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Photo by_kei_

ひいおじいちゃんのひとりむすめのはなし

     ひいおじいちゃんは、地主で見番もやっていて、かなりのお金持ちでした。でも、一つだけ悩みがありました。子どもがいなかったのです。

     子どもが生まれなかったわけじゃありません。流産してしまったり、生まれても1年くらいで死んでしまったりして、何人もの赤ちゃんが亡くなっていたのです。

     育って欲しいという祈りを込めて「トラ」とか「クマ」という名前を付けてみたけど、全然ダメでした。そして、何人目かに生まれた子に「ヨシ」という名前を付けました。もう「どうでもよし」という気持ちで付けたそうです。

     ヨシは無事に育ちました。でも、この子が5歳になった時に母親が亡くなってしまいました。ひいおじいちゃんは、それを「この子の身替りだった」と思い、再婚はしなかったそうです。

     そんな子ですから、我儘一杯に育ちました。どうせ婿を取るんだから、料理も掃除も覚えなくていいという扱いでした。いつもきれいな着物を着て、小さながま口にはいつもお金が入っていました。

     19歳の時にお婿さんを取りました。働き者で口数の少ない男でした。長男と、4人の娘が生まれました。

     長男は大人になって、嫁を迎えました。働き者の嫁でした。次女であるわたしの母が、どうしてそんなに働き者なのと聞いたら、こう答えたそうです。

     畑に出ていれば、お義母さんは絶対にやってこないの。鶏小屋にも来ないし、台所にも、洗濯場にもこないの。いつも畳のあるところにしかいないのよ。

     だから、わたしはいい家に嫁に来たと思ってるわ。

     
     

    Roko

     
     
    読書が好き

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