メインコンテンツへスキップ
見出し画像

【簡単あらすじ】名探偵に薔薇を(微ネタバレ)【城平京/創元推理文庫】


    『 私は ーー 私は愚かだ 』


    ある会社の社長令嬢・藤田鈴花の家庭教師を務めている大学生・三橋荘一郎。

    ある時、駅のホームでぼんやりと電車を待っていた三橋は、灰色のコートと帽子で身を包み、顔を隠した不審な男から、こう問いかけられた。


    「小人地獄をご存じか?」


    その後、藤田家に様々な災悪がふりかかるが、三橋は解決に奔走する。

    そして、最後の手段として、名探偵・瀬川みゆきへ事件解決を依頼する…



    ―

    『はじめに』
    今年は各地で大雪の被害が出る等、ここ数年で久しぶりのちゃんとした冬になっています。このような状況では「寒くて外出したくない(したくても出来ない)」という方が多いと思いますが、逆に言うと「室内での読書が捗る時期になった」とも言えますので、私だけでなく読書好きとしては良い面も多い時期ではないでしょうか。
    私自身も衝動買い時期が中々終了せず、積読状態になりつつありますので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んだりした本の感想を書こうと思います。
    この感想で、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。

    ー

    本作は、

    1.メルヘン小人地獄

    ある出版会社の社長・藤田克人の一人娘・藤田鈴花の家庭教師を務めている三橋荘一郎が、「少量で・良く水に溶け・ほぼ無味無臭。接種後一時間で心不全を引き起こし、それ以外の異常は見当たらない。解剖をしたとしても不審な薬の残りは見つからない」という完全犯罪のための毒薬「小人地獄」をめぐる殺人事件に巻き込まれ、解決に尽力する。

    ー

    2.毒杯パズル

    メルヘン小人地獄解決から数年後、ほぼ同じ登場人物と屋敷が舞台となり、「小人地獄」によって再び殺人事件が発生した。

    問題は「誰が、何のために、ポットに毒を入れたのか」。

    以上の二部構成になっています。

    ー

    家庭教師の三橋荘一郎は、藤田家夫人・藤田恵子から「鐘や太鼓で探しても君ほど出来た男性は見つからない、きっと鈴花のためになる人だ」と褒められるほどの、聡明で度胸のある人間であり、藤田家から信頼されていたが、小人地獄をめぐる事件では、情報の複雑さ・手掛かりの少なさから手詰まりになってしまう。

    追い詰められた三橋は、高校時代から交流のあった名探偵・瀬川みゆきに解決の依頼をする。

    名探偵・瀬川みゆきが本作の主人公ですが、三橋もかなり作品に深く関わってきます。

    基本的な見どころは、(ほぼ)完璧な女性名探偵が、どのように事件を解決していくかということですが、それだけではありません。

    次第に明らかになっていく、瀬川の過去と未来。

    最初から最後まで、気が抜けない・緊張の連続の作品でした。

    表紙の薔薇の花(おそらく三輪)、にも大きな意味があったのですね。


    ー

    読了後に少し気になって、本作品についての皆さんのレビューを斜め読みしたのですが、やはりあまり好まれていないようでした。

    批判的な意見も、単なる感情論ではなく納得するものです。
    私はこういうラストも好きなんですが…

    皆さんも、賛否両論ある本作品を是非読了ください!


    ーー

    ※2025年2月2日追記

    Xのフォロワーさんの、本作品のある人物と虚構推理のある人物が同一人物ではないか!?というポストを見て驚愕しました。

    確かに、同作者さんのシリーズですし、その人物の考え方・性質などを考えると、同一人物と言われてなるほどなしっくりしました。

    ただ、もし同一人物だとしたら…

    何というか、いたたまれないというか、やるせないというか…

    中々複雑な気持ちになってしまいます…


    ーー
    ★同作者の他作品レビュー★



    ★他の小説レビュー★



    あなたへのおすすめ