
カットモデルのはずが、化粧品を売りつけられた
就職したばかりのころ。
仕事の帰り道、「カットモデルしませんか?」
と、女の人から声をかけられた。
以前も、友人からカットモデルを
頼まれたことがあり、あまり警戒心はなかった。
それに、腰エプロンに
美容師用のハサミを刺していたので
何も疑問に思わず、店に向かった。
お店は雑居ビルの中。
4人ほどしか乗れない、狭いエレベーター。
扉が開くと、美容室というより、少し薄暗い。
(うーん、昭和のキャバレーみたいだな)
丸椅子に座り順番を待つ。
呼ばれて、行った先は
カーテンで区切られた簡単な個室。
何人もの人が座る簡易個室を
進むと「説明役の女」が座っていた。
女は化粧品の話をまくしたてる。
(…確かカットモデルの話だったよな?)
仕事で疲れていた私。
女の喋り方にも、カットモデルの話が
出てこないことにもイライラした。
幕立てる女に対し、話をさえぎって伝えた。
「カットモデルだと聞いたので、きたんですけど」
女は
「カットモデルの前に、
この化粧品のいいところは…」
(…私の質問は丸無視?)
「‥‥いえ。化粧品ではなく、
カットモデルの話はどうなりました?」
と、今度は少し強い口調で、私は聞いた。
女はバカにするような口調で
「えー!女の子なのに、化粧品に興味ないの?」
「今なら半額で購入できるのに?」
‥‥‥やられた。
カットモデルは口実、化粧品販売だったのだ。
買いたくないと答えた私。
女は意地でも買わせたい様子。
「1日200円として2本ぐらいジュース飲むよね?」
「そのジュースを我慢すればいいだけ。
そんな金額でも買えないの?」
騙されて連れて来られ、
とうとう、私の怒りは爆発した。
「カットモデルと聞いたから来たのに、
化粧品を売り付けられるなんて聞いてない!」
「なんで、欲しくもない化粧品のために、
飲み物を我慢しなくちゃいけないんですか!!」
………
突然の大きい声に、両脇が静まり返った。
女の顔は真っ赤。息を切らしながら
「買わないなら帰って!」と、怒鳴った。
負けじと大きな声で
「言われなくても帰ります!迷惑です!」
「カットモデルってウソじゃないですか!」
言い放った後、出口に向けて歩き出した。
私は聞こえるように
「カットモデルなんて嘘ですよ!」
「化粧品売りつけられますよ!」
と、歩きながら言い
エレベーターに乗り込んだ。
美容室か?と疑問に思った、
私の直感はあたっていた。
あの時、騙された周りの人に
私のデカい声は聞こえただろうか。
高いものを買わせるとき。
身近な金額に置きかえるの手口か。
そんな節約なら、できるかも?と
一瞬だけ思ってしまったのにも腹が立った。
いま思い出しても腹が立つ。
まぁ、新入社員を騙そうとしたのに、
怒鳴られた女の方が、もっと腹が立ったか。笑
「No!」怒られたにがい?思い出
▶ 経験あり?回数?入国カードで固まった私たち
面白体験あつめました
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笑いも、スカッとも、たまに不運も。
現在、脳が沈むようになる「脳脊髄液減少症」で闘病中です。
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