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Photo byyagichan_net

本当の自由とは③-制限のある中で-

    リビングの住人になって早2年。

    人は慣れる生き物で、どんな環境でもそれが普通だと思い順応していく。

    そんな中、わたしにはささやかな楽しみがあった。

    それは施設へのショートステイ。
    大くんの場合、毎月1泊施設に宿泊をし、支援員から生活支援を受けることができる。

    家族にもレスパイト(休息)は必要である。

    月1回大くんをショートステイ先に預けては、
    大くんなしの外食を楽しんだり、大くんの苦手なエビフライを食べたりする。

    好きな時間、場所でゆっくり過ごすことができること
    大くんのパニックをなだめなくてもいいこと
    そして必ずしもリビングにいなくてもいいこと

    これが「自由」というやつなのか…?
    月1回、この日のために頑張ってきたと言っても過言ではないけれど…

    「自由」を手に入れたはずなのに「心」はなぜか解放されない。

    そんな心の矛盾が、ささやかな楽しみの裏腹にあった。

    少し変わって、マクドの話をしようと思う。
    大くんとの唯一の外食方法はマクドのパーク&ゴーである。

    パーク&ゴーとは、スマホからモバイルオーダーで商品を選び
    駐車場番号を入力してキャッシュレス決済をすると
    店員が出来立ての商品を車まで持ってきてくれるサービスである。

    このパーク&ゴーにも大くんのこだわりがあり、
    女性の店員から商品をもらわないといけない。(男性店員だとパニック)

    なのでパーク&ゴーで注文した後、
    「すみませんが、女性の店員さんに商品を届けてほしいです」と
    家族にこだわりの強い障害の兄がいることを説明しにお店に向かう。

    店員さんの協力を経てはじめて私たちはマクドを車内で食べることができる。
    (マクドの店員さん、いつもありがとうございます!)

    私はマクドが大好きである。
    1人で食べるマクドも好きだが、家族みんなでワイワイ食べる方が楽しい。

    もちろん隣にいる大くんが、
    こぼさずに食べているか見張りながら私も大好きなてりやきバーガーを頬張る。

    なぜかこの瞬間にわたしは「本当の自由」を感じる。

    わたしにとっての「本当の自由」は、
    誰かに必要とされながらも、自分で自分の人生を選ぶこと。

    てりやきバーガー片手にポテトを大くんとはんぶんこしながら食べる。

    この瞬間だけは、誰がなんと言おうとわたしの自由である。

    (完)

    (追記)
    実は半年前から大くんのこだわりが少しずつ変化しています。
    今度はそのことについてお話したいと思います!

    ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

    良ければ、みなさんにとっての「本当の自由」とはなにか
    おしえていただけると嬉しいです!


    それではまた。

    #創作大賞2025 #エッセイ部門
    #知的障害 #自閉症 #きょうだい児 #本当の自由 #兄妹の絆
    #レスパイト #家族のかたち #わたしの選んだ道 #リビングの住人
    #マクドナルド #ハンバーガー #ポテトフライ #てりやきバーガー

     
     

    りか

     
     
    日々の喜びや葛藤を、言葉にすくいあげて綴っています。 テーマは「本当の私」「自由」「赦し」「大切な人との記憶」。 そしてもう一つの大切な活動は—マンドゥ(韓国餃子)の布教活動! 言葉とマンドゥで、ちいさな幸せを届けられたら嬉しいです。

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