
弁当作り
最近、仕事の日は弁当を作るようになった。
今まで夫の分は作っていたのだが、自分のは何か面倒で水筒のお茶だけ準備しておにぎりだけにしたりコンビニで調達したり、社食を注文したりしていた。
それが最近、きちんと作るようになった。まあまだ一週間目ぐらいだけど。
そのきっかけはとある友人の家に遊びに行って泊まらせてもらった時のことだ。
友人の家に泊まるなんてことは学生時代以来で、独身の頃にも数回あった気はするけど総菜とお酒を買ってきて夜更けまでしゃべって…って感じで、多分今回もそんな感じでいいのかな、と思っていた。近くにコンビニもあるから、と言っていたので、つまみも買えるしな、と。
しかしそれはとんだ思い違いで、友人は私が先にお風呂を使わせてもらっている間にいろいろな食事を準備してくれていた。
とりあえず購入した総菜のから揚げは揚げ直してカリカリに、冷凍食品だというチヂミは熱々に焼いてある。そしてトマトのサラダに麻薬たまご。
忙しくて材料が準備できなかった、悔しいと友人は言うけれど、私から見ればそれはとても上等な食卓だった。
どれも美味しくて、特に麻薬たまごは初めて食べてびっくりした。美味しい、と言うと簡単だしお弁当にもいいよ、と教えてくれる。
そう、彼女は毎日自分のお弁当を作っている人だった。
私よりも忙しい暮らしをしているようなのに、すごいなあと思ったら土日で予定がない時はお弁当の作り置きを作っているのだと言う。
菜っ葉とか味付けしてカップに入れて、製氷皿に入れて冷凍しておくと詰めるだけだから楽でしょう、と。
私が好きな生活系の雑誌でよく見るやり方で、私も何度かトライして挫折したそのやり方を、実際にやり続けている友人の話を聞くと難しいことではないように思えた。百聞は一見に如かず。
ご飯の後はお酒を飲みながら二人が推している舞台の配信や作品を観たり、語ったりして夜は更けた。
日々仕事や推し活に忙しい、彼女の暮らしは私に元気をくれた。
(そして参加したイベントにも…!)
そこから私の弁当作りが始まった。
幸いにして卵は常にたくさんある家なので、4個を味玉に。山本ゆりさんのレシピを参考にした。いつもは卵焼きにするのだが、味玉だと例えば二人分の弁当を作る時に半玉ずつにできるのでちょっとした節約にもなる。あとは前の晩のおかずを少し取っておいたり、少量残った肉を炒めたり。
やってみたら別段大変なことではなかった。
友人がやっている、というのが大きいのかもしれない。
彼女がやってるなら私も、というよりも、素敵な友人に少し近づけるかな、といった心境。
市販の冷食ばかりだった夫の弁当にも少し違うおかずが入るようになった。
それだけのことなのに、何だか嬉しい気持ちになる。
彼女は互いに今ハマっているゲームアプリから出ているレシピ本の料理も作ってたまにSNSに上げている。彼女は料理上手なのだ。
世間でいう丁寧な暮らしとはまた違うのかもしれないけど、日々忙しいながらも自分を楽しませるその暮らしは、私が見習いたい丁寧な暮らしとなった。
お弁当作りは続いている。
社食を注文しなくなった分をつもり貯金して、次の遠征代の足しにするのもいいな、と思い始めた。