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離職率60%の特養を4年間で「日本一の職場」に変えた二代目社長の話   【第2話 社会福祉法人超源会 入社】 

    面接日

    2020年4月某日。
    理事長である蝶八郎と施設長犬塚の元へ面接に。
    施設に入ると受付のおばちゃんが、じーっと僕を頭から足先まで舐め回すように見てくる。
    きっと、「こいつか、理事長のボンボンは・・・」という思いだろう。
    なんとなくそういうのは感じる。

    面接会場まで誘導してくれた男性スタッフ、きっと介護現場の責任者だろう。
    「こいつで大丈夫か?薬剤師らしいけど介護なんか出来るわけないだろう!」

    おいおい、心の声がだだ漏れだよ。

    僕の超源会の第一印象はというと、
    『感じ悪!この施設』

    さあ、面接だ。
    といっても、理事長室の小さい部屋だ。
    履歴書を渡すと施設長の犬塚が食い入るように見る。
    履歴書を書いたのも新卒のとき以来である。
    当日になるまで証明写真も撮らず、施設へ向かう途中のドラッグストアに設置してある写真機でパチリ。
    それを持って面接を受けたのである。

    流石に、施設長から小言を言われるかなと思ったが、
    「理事長、採用で良いんじゃないですか?」

    じゃあ、採用で。


    今思えばこんな面接の仕方で通ること自体が異常。
    いくら理事長の息子だとしてもだ。
    面接結果はもちろん“採用!”
    ポストは『副理事長』だ。

    東京からの引っ越しもあるのと、初めて会社を辞めたので少しゆっくりしたいと思い5月中旬から入社することになった。

    ユージアで社畜として長いこと働いていたせいか、一週間も休んでいるとウズウズしてくる。
    「暇だ」
    「仕事がしたい」
    とりあえず、今のうちに介護の勉強しとくかー。
    あいつらをぎゃふんと言わせてやろう。

    資金収支計算書ってなに?

    そう思って親父に電話し、超源会の過去のPL/ BSを持って帰ってきてもらい、財務分析の開始。
    社会福祉法人って株式会社と会計帳簿も全然違う。
    資金収支計算書?? なにそれ。

    粗利額が載ってない。

    当期資金収支差額??なんだそれ。

    どこで業績判断するのか分からない。
    基準値がわからない。。。
    仕方がないからオヤジに聞いてみるか。

    「会計帳簿の見方が良くわからないから教えて。」

    「俺もよくわからん。」と逆ギレされる始末。

    「知らない、わからない、自分じゃない」

    今後、入社してからも当たり前のように耳にすることになるこのフレーズ。
    「分からない」
    「知らない」
    「自分じゃない」
    の始まりである。

    仕方がないので自分でググって、一つ一つ会計用語を調べながら分析を紐解いて行ったのであった。

    結論、経営としては大赤字!!

    異常なほどの採用手数料、事務費、事業費。
    基準とされるパーセンテージを大きく上回っていたのである。

    ふと思い出す、親父の「いい会社だよ~」とういフレーズ。

    (どこがだよ!)と心の中でツッコミを入れたくなる。

    過去4年分の経営分析を終えた頃、5月の入社日を迎えることになった。


    次回、入社日初日の仕事『職員の退職引き止めをして』の巻き


     
     
    未経験で入った特養の離職率を、3年で 60.3%→9.1% に。 薬剤師→ドラッグストア業界でM&Aの統合と分割 → 特養 事務長。 人が辞める組織を、2つの業界で見てきました。 厚労大臣 奨励賞/介護労働安定センター理事長賞 最優秀賞 受賞。 再現できる「型」を書いています

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