
割増料金は月見バーガーでお願いします
久しぶりに三題噺に参加したいです。
今回のお題は「休日出勤」「割増料金」「月見バーガー」。
三つを眺めていたら、わが家の台所にたどり着きました。
今年の連休は、なんとか休日出勤を避けられた。
4歳の娘と、のんびりお月見団子を作ろう。
「のんびり」は、粉を袋から出すところまでだった。
娘はひとつ丸めるたびに「じょうずでしょ?」と差し出す。まん丸、ぺたんこ、なぜか四角。月にもいろんな顔があるらしい。私は褒めながらお湯を沸かし、散らかった粉を拭き、転がっていく団子を救出する。
ようやく完成した皿の上には、かわいらしい月がずらり。
流しには洗い物がずらり。
職場の休日出勤は避けられたけれど、台所の「お月見係」は出勤扱いにしてほしい。しかも繁忙期だ。割増料金として、月見バーガーを一個くらい請求しても、罰は当たらないはず。
「ママもお月さま、食べる?」
娘がいちばん丸い団子を私の皿に置いた。
あ、先に現物支給されてしまった。
それでも月見バーガーは気になる。
買いに行くのも、代金を払うのも、もちろん私なのだけれど。
喜木 拝