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【海外現地ラジオ】米国の公営ラジオ支援組織「NPR」

    こんにちは、ラジオと地理です。
    引き続き、米国(US)の現地ラジオ事情について取り上げます。

    この記事ではコールサインの大切さについて書きましたが、今回も日本と大きく異なる点の一つとして、公営ラジオ局の位置づけについて触れてみましょう。
    USでもいわゆる公営のラジオ局は有りますが、日本のNHKとは性格や位置づけが全く異なるのですね。
    公営のTV局も含め、NHKの受信料に相当する徴収制度はなくて、恐らくは欧州的な仕組みなのかと思います(私の想像ですが)

    広くて多種多様な文化、多くの個性豊かなラジオ局

    ところで、USは「合衆国」ですから、いわば州の集合体であることはご存じの通りです。
    連邦政府は軍事や外交など、州政府だけでは対応出来ない役割を担っているのが基本的な仕組みです。
    まぁ、確かに国自体の面積は広大ですし、建国時から今の形態になるまで領土を拡張して来た歴史がありますから、地方ごとに様々な異なるニーズがあるのは当然でしょう。
    更に、移民国家で基本的に言論の自由が有りますから、色々な人が色々なことを言うワケでして、ラジオにもそのような「お国柄」が反映されているのでしょうね。
    以前の記事でも書きましたが、ラジオ局は地上波だけでも1万局以上あって様々な専門局がオンエアしており、例えば外国語専門、ニュース専門、政治的な内容専門、リスナー参加型トークショー専門、宗教専門、音楽専門、スポーツ専門など、バラエティー豊かで個性的な局が目白押しです。

    さて一方の日本ですが、USと比較すると中央集権的で、政府省庁の出先機関は全国津々浦々にありますし、予算や許認可の権限も国が握っている部分が大きい気がします。
    確かに日本はUSよりだいぶ面積が小さくて人口密度が高く、基本的には似た価値観を持つ単一民族(日本人)の国ですしね。
    公営ラジオ局についても、NHKが中央集権的な構造となっており、東京を中心として各道府県に支局を置く建付けですので、実質的に一つの組織です。
    全国にくまなく同一の放送サービスを提供する役割もあり、実際に送信所(中継局)がきめ細かく置局され、僅かな例外を除き、国内どこに行ってもNHKの地元ラジオを聞くことが出来ますね。

    NPR(National Public Radio)とは?

    NPRはラジオ局ではなく電波は出しておらず、全米の公共ラジオ各局に対し番組を提供したり、資金面などの後方支援に徹した組織なのですね。
    つまり、USの公共ラジオは首都ワシントンD.C.に本部があるNPRと、全米1000 局程度の公共ラジオ局(メンバー局)の連合体という形をとっているのです。
    早くから放送を行っていた各州のメンバー局は、自主自立の意識がとても強いので、NHKのように中央集権的な組織ではありません。
    いわば「脱中心的・分権的」でゆるやかなネットワークであることが、USの公共ラジオの大きな特徴ですね。
    (参考 NPRのサイトと日本語のWikipedia)

    https://www.npr.org/about/

    ちなみにNPRの予算は連邦政府/州政府からの交付金、聴取者とスポンサーからの寄付、財団や大学等から提供されますから、冒頭で書いた通り受信料という概念はありません。
    また、連邦政府からの交付金は運営予算の1%未満ですから、国営放送とはなりませんね。

    ハワイ州の「HPR」とは?

    例としてハワイ州ですが、同州ではHPR (Hawai'i Public Radio) という公営ラジオ局を運営する組織があって、オンエアしている送信局は6局ありました。(KHPR、KANO、KKUA、KHPH、KIPL、KJHF)
    また、番組の系統は2つ(HPR-1とHPR-2)あって、後者は音楽専門のようですね。

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    HPR送信局一覧のスクショ

    公営ラジオ局は全部の州にあって、番組内容も似た感じかもしれませんが、あくまでも番組編成の権限はメンバー局が握っており、独自に制作したコンテンツも少なくないようです。

    いずれにせよ「脱中心的・分権的」でゆるやかなネットワークというのが、いかにもアメリカ的で興味深いですね!

     
     
    ラジオ受信から、地理・地形・文化を読み解いています。 なぜ海岸で遠くの局が聞けるのか? なぜ山一つで聞ける局が変わるのか? 「電波で地理を見る」面白さを発信。 ラジオ関連記事執筆100本以上(三才ブックス等) /英国ラジオ受信愛好会(BDXC) /日本地図学会/地理学専攻

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