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解凍の予定はないけれど、捨てる予定もない。

    しーなさんの記事を読んで、自分の下書き欄を思い浮かべた。

    下書きには何が入っているか。
    途中まで書いたものを、どうやって完成させているか。

    私もお返事を書きたくなったのだけれど、先に白状しておきたい。

    解凍のコツは、持ち合わせていません。

    冷凍庫の前まで来て、言うことではない気もする。

    私は、書き上げるとすぐに投稿したくなってしまうタチで。

    「書けた!」となると、そのまま誰かに読んでもらいたくなる。完成した記事をいくつも用意して、順番に公開していく。そんなふうには、なかなかできない。

    だから、投稿を待つばかりの下書きは、あまりない。

    ただ、下書き欄が空っぽというわけでもなくて。

    思いついたタイトル。
    途中まで書いて、止まっている文章。
    「この企画に参加したい!」と思って、引用しておいた募集記事。

    そういうものが、ぽつぽつと入っている。

    タイトルだけのものなんて、中身より先に表札だけできている状態だ。何を書くつもりだったのか、まだ私にしかわからない。もしかしたら、その私もちょっと怪しい。

    そのまま人に読んでもらえるような状態ではないのだけれど、だからといって、消してしまうのもなんとなく惜しい。

    そして、いざ書き直そうと思ったときにも、私はその下書きを直接直すより、別の記事を新しく作ることが多い。

    前のメモは、前のメモのまま。
    タイトルの頭に【改稿前】などとつけて、残しておく。

    【改稿前】。

    ちゃんと整理しているような顔をしているけれど、やっていることは、ラベルを貼って冷凍庫に戻す作業である。

    解凍するどころか、保存を継続している。

    新しい記事を書き始めたあとも、古いほうはそのままだ。もう、続きを書くことはないかもしれない。それでも、なんとなく残しておきたい。

    うまく説明できないけれど、書き直したい気持ちと、元の文章を残したい気持ちは、私のなかでは両立している。

    今の私なら別の言い方を選ぶとしても、そのときの私は、そこから書き始めようとした。

    まだうまく言えなかったこと。
    途中で止まってしまったこと。
    タイトルだけは、ちょっと気に入っていたこと。

    そういうものまで、きれいに書き換えなくてもいい気がする。

    人に見せるには整っていなくても、自分の手元に置いておくぶんには、書きかけのままでいい。

    だから、あえて寝かせている、という感じでもない。
    何かが熟すのを待っているというより、ただ、そこに置いておきたいのだと思う。

    いつか役に立つから、と言い切れるほどの見通しもない。

    解凍の予定はないけれど、捨てる予定もない。

    私の下書き欄には、そんなものが少しずつ残っている。

    しーなさん、下書きを完成させる方法へのお返事なのに、完成しないまま保存している話になってしまいました。あまり参考にならなくてすみません😅

    でも、おかげで気づいた。
    私は、書けたものをすぐに外へ出したい一方で、書けなかったものも、手元にとっておきたいらしい。

    なかなか、欲張りである。

    さて、この文章は書き上がったので、さっそく投稿しようと思います。

    喜木 拝

     
     
    本が好きなのに、今は読めないあなたへ。 本とことばで、忙しい毎日に小さな余白を届けます。 図書館司書/4歳娘の母/ブックシェアコーディネーター。 メンバーシップ「凛のことのはライブラリー」運営中。

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