
【掌編小説】探検⌇ちゃんと文芸部(会話だけ)
「前方に通路があります。
自然にできた空洞でしょうか」
「壁が妙に柔らかい。触るなよ」
「何か、甘い匂いがしませんか?」
「さっきからだ。空気の成分は?」
「問題ありません。
ただ、粉塵が浮遊しています。
壁の近くに、集まっているようです」
「吸い込むな。採取しておけ」
「……隊長、壁が動いています。
収縮しています。通路全体が、ゆっくりと」
「引き返すぞ。全員、急げ」
「待ってください。出口が……」
「塞がったのか?」
「いえ、違います。さっきまであった場所に、出口がありません」
「そんなはずはない。来た道を戻れ!」
「隊長、壁が割れています!」
「全員、伏せろ!」
「……光が」
「何だ、あれは」
「隊長。あの黄色いもの、
さっき採取した粉塵と同じです」
「まさか……」
「上を見てください!」
「空が、閉じていく……」
『こちら、本部。応答せよ』
「はい。私の朝はカトラスに包まれ、
花の原理が歌の夢を、アサアサア───」

お題に参加させていただきました。
hell_homeさん、ありがとうございます。
ちゃんと伝わりましたでしょうか……?