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え、いまのって、なんの話でしたっけ?

    「……で、結局、なんの話してたんだっけ?」

    月曜日ですね。
    職場で交わした何気ない雑談が、
    いつのまにか遠くまで旅をしていたことに気づきました。

    はじまりは「週末なにしてた?」という話題だったはずが、
    途中からコンビニの新作スイーツの話になり、
    最終的には「この世で一番偉大な発明は、カニカマかもしれない」で着地しました。

    ……いったいどうしてそうなったのか、自分でもわかりません。

    でも、なんだかすごく笑ったんです。
    それだけで、その会話は「いい話」だったような気がしました。


    娘との会話でも、しょっちゅう脱線します。

    「ママ、今日の雲、ドーナツみたいだったね」と言ったかと思えば、
    「うさぎさんが雲、食べちゃったらどうしよう」と心配し始め、
    そのあと急に「でもきのうのドーナツはチョコだった」と思い出して、
    「ママ、また買ってきてね」で締めくくられました。

    かわいいけれど、話の軌道をつかむのは至難の業です。


    夫との会話も、だいぶ自由です。

    ある日、「冷蔵庫の調子悪くない?」という真面目な話から始まったのに、
    「チルド室にいるプリン、3日間見つめてるだけで誰も食べないね」という話題になり、
    気づけば「なぜ人は“もったいない”と言いながらプリンを放置するのか」という哲学めいた話になっていました。

    結論は出ませんでしたが、なぜか心は満たされました。


    昔の友人と、久しぶりに電話したときもそうでした。

    仕事の愚痴から始まり、ドラマの推しキャラの話をはさみ、
    ららぽーとに新しく入ったお店に驚き、最終的に
    「今度オンライン飲みしよう!」と約束して終わりました。

    話したかったことは全部言えていない気もしますが、
    なんだか満足感だけは、ちゃんとありました。


    わたしは、こういう「話の迷子」がわりと好きです。

    正しい順番や筋道よりも、
    そのとき心が動いた方向に話が転がっていく感じが、
    なんだか人間らしくて、あたたかくて、ほっとします。


    たしかに、打ち合わせや会議では
    「話を戻しますが」と言いたくなることもあります。
    でも、ときどき、戻さずにそのまま進んでみたくなるのです。

    本題とは関係ないようで、
    その“ついでの会話”にこそ、本音や笑いが隠れている気がするからです。


    だから今日も、あえて問いかけてみたいと思います。

    「……で、いまのって、なんの話でしたっけ?」

    ちょっと笑って、
    ちょっと立ち止まって、
    それでも、また話を続ければいいんです。

    会話も人生も、
    たまに迷子になるくらいが、ちょうどいいのかもしれません。


    💬あなたの「なんの話だったんだっけ?」エピソードがあれば、
    ぜひ教えてくださいね。
    脱線話、大歓迎です。

    #なんのはなしですか

    喜木 拝

     
     
    本が好きなのに、今は読めないあなたへ。 本とことばで、忙しい毎日に小さな余白を届けます。 図書館司書/4歳娘の母/ブックシェアコーディネーター。 メンバーシップ「凛のことのはライブラリー」運営中。

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