ラジオ受信環境」がどんなものなのか?個人的に興味がありました。
    AM受信に大切な広い視点で見てみると、糸魚川は新潟県にありながら、県の西端に位置し、富山県と長野県に接しています。
    実は、新潟市よりも長野市や富山市のほうが、ずっと近い。
    直線距離で見ると、新潟市までは約140kmあります。
    それに対して、長野市までは約50km、富山市までは約70kmほどしかありません。
    北陸新幹線では、長野と富山の間は「かがやき」ですと通過してしまいますが、長野以西では各駅停車の「はくたか」が、1時間に1本走っています。
    そのため、糸魚川から富山へはわずか2駅・約30分、逆に東京方面でも3駅・約40分で長野に着いてしまいますね。
    一方、新潟駅へ電車で行くとなると、上越妙高か直江津での乗り換えが必要で、最短でも2時間かかります。
    距離以上に、かなり遠く感じられるでしょうね。

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    新潟県だが、富山・長野が近い

    3 どんな所だった?

    訪れた12月4日は運悪く、今冬最初の「最強寒波」が襲来するタイミングと重なってしまいました…
    東京から「はくたか」に乗ると、軽井沢あたりから見渡す限りの銀世界で、長野市内も一面の雪・雪・雪。
    ところが、糸魚川に着くと運良くみぞれ交じりで雪は積もっておらず、普通の靴で何とか歩ける程度。
    とは言うものの、時折強風と横殴りのみぞれが直撃しムチャ寒く、本格的な冬と比べると、まだまだ「序の口」なのでしょうが、冬の日本海を痛感😅
    駅は市街地と海から近いので、まずは海沿いを通る国道8号線を目指し、その近辺でAM受信にトライしてみました。

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    国道8号線近くの東屋でAM受信にトライ

    4 結果はどうだったの?

    日中帯(11時頃)でしたが、これは地上波の伸びを知りたいので、混信が発生しやすい夜間を避けたいから。
    さらに、地元新潟県と隣接する長野・富山各県の局は強めでしたので、それ以外のみ記します。
    受信機は気軽に持ち運んで簡単に楽しめる、ソニー製のカード型ラジオ(SRF-T355)のみです(これも私のポリシー)
    【AM受信結果】
    左から周波数(kHz)、局名、送信地/出力、電波の強さ、の順
    540 NHK第一・金沢(七尾市/1kW)メチャ強い※能登半島なので間は海だけ
    594 NHK第一・東京(久喜市/300kW) やや弱い
    693 NHK第ニ・東京(久喜市/500kW) 普通
    774 NHK第ニ・秋田(大潟村/500kW)    やや強い 
    864  福井放送・福井(坂井市/5kW)  弱い  ※こちらも来年3月休止
    900 北海道放送・函館(函館市/5kW) 弱い 
    918  山形放送・鶴岡?(鶴岡市/1kW)普通 ※山形市親局と周波数が同じ
    936  秋田放送・秋田(秋田市/5kW) やや弱い
    1107 北陸放送・金沢(野々市市/5kW)普通
    1224 NHK第一・金沢(野々市市/10kW)普通
    1368 NHK第一・山形(鶴岡市/1kW) やや弱い
    1386 NHK第ニ・金沢(野々市市/10kW) 普通
    1503 NHK第一・秋田(秋田市/10kW) やや弱い

    5 何か興味深いことはあったか?

    予想通り日本海側の局が大半で、海沿いとあって相当数の局が入感しました。太平洋側はNHKの2局だけでしたから、電波の「日本海ルート」を体感出来たと思います。
    来年3月に廃止されますが、国内で4局しかない高出力(500kW)を誇るNHK第二・秋田局が強い!直線距離では何と約370kmもありますが、さすがのハイパワーですね。
    その一方でFMですが、海沿いが寒過ぎでしたので、早々に駅に戻ってコンコースから聞いてみたのですが、僅か3局だけで地元局のみ。
    海以外の方向は高い山に囲まれ、平地も狭いとあって、「FM電波泣かせ」の地形ですね。
    もっと山間部に入ったエリアだと厳しいでしょうから、この辺のカバーが課題かと思いました。

    引き続き、全国各地で聞いた結果を書いてまいります。

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    ラジオ受信から、地理・地形・文化を読み解いています。 なぜ海岸で遠くの局が聞けるのか? なぜ山一つで聞ける局が変わるのか? 「電波で地理を見る」面白さを発信。 ラジオ関連記事執筆100本以上(三才ブックス等) /英国ラジオ受信愛好会(BDXC) /日本地図学会/地理学専攻

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