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『本を作るのも楽しいですが、売るのはもっと楽しいです。』金承福

     金承福さんは、1991年9月、留学生として日本へやってきました。様々な人と出逢い、日本の出版物の面白さに惹かれ、やがて、韓国の出版物を日本語で出版する仕事をしたいと考えるようになり、様々な人の力を借りて、出版社クオン(CUON)を作ったのです。

     著者とのインタビューや、ワークショップもやりたいと考えた金さんは、自分の書店を作れば、そういう場も作れるということに気づき、神保町に書店「チェッコリ」を開店したのです。今年で10年になるというこの書店のことを、わたしはこれまで知らなかったのですが、神保町へ行ったらいつも歩いているところだという事に気づいてビックリ! 今度、神保町へ行ったらぜひ寄ってみたいと思います。


     お店ができて、しばらくしたある日、お隣の一誠堂の酒井さんがベランダから声を掛けてくれたそうです。老舗であろうと、新しい店であろうと、本を愛する気持ちは同じだと先輩が教えてくれた、とってもいいお話です。


    馬海松は講義を聴きに行った。菊池寛は学生たちに向けて次のように語った。
    「まずアイルランド劇の話からしたい。最初に断っておきたいのは、英国とアイルランドの関係である。」
    「この二つの国は、日本の本州と九州のような関係では決してない。日本と朝鮮のような関係である。すなわち、アイルランドという一つの民族が、他国である英国に併合されたのである。」
    漫然と聞いていた馬海松は、ここで背筋を伸ばした。菊池寛先生にほれ込んでしまうのだ。(本文より)

     馬海松は、この後、菊池寛と共に働くようになるのですが、当時の日本でこういう考え方をしていた菊池寛に驚きました。この逸話が載っている本「こころの王国 菊池寛と文藝春秋の誕生」を読んでみたくなりました。

     韓国から日本へ、日本から韓国へ、お互いのことを知るのはとても大事なことです。何も知らずに偏見で固まっていた時代はもう終わりにしたいのです。だからこそ、金さんの出版に対する情熱は失せることがないのだと感じました。

     金さんの出版社クオンは、これからも素晴らしい本を紹介してくれるのだと信じています。


    書店チェッコリ・株式会社クオン
    東京都千代田区神田神保町1-7-3 三光堂ビル3階


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