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昭和101年のグラデーション

    先日からどうも体調がよくないので、久しぶりに走らない日曜日。
    しばらく前に、ジョギングをしながらポッドキャストで社会のOSやジェンダーインクルーシブについての話を聞いていた時のことを思い出していた。
    その話は、社会に実装されたOSは、経済やテクノロジーに引きづられつつも、その変容には長い年月を要する。
    そろそろ、昭和的な社会構造から新たな社会構造に変わる時だと言うような趣旨だったと思う。

    この日僕は、何年かぶりに15km以上の距離を走ったので、僕の身体OSは機能不全を起こし、後半は顎が出て腰も落ちひどく不格好に走っていた。
    そんな状態で聞いた、昭和OSと言う言葉が妙に耳に残り、頭の中ではずっと様々な社会課題がOSが社会構造に合わなくなったことで起こっている問題なんではないだろうか。

    昭和と言う時代。僕はその最後の方しか知らないのだけれど。
    人口が増え、若者が多く、終身雇用や地域コミュニティが機能して経済が発展し続けた時代。
    そんな社会に最適化された社会OSは、日本を世界2位の経済大国に押し上げた。
    けれど、そのOSが機能しなくなったことには皆んな気づいているが、まだOSを刷新できずに、一方では新しい価値観を生み出しつつ、他方では昭和OSを起動させ続けている。
    なんてことを考えていた。
    ちょうど、その時の僕の身体のあちこちから生まれつつある痛みや違和感の原因が体幹を維持できなくなりフォームを維持できなくなったことが原因であることと同じように。

    人口減少、少子高齢化、女性活躍、地方創生、働き方改革。

    色々な問題が取り沙汰される。
    一見、別物に見えるものもあれば、似た問題に見えるものもある。
    ただ、その原因の根本は、つまるところ社会構造が変化きたことで従来のOSが機能しなくなったと言うことを言っているんだと感じる。

    社会もまた、時代やテクノロジーに合わせてOSを刷新していかなくてはいけないのだろう。

    今の日本がどれだけ昭和を残しているかは、その人が属する組織や地域によっても違う。

    仕事で外資系のテック企業やスタートアップ、官公庁、地方の地場企業など色々なバックボーンの方々と話しをしていると、本当に千差万別だ。
    また、地域のボランティア活動などを通して出会う人とは、組織から離れ一個人として向き合うので、所属する組織のより生の実態が聞こけたりするし、そこに所属するメンバーも今と昔で考え方は違うように思う。
    昔から「会社と家の往復だけの人生じゃつまらないよね?」と言う投げかけで新しいメンバー募集をしていたが、今の若いお父さん達にとってそれは至極当たり前の話で、言われなくとも彼らは、ずっと子育てや地域活動に積極的だと感じる。
    同じ地域に暮らしていても、そこに濃淡はある。

    去年が昭和100年にあたる年だったそうだ。
    その昭和も終わってもうすぐ40年がたとうとしているが社会はある日突然ガラッとアップデートされる訳ではない。
    ある場所では、価値観と制度が大幅に刷新されていて、またあるところでは昭和101年目の今日を迎えている。
    社会は一夜にしてガラッとアップデートされる訳ではない。
    地域や組織、そして世代や個々人によって異なる速度で更新されていく。
    僕らは今、そのグラデーションの真っ只中で生きているのだろう。

    人が増え経済が大きく成長していく局面で機能したOSが今機能しなくなっている。
    それによって少子高齢化や東京一極集中が問題として浮き上がっているのだとしたら、今の時代に即したOSに入れ変えていくのだとすれば、人口問題は、それぞれの個人にとっての生き方や働き方の問題でもあるし、女性活躍推進はジェンダーの問題でもあり、人口問題でもあるのだと思う。
    これらの問題に取り組みながら社会OSは入れ替わっていく。


    例えば、地方創生が叫ばれる一方で、地方から東京への若年女性の流出は続いてる。
    総務省の住民基本台帳人口移動報告では、10代後半から20代を中心に29年連続で東京圏への転入超過は続いてる。
    コロナ禍で一時的に減少したもののその後はまた増えており2024年時点では11万人の転入超過となっているようだ。
    一方で、東京の出生率は全国でも最下位となっている。
    こう言ったギャップを解決しながら、新しい働き方や出会いの形を社会全体で作っている途上に僕たちはいるのだろう。

    そう考えると、ダイバーシティだったり、ジェンダーインクルーシブは、いわゆる昭和的な男社会に対するアンチテーゼ的に使われがちだが、人口動態の変動とそれに対する解決策の1つと言う考え方がより自然だと思う。

    僕は、歳をとり若い頃の様に走れなくなった。
    色々な練習に取り組みながら、フォームや練習内容も見直している。
    そうやって、今に最適なスタイルを模索している。
    身体中に痛みは感じるが、これはとても前向きで楽しい作業だ。
    この取り組みの先にいる自分に早く会いたい。
    これまで機能してきた社会のOSが機能不全を起こしているこの状況も同じ話で、僕たちは社会として乗り越えていくべき課題なのだろう。

     
     
    人生100年時代をもっと面白く。 健康、コミュニティ、テクノロジーをヒントに、「より良く生きる仕組み」を発信しています。

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