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5分だけ、ことばと。①

    「“だいじょうぶ”は、呪文なのかもしれない。」




    「大丈夫?」

    そう聞かれて、つい反射で「うん、大丈夫」と答えてしまう。
    でも、その“うん”の中には、伝えきれない気持ちがたくさんあるんだよね。

    本当はちょっとだけ、話を聞いてほしかった。

    本当は“だれかの腕の中で崩れてしまいたい”くらいだったのに。

    なぜだろう。

    「大丈夫じゃない」と言えないまま、今日も“だいじょうぶ”を使ってしまった。




    “だいじょうぶ”という言葉。
    小さな頃は、転んだときに、親にそう言われて安心した。

    けれど大人になると、この言葉は少し違う響きを持つ。

    誰かに気を遣わせないため。
    弱さを見せたくないから。
    泣いてしまったら、もっと崩れてしまいそうで。

    ──「だいじょうぶ」は、自分を守るための魔法のような言葉になっていた。

    けれど、心の奥底では知っている。
    “だいじょうぶじゃない”ときにこそ、本当は「誰かに気づいてほしい」って思ってることを。

    矛盾してるよね。
    気づいてほしいのに、気づかれたくない。
    話を聞いてほしいのに、言葉が出てこない。

    そんな夜に限って、誰にも連絡できなくて、
    布団の中で、ため息だけが響くんだ。



    ほんとうに「だいじょうぶ」な人は、たぶん、「だいじょうぶ」って、あまり言わない。



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    言葉の意味、選んだ理由、そして「どうして伝えたかったのか」。

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