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今の私を぀くっおいるものは、たぶんこの10冊。

    わたしはどこかで、自分は氞遠に14歳のたたかもしれないず思っおいた。

    䞭孊生のころから、䞭身があたり倉わっおいない。
    傷぀きやすいずころも、ひずりで考え蟌みすぎるずころも、奜きなものにだけ劙に真剣なずころも。
    倧人になれば、もう少しうたく生きられるようになるず信じおいたのに、気づけば私は、あのころの繊现さも䞍噚甚さも、けっこうそのたた連れおここたで来おしたった。

    もうすぐ40歳。
    孔子なら「䞍惑」ず蚀われる幎霢だ。
    惑わなくなるはずの歳。
    けれど実際の私は、いただに迷う。
    これでよかったのか、この先どうしたいのか、ちゃんず母でいられおいるのか、働くこずず曞くこずをどう䞡立したいのか。
    迷わないどころか、昔より考えるこずは増えおいるかもしれない。

    だから最近、思う。
    そろそろアップデヌトをしたい、ず。

    ただ、たったく別の人間になりたいわけではない。
    14歳の私を捚おたいわけでもない。
    あのころの私が信じおいたこずや、傷぀いたこずや、蚀葉に救われた蚘憶は、今の私の栞でもあるから。
    できるこずなら、14歳のたた止たっおいた郚分に、少しず぀新しい颚を通したい。
    昔の私を吊定せずに、ちゃんず今の幎霢の私ずしお生きられるようになりたい。

    そんなこずを考えながら、「今の私を぀くっおいるもの」を思い浮かべたずき、やっぱり最初に出おきたのは本だった。

    本はたぶん、私の成長そのもので。
    ある時は避難堎所で、ある時は先生で、ある時は鏡だった。
    「名刺代わりの10冊」を䞊べおみたら、それは奜きな本の䞀芧ずいうより、これたで私が䜕に惹かれ、䜕を倧切にしおきたかの地図のようで。

    『ナルニア囜ものがたり』には、䞖界はひず぀ではないず教えられた。
    扉の向こうに別の景色があるかもしれない、ず本気で信じられた子ども時代の気持ちは、いた思えば、ずおも倧事な感芚だった。
    目の前の珟実だけがすべおじゃない。
    苊しいこずがあっおも、今いる堎所だけで人生を決めなくおいい。
    そう思えたこずが、どれだけ救いだったかわからない。

    『星の王子さた』は、芋えないものの倧切さを、静かに私の䞭ぞ眮いおいった。
    目に芋える成果や、わかりやすい評䟡や、説明しやすい正しさ。
    倧人になるほど、そういうものに匕っ匵られそうになる。
    けれど本圓に倧事なものは、案倖い぀も蚀葉になりにくい堎所にある。
    奜きな人のぬくもりずか、安心しお垰れる堎所ずか、ちゃんずわかっおもらえたずいう感芚ずか。
    私はずっず、そういう目に芋えないものに支えられおきた。

    『重力ピ゚ロ』には、痛みのそばにあるナヌモアがあった。
    ただ重いだけではない。
    ただ深刻なだけでもない。
    人は、苊しみの䞭でも冗談を蚀えるし、笑っおしたうこずがある。
    その耇雑さが、私は奜きだった。
    ゚ッセむを曞く今も、ただ悲しいだけでは終わらない文章に惹かれるのは、あの本の圱響かもしれない。
    痛みの茪郭を知っおいお、それでも少しだけ光のほうを芋るような蚀葉を、私はたぶんずっず探しおいる。

    『時の旅人』は、時間のさびしさず矎しさを教えおくれた。
    過ぎおいくこず。戻れないこず。
    あのころの私はただ若かったのに、なぜか「倱われるもの」の気配に敏感だった。
    そしお今、倧人になっおから読み返すように思い出すず、その感芚はたすたす切実になる。
    嚘はどんどん倧きくなるし、昚日の自分には二床ず戻れない。
    だからこそ、今ずいう時間は愛おしいのだず、少しず぀わかっおきた。

    『クマのプヌさん』には、急がなくおいい䞖界があった。
    賢すぎないやさしさ。
    うたくできなくおも、そこにいおいいずいう空気。
    倧人になるず、圹に立぀かどうかで物事を枬っおしたいがちだけれど、プヌさんのいる䞖界は、それだけではない豊かさを思い出させおくれる。
    がんやりしおいる時間。誰かず䞀緒にいるだけの時間。
    そういうものを倧切にしたいず思うのは、たぶん昔から倉わらない。

    『クラむマヌズ・ハむ』からは、仕事の熱ず怖さを受け取った。
    蚀葉には重さがあるこず。
    䌝えるずいう行為は、ずきに誰かの人生に觊れおしたうこず。
    曞くこずに憧れながら、その責任の重さも同時に忘れたくないず思うのは、この本のせいだ。
    私は軜い気持ちで蚀葉を扱けない。
    その䞍噚甚さも、ある意味では私を぀くっおいる。

    『颚が匷く吹いおいる』は、努力する人の矎しさを教えおくれた。
    私は昔から、最初から䜕でもできる人より、迷いながら進む人に惹かれる。
    才胜だけでは届かない堎所ぞ、仲間ず䞀緒に手を䌞ばしおいく姿に匱い。
    たぶんそれは、自分がそういう人間だから。
    圧倒的な䞻人公ではなく、走りながら䜕床も揺れる人。
    私はそういう人の物語に、い぀も自分を重ねおきた。

    『名探偵カッレくん』には、日垞のすぐ隣に秘密があった。
    倧げさな冒険ではなくおも、䞖界は十分おもしろい。
    よく芋れば、ありふれた毎日のなかにも、謎や発芋はちゃんず朜んでいる。
    叞曞ずいう仕事が奜きなのも、案倖そういう感芚ず぀ながっおいるのかもしれない。
    本を探すこず、誰かの問いに向き合うこず、静かな棚のあいだで小さな発芋をするこず。
    私にずっおそれは、いたも少しだけ探偵ごっこに䌌おいる。

    『14歳の君ぞ』は、たぶんこの10冊のなかでもいちばん、今の自分に近い堎所にある。
    14歳に向けお曞かれた本なのに、倧人になっおから読むほうが痛い。
    たっすぐで、ごたかしがない。
    生きるこずをきちんず考えなさい、ず蚀われおいる気がする。
    私は氞遠に14歳のたたかもしれない、ず思っおきた。
    でもそれは、未熟なたたずいう意味だけではなく、ただ䜕者でもない自分をちゃんず匕き受けたい、ずいう幎霢でもある。
    14歳の私を眮き去りにせず、40歳の私ずしお生きるこず。
    その橋を、いた私は枡ろうずしおいるのかもしれない。

    そしお『ちいさいおうち』。
    この䞀冊には、私がどんな暮らしを愛したいのかが、よく衚れおいる気がする。
    時代は倉わる。町は倉わる。䟿利さは増しおいく。
    それでも、倱いたくないものがある。
    静かな空。季節のう぀ろい。ちゃんず心が䌑たる堎所。
    私は昔から、ただ前ぞ進むこずだけを成功だず思えなかった。
    暮らしが荒れおしたっおはだめなのだ。
    心が垰っおこられる堎所がなければ、どれだけ忙しくおも、どれだけ頑匵っおも、どこかで苊しくなっおしたう。
    たぶん私はずっず、「垰れる堎所」のある人生を願っおきた。

    こうしお䞊べるず、今の私は思ったより䞀貫しおいる。

    別の䞖界の存圚を信じたい。
    目に芋えないものを倧切にしたい。
    痛みの䞭でもナヌモアを手攟したくない。
    過ぎおいく時間を愛おしみたい。
    急ぎすぎず、でも自分の蚀葉には責任を持ちたい。
    努力する人に心を動かされ、日垞の隣にある秘密を愛し、最埌にはちゃんず垰れる暮らしを守りたい。

    それはたぶん、14歳の私が憧れおいた倧人の姿ずは少し違う。
    もっず迷わなくお、もっず匷くお、もっず完成された人になるのだず疑わなかった。
    でも実際には、私はただ迷うし、匱いし、完成なんおほど遠い。
    それでも、本を読んできたぶんだけ、少しず぀䞖界の芋方は増えお。
    ひず぀の䟡倀芳だけで自分を裁かなくなった。
    傷぀きやすいたたでも生きおいけるこずを知った。
    14歳の私のたた、ではなく、14歳の私を含んだたた、ここたで来た。

    もうすぐ40歳。
    䞍惑にはほど遠い。
    でも、だからこそ思う。
    迷わない人になるのではなく、迷いながらも自分で遞べる人になりたい。
    昔の私を吊定せずに、ちゃんず曎新しおいきたい。

    今の私を぀くっおいるもの。
    それは仕事でも、家庭でも、日々の積み重ねでもある。
    けれどその土台には、たしかに本がある。
    ペヌゞをめくるたび、私は少しず぀䞖界を広げ、少しず぀自分を知っおきた。

    そろそろアップデヌトをしたい。
    そう思えるのもきっず、ここたで読んできた物語たちのおかげだ。
    倉わるこずは、裏切るこずじゃない。
    昔の自分を捚おるこずでもない。
    倧切にしおきたものを胞に残したたた、次の自分ぞ進むこず。

    だから私は、今日もたた本のあるほうぞ歩いおいく。
    14歳の私を連れたたた。
    もうすぐ40歳になる、今の私ずしお。

    喜朚 拝


    名刺代わりの10冊の䞀芧はこちらです👇

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    ダスさんの「66週ラむラン」お題で綎りたした。


     
     
    本が奜きなのに、今は読めないあなたぞ。 本ずこずばで、忙しい毎日に小さな䜙癜を届けたす。 図曞通叞曞4歳嚘の母ブックシェアコヌディネヌタヌ。 メンバヌシップ「凛のこずのはラむブラリヌ」運営䞭。

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